VR事業でもコンテンツ制作からデバイス提供まで、幅広く展開しているクリーク・アンド・リバー社を訪問【ファミキャリ!会社探訪(54)】_08

“ファミキャリ!会社探訪”第54回は、クリーク・アンド・リバー社!

 ファミ通ドットコム内にある、ゲーム業界専門の求人サイト“ファミキャリ!”。その“ファミキャリ!”が、ゲーム業界の最前線で活躍している、各ゲームメーカーの経営陣やクリエイターの方々からお話をうかがうこのコーナー。第54回となる今回はクリーク・アンド・リバー社。
 “ファミキャリ!”を運営し、このコーナーには、3度目の登場となる同社。クリエイター・エージェンシー事業を中心に展開しているが、VR事業にも参入しており、VR機器の販売からコンテンツ開発、プラットフォーム開発など、一貫して対応することが可能だ。今回は、VRディビジョン セクションマネージャー・渡辺愛美氏とデジタルコンテンツ・グループ・青木克仁氏に話を聞いた。

会社の成長により、リソースが拡大

VR事業でもコンテンツ制作からデバイス提供まで、幅広く展開しているクリーク・アンド・リバー社を訪問【ファミキャリ!会社探訪(54)】_02
クリーク・アンド・リバー社
デジタルコンテンツ・グループ
VRディビジョン VRセクション
セクションマネージャー
渡辺 愛美氏

――最初に渡辺さんの経歴を簡単に教えてください。
渡辺愛美氏(以下、渡辺) 私は、新卒で2011年にクリーク・アンド・リバー社(以下、C&R社)に入社しました。最初は、テレビの担当部署に配属になり、営業企画室という部署で、数年間営業の計数管理をやりながら、IP(知的財産)系のコラボプロジェクトにも関わっていました。2年くらい前から、デジタルコンテンツ・グループに軸足を移し、以降は計数管理をやりつつ、弊社でパブリッシングしている『戦国修羅SOUL』のプロモーションなど、いろいろとやっている中で、昨年、VR事業を立ち上げるにあたり、セクションマネージャーをやらせていただいています。

――青木さんには前回2015年11月掲載時にもお話を伺いましたが、当時のデジタルコンテンツ・グループから、どのように組織が変わっていったのか、教えてください。
青木克仁氏(以下、青木) デジタルコンテンツ・グループは、まず前回の取材当時よりかなり人員が増えました。営業とプロデューサーだけでも50人ほどになります。開発職は約350人です。部署を横断するようなプロデューサーチームを立ち上げたり、IP展開を手掛けるチームを作ったり、VRチームや海外事業推進チームなど、既存の人材ビジネスや請負、ゲームパブリッシング以外に、さまざまな新しい展開をやってきました。
 VRチームに関しては、C&Rグループ内の動きがふたつあり、ひとつはVR Japanという会社を作りました。“アイデアレンズ”というVRゴーグルの日本の総代理店として、デバイスの販売や保守、プラットフォームの運営などを担います。もうひとつはC&R社のデジタルコンテンツ・グループ内に専任部署を作り、デバイスを問わず、B to B、B to B to Cのソリューションビジネス全般を担当したり、技術研究を行ったりしていく機能を持ったセクションをC&R社のほうで持っています。

――渡辺さんはVRについて、どのような印象をお持ちですか?
渡辺 VR市場は、非常にダイナミックで、さまざまなビジネススキームが立ち上がっていて、非常におもしろく、ビジネスのハードルが高い市場だと感じています。

――VRディビジョンでの具体的な業務についてお答えください。また、将来的にはどのようなビジョンを持った部署なのでしょうか?
渡辺 先ほど青木から、アイデアレンズはとても引き合いが多いという話がありましたが、担当領域としては、おもに“B to B”、“B to B to C”となります。VRを使って、実際にどういった課題解決ができるのか、どんな新しいサービスが作れるのかといった点でアプローチしています。ですから、単に「アイデアレンズと使ってください」というよりは、「アイデアレンズを使うとこんなことができます」といったご提案をさせていただいています。

――C&R社でも、実際にコンテンツを作っているのですね?
渡辺 はい。ハウステンボスさんに提供しているVRコンテンツなどを自社で制作しています。社内には、350名ほどが所属しているデジタルコンテンツのスタジオがありますので、いろいろな部署と連携しながら、自社のゲームコンテンツも作っています。そういったコンテンツをアイデアレンズ内に収録し、ホテルやレンタルビデオなどのお客様へレンタルしたり、一方で、ゲーム以外にも、教育コンテンツや販促用のVRコンテンツなど、お客様の需要に合わせたものを制作したりしています。

――現在、VRディビジョンには何名くらい所属しているのですか?
青木 業務を兼任しているスタッフも含めて、営業だけでも10人、開発スタジオまで含めると30~40人はいます。アイデアレンズ社と共同で行っている研究開発にも力を入れています。