タクティカルシューター『VALORANT』にて、本日(2022年6月23日)より“Episode 5:ディメンション Act1”がスタートした。
“Episode 5”では、8つ目の新マップ海底都市をテーマにした“パール”が登場。本稿では一足先に新マップを体験できたので、開発者コメントとともに、マップの特徴や構造などを紹介しよう。
新シーズンの新要素や変更点は以下の記事をチェック。
海底に美しい街並みが広がる新マップ“パール”
8つ目のマップとして登場する“パール”は、“気候変動によって水没した大都市”がテーマの新マップ。美しくもレトロな街並みが広がるマップデザインは、ポルトガルのロケーションがモチーフとなっており、所々に近未来的な建物やオブジェクトも見受けられる。また、ゲーム内では初となる“オメガアース(気候変動で危機に瀕している世界)”が舞台になっているようだ。
マップ内にはジェット、オーメン、セージ、フェニックスの石像が設置されているほか、壁面には海の生物のアートが散りばめられている。ディフェンス側スポーン近くの音楽ショップでは、『ファド』(ポルトガルの伝統音楽)を聴くこともできるので、カスタムマッチで一度散策してみると、おもしろい発見があるはず!
大まかなマップ構造は、スパイクの設置位置としてマップの両端にAサイトとBサイトの2箇所、両サイトを繋ぐように中央エリアの3つのレーンからなり、テレポーターや昇降器具(ロープ)、“アセント”にあるドアのような仕掛けも一切なくシンプルな造りだ。
また、アタッカー側からディフェンス側のエリアにかけて、緩やかに下っていく構造となっている。ヘッドラインを合わせる際は頭に入れておくとよいだろう。
Aサイト
アタッカー側は、くの字型になっているAメイン、もしくは中央プラザからアート→Aリンクと経由していくのがAサイトへの主なルート。ディフェンス側は、サイト内へと直接繋がるシークレットとフラワーの2本のルートに加えて、中央コネクターからAリンクへと入ることができる。リテイクの際はこのルートを駆使することで、Aリンクで待ち構える敵の裏を突くといった戦略も刺さりそう。
Aアートの上部にはふたつの穴が開いており、フェイド“ホウント”やソーヴァの“ショックボルト”といったスキルを通すことができる。両サイドともに情報取りやエリアを広げる上で、この穴をいかに活用するかが攻略のカギになるだろう。
Bサイト
Bサイトは、スロープからBメイン、または中央ドアを抜けてBリンクを経由するのがアタッカー側の主な進行ルート。ディフェンダー側はトンネルとタワー、ホールから敵を迎え撃つことができる。
Bメイン付近は、直線状にまっすぐ伸びており、遮蔽物も少ないのが特徴。ディフェンス側は、ホールからオペレーターやマーシャルを構えるだけでも、敵の進行を食い止めやすいだろう。一方アタッカー側はスキルを駆使しなければ容易に進むことはできないが、その分サイト内へと一気に進行することが可能だ。
中央エリア
そして、本マップのキモとなる中央エリア。全体の構造は先に述べたようにシンプルではあるが、中央エリアだけを見ると道が入り組んでおり、複雑な造りとなっている。
アタッカー側は中央プラザを経由してA・Bサイトともに進行でき、どちらか一方でも進むことさえできれば、メインからの進行と合わせて挟み込む形でサイト内へ侵入できる。それにより、スパイクの設置はかなり容易になるはずだ。
ディフェンス側としても、中央コネクターを通ることで逆サイトへと素早くローテーションすることが可能。また、角に隠れることができる場所も多いので、ショットガンを有効的に使えたりと利点も多い。
この場所の攻略はプレイしていても、プロの試合を見るにしても、おもしろいポイントになってくるだろう。
開発者コメント
――“パール”を開発するにあたって目標としたことは?
Joe Lansford(レベルデザイナー)アイスボックス、ブリーズ、フラクチャーに続くマップとして、今回はよりシンプルなものを目指しました。パールには扉、昇降器具、テレポーターなどの移動をサポートする要素がないため、より戦闘に集中することを求められます。そのため戦略的な面では一見とても単純なマップに見えるかもしれません。ですが、実際にはVALORANTのマップらしい“ひねり”と奥深さを持ち合わせています。
――パールをデザインするにあたって、どのようなものからインスピレーションを得ましたか? また、このマップで伝えたい重要なコンセプトは?
Brian Yam(アートリード、コンセプト)パールのデザインは、まず海中をテーマとした古いマップ案からインスピレーションを受け、それを“気候変動によって水没した大都市”という新たなアイデアと組み合わせました。これらのふたつのアイデアを掘り下げる段階でコンセプトが出来上がり、ポルトガルがそのロケーションとして選ばれた際は、その歴史および建築ビジュアルにポテンシャルを感じ、チームの全員が盛り上がりました。
パールは“オメガアース”を舞台にしているので、オメガのキングダムならばどのように気候変動に対処するのかを模索し、それをビジュアル的に表現することを目指しました。海中都市の持続性を表現するというアイデアが、正しいビジュアル的方向性であるうえにチームの皆が求めていたものでした。キングダム・インダストリーズの施設と古いポルトガルの建造物が混在する、ビジュアル的にも素晴らしいマップとなっています。
Joe Lansfordパールをデザインしている間、“The Body”の曲をよく聴いていました。特に聞いていたのが、『Nothing Stirs』という曲です。その曲からインスピレーションを得て出来上がった場所が、マップ内のとある場所に存在します。それがどこにあるのかは、ぜひプレイヤーの皆さんに探してみていただきたいです。
――パールをデザインした際、予期せぬ課題や特筆すべきエピソードはありましたか?
Joe Lansfordパールの開発名は“ピット”でした。中央エリアの地下に円柱状のものが見えるかと思いますが、以前はその場所には大穴(ピット)があり、実際にプレイヤーが落ちるとデスしてしまう場所となっていたのですが、マップの目的とそぐわないため変更を行いました。