“遙かなる時空の中で・ファン感謝祭”の様子をご紹介

 2016年3~4月に『遙かなる時空の中で』シリーズの15周年を記念し“遙か満開月間”として、3つのイベントを開催したネオロマンス。2016年4月3日に、その最後のイベント“遙かなる時空の中で・ファン感謝祭”に行ってまいりました! こちらでは、その昼の部の模様をお届けします。

 今回のイベントには、関 智一さん(森村天真、平 勝真、源九郎義経、サザキ 役)、中原 茂さん(藤原鷹通、藤原幸鷹、有川 譲、葛城忍人 役)、井上和彦さん(橘 友雅、翡翠、梶原景時、風早 役)、保志総一朗さん(永泉、源 泉水、平 敦盛、布都彦 役)、置鮎龍太郎さん(アクラム、白龍、ナーサティヤ 役)、川村万梨阿さん(シリン 役)、浅川 悠さん(セフル 役)が出演。『遙かなる時空の中で』シリーズの『1』~『4』までのキャストが集合しました。

いつもより近い距離で楽しむ感謝祭

 会場が暗くなると「神子殿、こちらにいらしたんですね」と、ステージに中原さんが登壇。「今回の開演アナウンスはステージから直接言ってもらえるんだ!」と楽しみにしていると、そのうしろから保志さんがキョドキョドしながら遅れて登場。
 そんな保志さんに対して、妨害するように通せん坊を始める中原さん。ステージ序盤から長年続いている“遙かファミリー”らしい仲のよさが見られてうれしくなります。

 その後、予想どおり中原さんと保志さんが『遙かなる時空の中で』に登場する藤原鷹通と永泉として注意事項を説明してくれます。その説明に会場から「はーい!」という返事があると、鷹通さんも「いいお返事です。五重丸を差し上げます」と笑顔。
 ほかにもキャスト陣がステージから客席に下りてくるなど、いつもよりもずっとキャストと観客の距離が近いステージになっていました。

 説明が終わると、森村天真(関さん)と橘 友雅(井上さん)がステージに現れ、八葉の4人が集まります。すると、不穏な音楽が鳴り始め、客席から鬼の一族であるシリン(川村さん)とセフル(浅川さん)が登場! 近い距離からの登場に会場からは大きな歓声が上がりました。

 アドリブを入れながら、少し長めに客席を回るシリンとセフル。それもそのはず、じつはそのあとに続くセリフを保志さんがすっかり忘れていたため、ふたりはずっとそれを待っていたのです! ステージで「つぎ、保志くんだよ!」と指摘され、大慌てで台本をめくる保志さんの姿には会場も大爆笑!! このステージ一番のおもしろポイントになっていました。

 そのあとも、「永泉様は台本を見ていませんでした!」、「永泉様の特技は目を開けながら眠ることです!」など、保志さんのボケをみんなでイジリつつ、八葉VS鬼の一族の戦いに。
 首領であるアクラム(置鮎さん)が現れたことで、その戦いはクライマックスに向かいます。強力な怨霊を封印するために八葉たちは会場の神子たちに拍手を求め、「まだ足りないね」、「もっとです!」と拍手の量をドンドン上げていきます。そして、激しい拍手と歓声が鳴り響いたとき、イベント開始のオープニングとキャスト全員による“遼遠の旅路を行け”が始まるのでした。

“遙かなる時空の中で・ファン感謝祭”詳細リポート 豪華声優陣が登壇して15周年の年月を振り返る_03

15年という月日に思いを馳せるトークコーナー

 壮大な幕開けのあとは、安倍泰明(石田 彰さん)のアナウンス。これ以降も三木眞一郎さん、高橋直純さん、宮田幸季さんなど出演されていないキャスト陣によるアナウンスがイベント中に流れ、そのたびに会場からは喜びの声が上がっていました。

 『遙かなる時空の中で3』の源九郎義経(関さん)と北条政子(川村さん)のトーク案内を挟みつつ、事前に質問事項を募集したトークコーナー“15周年の今こそ聞きたい 遙か1から4のあれやこれや”が始まると、キャスト陣がスキップで再登場します。

 “一番思い出に残っているイベントは?”という質問では、5年前に10周年記念で行われた“ネオロマンス・フェスタ ~遙か十年祭~”が上がります。
 雪が降っていたという京都では、川村さんが遭難しかけたり、浅川さんが寝坊をしたり、キャストみんなでどんちゃん騒ぎをしたエピソードで大盛り上がり。とくに自分が出演したことを忘れてしまっていた関さんが「僕は出てないよね?」と言うと、会場から「出てたよ!」と突っ込まれるシーンもあり、会場もキャストも爆笑していました。

 つぎに“15年前、出演が決まった自分にアドバイスするなら?”という質問に移ると、置鮎さんが「ダイエットに成功したなら、その体形を維持しろ」とコメント。そのコメントに対してほかのキャスト陣も「15年もやるとは思ってなかったから、最初は油断してたよね」と同意します。
 ほかにも中原さんは「性格やファッションセンスも変わっていくよ」と15年前からの変化についてコメントし、一方で保志さんは「最初は20代だけど、いまは40代。それでもカワイイ声は維持しろよ!」と変わらないものについて話され、15年という長さを改めて感じさせるトークになりました。

“遙かなる時空の中で・ファン感謝祭”詳細リポート 豪華声優陣が登壇して15周年の年月を振り返る_01

ゲームとは違う展開が見られるコミカルドラマ

 トークコーナーが終わると抽選コーナーのあとに、『遙かなる時空の中で2』のキャラクターによるコミカルミニドラマが始まります。ここでも会場にいる神子が選んだ選択によってドラマの内容が変わるという、観客もドラマに参加できる方法がとられました。

 物語は、会場にいる神子たちが藤原幸鷹(中原さん)と源 泉水(保志さん)ともに紅葉狩りを楽しんでいるところからスタート。そこへ場所取り争いをしているシリン(川村さん)と和仁(浅川さん)が現れます。そして、彼らの目的が呪詛を撒くことだと気づいた幸鷹たちの前に黒幕であるアクラムが登場。しかし、アクラムを無視した状態で、和仁とシリンのケンカは続きます。

 シリンが和仁に「時朝の影に隠れておとなしくしてな!」というと、和仁が「今日はいないもん……」と小さくつぶやくケンカの場面では、会場からひときわ「かわいー!」という声が響きました。

 そして、ついにアクラムの指示で呪詛が放たれると、ここで物語が分岐する選択肢が出現! スクリーンにイサト(高橋さん)と安部泰継(石田さん)が現れ、「やっぱり八葉! 幸鷹と泉水を応援する」か「今日は特別! シリンと和仁を応援する」を拍手で選ぶことになります。
 昼の部ではなかなかの大差で「今日は特別! シリンと和仁を応援する」に決定! 神子としてはアレレ? な行動ですが、やはり敵側を応援できる新鮮さと和仁とシリンのかわいさが決め手だったのかもしれません。

 神子の応援を得たシリンと和仁は、戸惑いつつも「不思議といい気分!」とノリノリで幸鷹と泉水をぶっ飛ばします。天まで飛んで行った八葉を後目に、ふたりは高笑い。そして、アクラムをまたもや無視して、ふたりが祝賀会に神子を誘ってくれるエンディングになりました。ゲームでは敵対しているふたりからのお誘いに、会場からは大喜びの歓声が上がりました。

神子へのメッセージ、ライブ、エンディングまで駆け抜けます!

 新作紹介コーナーでは、関さんと保志さんから新しいボーカル集CDの発売や、“うしろ向きじれっ隊”の追加情報が発表。
 オンリーイベントでは“じれったいJr.”として竹本英史さん、阿部 敦さんがゲスト参加すること、セカンドCDは新曲5曲で、泉水のソロ曲は保志さんが作曲することが伝えられました。

 “神子へのメッセージ”では、アクラム(置鮎さん)、サザキ(関さん)、幻影(浅川さん)、翡翠(井上さん)が登場。春らしい“桜”をテーマに4人からのメッセージが語られました。
 『遙かなる時空の中で3 運命の迷宮』で登場する幻影からのメッセージでは、歓声ともに涙ぐむ人の声も。ときめきと切なさを届けてくれるメッセージに心打たれます。

 その後は、エンディングに向けたライヴコーナーへ。曲目は、有川 譲(中原さん)の“流星の弓矢となりて”、シリン(川村さん)の“氷炎の薔薇の不幸”、平 敦盛(保志さん)の“あたたかき追想の湖に”、風早(井上さん)の“慈愛しさは光の砂時計”の順番で送られました。
 “流星の弓矢となりて”の間奏で「先輩ーーー!!」と叫ぶ中原さんや、“氷炎の薔薇の不幸”で手から蜘蛛の糸に見立てたテープを出す川村さんなど、さまざまな形で盛り上がります。

 そしてテンションも最高潮で迎えるエンディング。各キャスト陣からつぎの20周年への意気込みが語られ、今度は“鬼祭り”や“平家祭り”をやってみたいという希望には会場からも「ぜひ!」という拍手が鳴り響きました。

 最後は関さんの「最後は会場にいる全員でこの曲を歌って終わりたいと思います」という言葉ともに『遙かなる時空を越えて』のメロディが流れ、会場とキャスト全員で熱唱。最後まで一体感を感じるイベントとなりました。

※一部記載に誤りがあり、修正させていたきました。お詫びして訂正します(2016年4月15日午後5時45分)

“遙かなる時空の中で・ファン感謝祭”詳細リポート 豪華声優陣が登壇して15周年の年月を振り返る_02

■遙かなる時空の中で・ファン感謝祭
日付:2016年4月3日(昼夜2公演)
会場:神奈川県民ホール 大ホール

撮影/大山雅夫