ベセスダ・ソフトワークスのオンライン対応オープンワールドRPG『Fallout 76』では、2018年11月19日夜にアップデートを行い、発売後初となるパッチが配信された。

 今回のパッチは主にパフォーマンスや安定性の改善を目的にしている一方、一部クエストのバグやローカライズの調整なども行なわれている。

 ちなみにパッチはPC版で15GB、家庭用ゲーム機版で48GBという巨大なサイズになっているが、公式記事によると今後の定期アップデートのためのパッチは基本的により小さくなる予定とのこと。

パッチノートにない修正も

 今回のアップデートにあたって、その内容を記載したパッチノートが公開されている。記者が個人的に確認したものも含めて内容をご紹介していこう。

 不具合修正の項目の中で注目したいのは、グラフトン市長から受けられるクエスト“BUREAU OF TOURISM”の目標のひとつ、“プリケッツ砦のトークン販売機を修理する”が完了可能になったこと。これまでは多くのケースで修理のインタラクションが表示されず、このクエストの進行が不可能になっていた。

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これでトークン販売機の修理が選択可能に。

 またフレンドとチームを組む際に遭遇した人がいるかもしれない、“2人のプレイヤーが互いにフレンドの招待を送りあった際、プレイヤーがそれぞれのソーシャルメニューから消える問題”も解消。

 そして“一部の敵がプレイヤーを本来よりも遠くまで追うことがある問題”や、核ミサイルコードの断片を落とすはずのスコーチ化した士官がコードを落とさなかったケースなども、「あれかな?」と思い当たる節がある人は多いハズ。今後もどんどん改善をお願いしたい。

 公式パッチノートに記載されていないものとしては、イベント等で入手するレジェンダリー装備の名前に、システムメッセージらしきものが流入してしまっていた問題に手が入ったようだ。同じ問題が本当に発生しなくなっているかどうか執筆段階で確証は掴めていないが、壊れていたアイテム名が修正されているのを確認した。

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パッチ適用後。壊れていたアイテム名が本来の名称に。
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パッチ適用前の、アイテム名が壊れたケースの例。このようにシステムメッセージらしきものがアイテム名に含まれてしまっていた。(※上の画像とは別のアイテム)

 もうひとつ、スティムパックやRadアウェイなどのアイテムの希釈バージョンの表記が変更され、インベントリー内で正規バージョンと並ぶように。これまでは“希釈された〇〇”という形式の名称でのソートだったのでインベントリー内の下部に希釈バージョンだけが並んでいたが、現在は“〇〇(希釈)”という表記になり、正規バージョンと近い並びに修正された。

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RAD-XとRADアウェイの並びは、RAD-X、RADアウェイ、RAD-X(希釈)、RADアウェイ(希釈)という形になっている。

 なお公式パッチノートの抜粋は以下。

全般

パフォーマンス: ゲームプレイ中の遅延や、その他のパフォーマンスに影響を及ぼす複数の問題に対処しました。
安定性: 『Fallout 76』のゲームクライアントとサーバーの安定性がさらに改善しました。
Xbox: 特定のメニューで不安定な状態に陥る問題を修正しました。

不具合修正

アートとグラフィック

アンビエントオクルージョン: 置かれたアイテムを拾った後に影のアウトラインが残らなくなりました。
カメラ: プレイヤーが家具のある場所に移動した際、カメラがよりスムーズに移動するようになりました。
グラフィック: テスラサイエンスマガジン9号の表紙を入手または調査する際に、赤く表示されることがなくなりました。

全般: 一部の敵がプレイヤーを本来よりも遠くまで追うことがある問題を修正しました。
戦利品: グールやスコーチ化した士官がプレイヤーに倒された際、核ミサイルコードの断片を正常にドロップするようになりました。

C.A.M.P.、ワークショップ、クラフト

図面: ログアウト後に『Fallout 76』を再開した際、図面が小さく断片化される問題を修正しました。
設計図: 『Fallout 76 B.E.T.A.』の期間中にパワーアーマーに適用した塗装が、塗装を施したアイテムへ正常に表示され、パワーアーマーの追加セットにも適用できるようになりました。
修理: 修理したアイテムが壊れた状態に戻ることがある問題を修正しました。

クエスト

観光局: プリケッツ砦のトークン販売機が修理できるようになり、プレイヤーは通り抜けられなくなりました。

PVP

平和主義モード: 平和主義モードのプレイヤーがPVPで他のプレイヤーが所有するワークショップを巡って戦う際、敵対するプレイヤーに対してフルダメージを与えられるようになりました。
リスポーン: PVP戦で倒された後に「リスポーン」を選択した際、他のプレイヤーに対するアクティブな敵対状態が正常に解除されるようになりました。
リベンジを果たす: 他のプレイヤーに倒された後に「リベンジを果たす」のリスポーンオプションを選択した際、キャップの報酬が正常に表示されるようになりました。
リベンジを果たす: 復讐を果たそうとしている別のプレイヤーにターゲットにされた際、そのプレイヤーを倒して獲得できるキャップの正しい数が報酬量に表示されるようになりました。

UI

言語: ゲームメニューで韓国語のフォントが正常に表示されるようになりました。
ホットキー: ホットキー「写真を撮る」を割り当て直すことができる問題を修正し、PCのスペースキーとコントローラーのAボタンに割り当てました。
ホットキー: フォトモードの「スナップショットを撮る」ボタンに誤ったホットキーが表示される問題を修正しました。
ソーシャル: 2人のプレイヤーが互いにフレンドの招待を送りあった際、プレイヤーがそれぞれのソーシャルメニューから消える問題を修正しました。
ソーシャル: 新たに設定したプレイヤーアイコンが、ソーシャルメニューで他のプレイヤーに表示されない問題を修正しました。

収納の拡張早く来てくれ!

 今回のパッチに先駆けて公式サイトでは今後の展望が公開されており、今回のパッチには入らなかったものの、スタッシュ(収納箱)の容量拡張を数週間後に予定していることが記載されている。

 現状の仕様ではスタッシュ容量は400で、これは素材を集めまくりつつパワーアーマーの装備などを保存し始めるとあっという間に限界が来る厳しい量。レジェンダリー装備やユニークな武器を破棄するか、それともほかを削るかといった悩みを抱えた人は少なくないはずだ。

 個人的には600は欲張りすぎにしても、500ぐらいになってくれると、収集癖と取捨選択のバランスが改善されるのではないかと感じている。

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不要物を地面に捨てるのもなんかもったいないので、Vault 76の出口右で最初の銃を入手できる死体に感謝を込めて、いろいろ詰め込んでみた。

 とはいえ、いずれにしてもパッチが投下されるまでは現在の容量で耐えなくてはならない。そこで本記事のおまけとして、個人的な収納術をご紹介しよう。もちろん色んな方法があるので、あくまでひとつのやり方として読んでいただければ幸いだ。

“後で必要かもしれない”は諦める

 序盤はレベル制限のかかっている装備が手に入ったりすると、「後で使おう」ととっておきがち。しかし、大抵そのレベル帯になった時にはそれよりマシな装備が手に入るものだ。

 なんとなく取っておくよりも、作業台で解体することでMODパーツの発見を進めておき、後によりよい武器が手に入った時にさらなる強化のオプションを増やしておくのがいい。

 レジェンダリー装備も同様。本作では実際そんな使わないようなレジェンダリー装備を取っておく余裕はない。どうしても思い入れのあるクエストアイテムなどを残して破棄するのは仕方のないことだ。

 またミサイルなどの弾頭を序盤に手に入れると嬉しくて取っておきたくなるが、ミサイルの場合は1個あたり重量2あるので、10本あれば20。そんな余裕はあまりない。

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その特殊効果つきアイテム、いりますか?

パワーアーマー圧縮法

 序盤でパワーアーマーを発見した場合、レベル制限がかかっている装備を取り外してシャーシだけにして乗り込んで持ち帰る人が多いと思う。そのまま収納に入れようとすると、シャーシと各パワーアーマー装備により一気に容量が圧迫されることになる。燃料であるフュージョンコアを別に保管している人も多いだろう。この容量もまたバカにならない。

 レベル制限がかかっている装備と同じ発想でシャーシなどを解体してしまうという人もいるが、実はパワーアーマーシャーシを使って容量を圧縮する方法がある。ただしこれは本作で意図された動作かわからないので、あくまで自己責任でお願いしたい。

 実行は自分のキャンプなどで行う。シャーシからパワーアーマー装備を外したのと同じ方法で装備やフュージョンコアを積み直すことができるのだが、しばらく放置するとパワーアーマーシャーシがインベントリー内に回収される。

 するとインベントリーやスタッシュ内ではシャーシ分の重量(10)しかカウントされず、なぜか装備やフュージョンコア分の重量が無視されるのだ。シャーシだけでも重量10なのに、ありったけのフュージョンコアと厳選したフル装備を積んだ状態でも同じ。

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道中で複数体のパワーアーマーからかき集めたT-60装備とフュージョンコアをありったけ積んで圧縮。

投げ物は積極的に消費

 グレネードや地雷などの投げ物系武器も気がつくと貯まっていて、なかなか無視できない量になっていたりする。パルス系やプラズマ系は強力なロボット系の敵に遭遇した時のために取っておいてもいいが、通常のフラググレネードや火炎瓶などは探索中にいくらでも手に入るので、貯めずにガンガン使っていこう。

Perkカードで必要なものを絞り込む

 序盤は弾や飲食系アイテムのやりくりに苦労するので、その時のイメージのままこれらを貯めすぎている人も少なくないんじゃないだろうか。

 だがPerkカードでこれらの問題を解決できることも多い。例えば食料なら、人間系のクリーチャーの死体で食料補給できる“Cannibal”や、豊富に落ちているドッグフードの効果を3倍にする“Good Doggy”などのEndurance系Perkカードがあれば、備蓄がなくてもあまり問題にならなくなる。

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Good Doggy適用後のドッグフードは、体力も餓えもガッツリ回復してくれる。

 また不要な弾丸は捨ててしまってもいいが、取捨選択がめんどくさいし、絞り込みすぎてしまうとメイン武器を変えたい時に困ったりする。そこでStrength系Perkカードの“Bandolier”を取れば銃弾系の弾の総重量を最大10分の1にすることができる。

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エネルギー弾やミサイルなどの弾頭系には適用されないので注意。

 飲料ではCharisma系PerkカードのParty Boy(Party Girl)をオススメしてみたい。これは酒のポジティブな効果を最大3倍にするという効果があり、喉は潤うし、ウィスキーで一時的にStrengthを6上げられるようになるので、遠征終盤のプレイヤーキャラクターの積載超過を一気に解決してファストトラベル可能にしてくれる。もちろんアルコール中毒に陥る可能性が高まるので、ある程度水と併用するといいだろう。

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酒に頼りまくり、というのはアレな感じですが。

 合わせてキャラクター本人の積載重量も増やしておけば、持ち運びアイテムを増やしてさらに収納のスペースを節約できる。アーマーを軽くする“Sturdy Frame”や持ち運び可能な総重量を増やす“Strong Back”、ジャンクアイテムを軽くする“Pack Rat”などのStrength系カードが役に立つだろう。

 またポケット付きアーマーにしてインベントリーを拡張する一方で、その分の防御力低下をジャンクアイテムによって防御を上げる“Junk Shield”(Luck)で補うといったことも可能だ。

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実はJunk Shieldは持っているジャンクアイテムの量により防御増加量が左右される。倒されてジャンクアイテムを落とすと弱体化するのも忘れずに。

 先に書いたように、これらはあくまで一例。容量拡張まで、自分なりの方法でアパラチアの大地を強く生き延びて欲しい。