重力を操作して“空を落下する”快感
2017年（平成29年）1月19日は、プレイステーション4用『GRAVITY DAZE 2』が発売された日。本日で発売から5周年を迎えた。
『GRAVITY DAZE 2』は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから発売されたアクションアドベンチャーゲーム。正式なタイトルは『GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択』と言う。2012年2月に発売されたプレイステーション Vita用の意欲作『GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において彼女の内宇宙に生じた摂動』の続編にして完結編となる作品だ。
『GRAVITY DAZE』シリーズにおける最大の魅力は、重力を自在に操り空中を移動していくところ。ただし、空を自由に飛行するのではなく、スカイダイビングの要領で“落下”するという点がキモになっている。
主人公のキトゥンは重力を操って多彩なアクションを使えるのだが、能力のひとつに指定した方向へ重力を向けられるというものがある。これを利用して重力を真上に向ければ空へ向かって落ちていき、真横に向ければ横方向へと落ちていく。落下した分だけ進むのであたかも空を飛ぶように空中を移動できるというわけだ。この“空への落下”が何とも言えない操作感覚を生み出し、多くのプレイヤーを魅了したといっていいだろう。
重力を高層ビルの方向に向けていれば、壁が地面同様になるので一気に駆け上ることだって可能。『GRAVITY DAZE 2』では多少段差があっても自動的に乗り越えたりしてくれるようになったのでスパイダーマンも真っ青な壁走りを披露できた。
さらに本作では、より強力に重力を掛けられる“ユピトールチューン”と軽くなる“ルーナチューン”に特性を変化可能で状況に応じて使い分けるのが楽しかった。重力を目いっぱいに掛けて放つ“重力波動キック”は衝撃波で周囲のオブジェクトも巻き込み破壊できて超快感。壁や床を突き抜けて通り道を穿つことだってできる。
かかる重力を小さくしたときは高速移動や特大ジャンプが使えるようになり、移動がスピーディーになって超爽快。筆者はこれがお気に入りでつねに使用していた覚えがある。『GRAVITY DAZE 2』の舞台は、前作の世界もまるっと盛り込んだ非常に広大なオープンワールドのマップだったこともあり、どこへ行くにしても重宝したものだった。
オンライン要素の“トレジャーハンティング”は、ほかのプレイヤーとの緩い繋がりが体験できてかなりユニークな試み。りんご型の宝箱の在り処を、自分で撮影した写真でほかのプレイヤーに伝えるわけなのだが、画角が広くないため場所を示すのにけっこう骨が折れる。しかし、これがなかなかにハマる要素だった。
最初は場所を伝えるだけだったはずなのに、撮影していくうちに構図なんかに凝り始め、キトゥンの衣装やポーズをいろいろ変えてみたりと撮影自体が楽しくなっていくのだから不思議なもの。最終的には風景と人物のバランスを取りつつもパッと見で場所がわかり、かつ宝箱の在り処も示して……みたいに夢中になってしまった。
ハマったプレイヤーは筆者だけではなく世界中にいたようで、この機能のサービス終了が告知された際、惜しむ声が世界中で広がった。結果として終了までの期間が半年延長されたのだから、かなりの反響だったのだろう。いまはもう残念ながら体験できないが、非常におもしろいアイデアの要素だった。
2017年3月17日には、無料のDLCとして追加ストーリーの『GRAVITY DAZE 2/Alternative Side:時の箱舟-クロウの帰結』が配信開始。前作からの物語の決着がキレイに着くこととなった。もし未体験であれば、この機会にぜひとも遊んでみてもらいたいところ。どちらもプレイステーション4でプレイ可能だ。
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