コントローラをビッグピクチャーモードで使うだけなら50ドル

 PCゲームプラットフォームSteamを展開するValveのリビングルーム向けのゲーム機“Steam マシーン”。海外でその予約が開始された。予約者には市場への投入(11月10日)より数週間早い10月16日に提供するという。

 予約がスタートしているのは、複数のメーカーが製造するSteam マシーンの中でも、Alienwareによるもの(販売はゲーム小売大手Gamestop)と、米CYBERPOWER PC傘下のブランドSyberによるもの。
 Alienwareのマシンは449.99ドル~749.99ドルの幅で、搭載するグラフィックボードをすべて“nVidia GeForce GTX GPU”としている一方(ちなみに同型のAlienware AlphaではGTX 860M+で統一)、Syberは499ドル~1419ドルと幅広い価格帯で、グラフィックボードなども明記。参考までに499ドルのモデルのスペックを見てみると、CPUがCore i3-4160、ハードディスクが500GB、4GBメモリー、グラフィックボードがNVIDIA GTX 750 1GBで、「あぁまぁこんな感じか」といったところ。

STEAM マシーンの予約が海外で開始。予約者には10月16日に提供予定で、Steamリンク+コントローラなら100ドルで構成可能_03
STEAM マシーンの予約が海外で開始。予約者には10月16日に提供予定で、Steamリンク+コントローラなら100ドルで構成可能_02
▲2ブランドが予約受付中。Syberは各モデルに搭載するグラフィックボードのスペックも明かしている。

 しかし、すでにそれなりのゲーミングPCを持っていて、「そこまで追加でお金は出したくないが、リビングのテレビに最適化されたUIでSteam コントローラで遊ぶ“Steam マシーン体験”はしてみたい」という人もいるだろう。
 そこでユニークなのが、Steam リンクとSteam コントローラの単体パッケージの存在だ(それぞれ49.99ドル)。すでにゲーミングPCを持っている場合、Steam リンクをリビングのテレビに繋いで家庭内ネットワーク越しにPCと接続し、Steam コントローラを用意することで、クラウドゲーミング的にSteam マシーンと同等のプレイ環境を実現することができる(処理は母艦となるゲーミングPCで行うという形)。

STEAM マシーンの予約が海外で開始。予約者には10月16日に提供予定で、Steamリンク+コントローラなら100ドルで構成可能_01
▲海外でアクセスした場合の画面。Steam上でカートに入れて予約することができる。

 いま予約するようなハードコアなファンがゲーミングPCを持っているのは当然のことと見越してか、Valveも予約開始ページでまずSTEAM コントローラとSteam リンクを大々的に扱い、両者を一括購入するバンドルなども用意している(まぁトップで扱っているのは、マシーンと異なり直売品だからということもあると思うが)。この組み合わせなら約100ドルでSteam マシーン同等の体験が試せるわけで、これはかなり魅力。

 ちなみに「リビングでの体験とかいらないからデュアルトラックパッドのSteam コントローラだけ試したい」という人は、ストアページのスペックを読む限り、Steam マシーンやリンクを用意しなくとも、Steamのビッグピクチャーモードで試せる模様。ビッグピクチャーモードはリビングのテレビへの接続を念頭に設計されているものの、別にPC用モニターに繋いでいても設定で切り替えれば利用できるので、ぶっちゃけこれで十分、という人も多いかもしれない。