いつでもそばに“キング・オブ・ポップ”

 『マイケル・ジャクソン エクスペリエンス HD』は、“キング・オブ・ポップ”と呼ばれたマイケル・ジャクソンの伝説的なヒット曲を使ったリズムアクションゲーム。本作の魅力をヒトコトで言うなら、何といってもスーパースターであるマイケルの楽曲が収録されている点だろう。マイケル・ジャクソン・エステート(マイケルの遺産管理団体)監修のもと、PV(プロモーションビデオ)の舞台やダンスが再現されているため、マイケルファンにはたまらない内容になっている。

『マイケル・ジャクソン エクスペリエンス HD』インプレッション_01

徐々に派手になる演出が病みつきになる

 さて、実際にプレイを始めると、最初はどの曲もマイケルひとりが踊っていて少しさびしい感じがしていたのだが、もちろんそのままということはなかった。曲ごとに設定された“チャレンジ”の条件を達成したり、ゲームプレイ時のスコアを貯めていくと、ダンスエフェクトが追加されていく仕組みになっているのだ。これにより、バックダンサーが登場したり、曲別に用意されている演出が追加されるため、派手な演出を追加しては再挑戦してその演出を楽しみたくなる。
しかし、派手な演出を見るためにはミスをせずプレイする必要があり、ゲームに集中するとマイケルの踊りを注視できないというジレンマに陥ることもある。これを解決してくれるのが、“BACKSTAGE”にある“オンデマンド パフォーマンス”というモード。プレイはせずにマイケルの曲と踊りを眺めて楽しむモードなので、じっくりとマイケルを観賞できるというわけだ。

『マイケル・ジャクソン エクスペリエンス HD』インプレッション_02

高品質なリズムアクション

 マイケルの曲が存分に楽しめるという点が本作の最大の魅力ではあるが、リズムアクションゲーム部分についても少し語っておきたい。画面に表示された“シェイプサイン”に合わせて形をスクリーンに描いて、タイミングよくスクリーンから指を離せば成功となるのだが、この「“シェイプサイン”を描く」というのが実に気持ちいい。“シェイプサイン”は、直線を描くライン、弧を描くカーブ、円を描くサークル、1点をタッチするタップの全4種類だが、マイケルのダンスに合わせたものが出現するため、指の動きだけでダンスをしているかのような感覚を味わえるのだ。描くサインの形やタイミングが多少ズレても成功になる点も、気持ちいいプレイ感覚が得られる一因だろう。もちろん、高得点を目指そうと思うと、カンペキな操作が求められることは言うまでもないが、間口は広いと言っていだろう。
 また、最初は難度“ルーキー”しか選べないのだが、スコアを貯めていくと“ミディアム”、“エキスパート”と高難度モードにも挑戦可能になる。“ルーキー”で操作に慣れたころに挑戦可能になるので、高難度モードでもすんなりとプレイできた。“エキスパート”はかなり歯ごたえのある難度のため、リズムアクションゲームが得意な人でも存分に楽しめるだろう。さらに、スコアを溜めるとマイケルのフィギュアが手に入るといった、コレクション要素もあるのでやり応えはバツグンだ。

『マイケル・ジャクソン エクスペリエンス HD』インプレッション_03

ファンならずとも伝わってくるマイケルの魅力

 ここまで本作の魅力を書いてきたが、恥ずかしながら筆者はマイケル・ジャクソンのことをあまり知らなかった。正確に言うとテレビからよく聞こえてくる曲のサビ部分や、PVの一部は知っているといった程度。その程度の知識でも、プレイしているとマイケルの魅力が伝わってきたのだ。こんなにすごい人を、これまであまり知らずに生きてきたことを悔やんで……いや、いまになって新鮮な気持ちで“キング・オブ・ポップ”の曲を楽しめる境遇を嬉しく思う。筆者同様に、これまであまりマイケルの音楽に触れてこなかった人にもぜひともプレイしていただきたい1本だ。
 なお、本作には下記の15曲収録されているのだが、もっともっと多くの曲で楽しみたいと思う。今後、DLC(ダウンロードコンテンツ)で曲が追加販売されることを願いながら、いましばらくマイケルに魅了されていたいと思う。

<収録曲一覧>
Bad
Beat it
Billie Jean
Black or White(Rap Version)
Blood on the Dance Floor
Don't Stop 'Til You Get Enough
Ghosts
Hollywood Tonight
Leave Me Alone
Remember the Time
Rock With You
Smooth Criminal
Speed Demon
The Way You Make Me Feel
Thriller

■筆者紹介 ヴァニラ近藤
おもにゲーム攻略を担当しているライター。遅ればせながら、現在“Beat it”にハマっている。本作に収録されていないマイケルの曲を聴いてみたくなり、オススメの曲を周囲の人間に尋ねると「全部」と言われたため、いろいろと物色中。