『パペッティア』は好評発売中! やらなきゃソンですよ!

 2013年9月5日にソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアより発売されたアクションゲーム『パペッティア』。本記事では、本作のプレイリポートを、ファミ通.com編集部の佐治キクオが全10回でお届け。ひとりプレイで、序盤をリポートしていきます。『パペッティア』をすでに存分に楽しんでいる人も、気になっている人も、ぜひ読んでみてください。

『パペッティア』プレイリポート第10回――子どもたちに_01

次の時代のパイオニア

 いよいよこのプレイリポートも最終回。まだ本作に触れていない方にはぜひ遊んでいただきたい、と改めてオススメすると同時に、個人的にとくにオススメしたい層について語ろうと思う。その層とはズバリ低年齢層、子どもたちだ。家庭用ゲームの黎明期からその爆発的な発展とともにゲームに親しんできたファンというのは、いまの20代後半から40代の人に多いと思うが、そういうゲームファンはゲーム体験の経験値を家庭用ゲームの歴史とともに積み上げてきた人たちと言える。ゲームの古き良き時代も、その進化の過程も最新のものも体験している。それによって自分なりのゲーム観や肌に合うゲーム、こだわりなども少なからずあると思う。それゆえに、ゲームに対する理解、愛情が強く、現在のゲーム業界を支えている層と言ってもいいだろう。

『パペッティア』プレイリポート第10回――子どもたちに_03

 そう考えたときに、いまの子どもたちが同様のゲーム体験を積んでいけるかと言えば、それは不可能だろう。過去の多くのゲームをダウンロード配信などで遊べるようになっているとはいえ、果たして自分が子供だったら古いものを積極的に遊びたいと思うかといえば、そうは思わない人が多いのではないか。需要としては、先に挙げたようなゲームファンが昔を懐かしむためのものだろう。ましてや、そういった復刻するに足るタイトル以上にある意味有象無象なものも溢れていた状況が家庭用ゲームにおいて生まれる可能性はほぼない。もちろん学校の授業のようにゲームの歴史を学んで理解を深めるべきだ、などと言うつもりはない。ただ、そのエッセンスや基礎となったもの、セオリーなどを最新のゲームから体感できるのであれば、今後のゲーム体験を豊かにしてくれるのではないかと思う。例えばアクションゲームでそれを求めるのであれば、『パペッティア』は最適だ。ここでも何度か触れてきたが、『パペッティア』は基本的にはシンプルな横スクロールアクション。ステージギミックを理解すること、敵がどこで出るかを覚えたほうがいいこと、ジャンプの踏みきり位置やタイミングに強弱といった細かいことまで、アクションゲームの基礎的な要素はすべて詰まっている。そしてシンプルではあるが、いまの時代にしかできない演出、遊びなども盛り込まれていて、非常に贅沢な作りになっている。我々のようなゲームファンが遊べば懐かしさも感じるが、いまの子どもたちにとっては逆に新しさを感じるのではないか。だからこそ、子どもたちに遊んでもらいたいと思うのだ。

『パペッティア』プレイリポート第10回――子どもたちに_02

 最近の傾向として、回顧主義というわけではなく、本質的な部分に立ち返るタイトルというのが増えているように思う。いろいろな制限のあるインディーゲームなどはその代表的な旗手だろう。ゲーム業界もやっと時代がひと回りしたということかもしれない。そんな時代に最新の家庭用ゲームで生まれた、次の時代のパイオニアになりうるタイトルのひとつが『パペッティア』だと感じている。ここから、ゲームの本質的な楽しさを失わずに、ゲームが進化して行ってほしいとも思う。
 と、なにやらそれらしきことを語ってみたが、要するにどういうことかというと、全国のゲームファンのお父さんお母さん、お子さんに『パペッティア』を(笑)。そしていっしょに遊んで楽しんでください。

『パペッティア』体験版が配信中
気になった人はこちらをプレイしてみよう!
対応機種:プレイステーション3
配信日:配信中
価格:無料
CERO:A(全年齢対象)
備考:ダウンロードにはPlayStation Networkへの接続が必須となります