カプコンの新作オンラインタイトル『イクシオン サーガ』バトルαテストの模様をリポート!

ゲーム PC
多人数でのチームバトルで勝敗を競う、カプコンのPC用オンライン専用タイトル『イクシオン サーガ』。2011年7月28日から開始されたバトルαテストの模様、現段階でのゲームシステムなどをリポートする。

●戦闘システムのチェックを目的としたバトルαテスト

 PCおよびXbox 360で正式サービス中の『モンスターハンター フロンティア オンライン』(以下『MHF』)に続く、カプコンのオンライン専用タイトル『イクシオン サーガ』。2012年夏のサービス開始を目指して開発が進められている本作のバトルαテストが、2011年7月28日から開始された(終了予定は8月11日)。事前のテスター募集に当選した5000名と、多数の応募を受けて急きょ実施された追加募集による1000名、合計6000名の規模で行われているこのテストの模様や、現段階でのプレイインプレッションなどをお届けする。なお、バトルαテストの仕様は公式メンバーサイトに詳しい。こちらも併せてチェックしてほしい。

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▲本作は多人数でのチームバトルが楽しめる対戦型アクションゲーム。すでに公開されていた、能力の異なる3つの“職業”が実装されており、プレイヤーの任意で選択できた。また、対戦に参加可能な人数は最大16名(8対8)。

 ゲームへのログインは、『イクシオン サーガ』公式メンバーサイトから行う。コンフィグの項目を確認すると、解像度、使用するゲームパッドのタイプ、画質の変更ができた。ゲームパッドは7タイプから選択可能。手持ちのゲームパッドに適したタイプを選べば、とくに難しい設定などを行う必要はなかった。なお、キーボードとマウスでもプレイすることは可能だが、遊びやすさという点では、アクションゲームという特性上、ゲームパッドに軍配が上がるだろう。

●キャラクターメイキング、職業と武具について

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▲魔法器を装備すると、職業はキャスター、スタイルは術士となる。範囲攻撃や味方の回復などが行える、いわゆる魔法使いだ。なお、近接攻撃はどの武器でもくり出せる。

 続いてはキャラクターメイキング。性別、名前、インナー、髪型、スキン、ボイスが変更可能だ。顔は変更できず、それぞれの項目で3〜5種類のタイプが用意されていたが、当然、バリエーションはもっと用意されるはずだ。キャラクター作成後は、プレイヤーごとに用意されている個室“マイルーム”へ移動。その部屋にある“アイテムボックス”には武器と防具が収められており、好みの武具を装備できた。武器は刀剣、銃火器、魔法器の3タイプ。バトルαテストでは装備した武器によって“職業”(ストライカー、ブラスター、キャスター)が決定される仕組みだ。なお、“職業”に紐付くものとして、それぞれ“スタイル”(剣士、銃士、術士)というカテゴリーが存在。公式メンバーサイトでは“初期スタイル”と説明されているのだが、“初期”ということは、それを過ぎれば、また別のスタイルも登場するということだろうか……。

 防具に関しては装備制限がなく、また性能も付与されていなかった。これも当然バトルαテストのみの仕様だろう。装備部位は、頭、胴、腰、腕、足の5つ。『MHF』でおなじみの“マイセット登録”も見受けられ、“アタッチメント”なる項目も。『MHF』で言うところの、“装飾品”もしくは“スキルカフ”に近い役割を果たすのだろうか。

●システムメニューをチェック

 システムメニューは以下の7つを確認できた。

・ステータス/所持品/スキル/コミュニティ/ミッション/メール/オプション

 選択できるのは“ステータス”のみであったが、各項目でどのようなことができるかは、容易に想像できるだろう。また、“ステータス”を選択すると、“キャラ情報”と“装備”が確認できた。どのような情報が表示されるかは、下の画面写真をチェックしてほしい。いまの段階で言えるのは、“コスト”と“スキル”がキャラクターの能力を左右する要素? といったことくらいであろうか。

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▲“キャラ情報”で確認できる項目。レベル、経験値のほか、コスト、スキル装備枠、転生回数といった要素が確認できる。装備できる武具はコストによって制限される?

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▲武器には攻撃力、練度、クリティカル率、装備コスト、耐久度、強化レベルといったパラメーターが設定されている。

●いざロビーへ

 “マイルーム”から“ロビー”と表示されたトビラを出ると、ショップと思わしき施設などが居並ぶ街に移動。正式サービス後は、ここで装備などを整えることができ、情報交換や呼びかけなどのメッセージが飛び交うのだろう。施設として確認できたのは、“雑貨屋”、“対戦受付”、“ランキングボード”の3つ。とはいえ、“雑貨屋”はかわいらしいキャラクターと挨拶が交わせるだけ。実際は後者ふたつが機能している施設となっている。

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▲『MHF』でいうところのメゼポルタ広場? この愛らしい双子(?)は雑貨屋の店員さんだ。

●さっそくランキングを競うイベントが開催!

 バトルαテスト開始と同時に、記念すべき初イベント“バトルαランキングマッチ”も開催されていた。これは対戦相手を倒した“キル数”、逆に倒された“デス数”などの数値を総合的に判断し、プレイヤーの腕前をランキング形式で発表するというイベント。順位はゲーム内の“ランキングボード”で確認することができ、また上位入賞者は公式サイトのランキングページでも表彰される。対戦メインのゲームだけに、ランキングの発表やイベントはプレイのモチベーションにつながるはず。こういったイベントは定期的に開催されていくことになるのだろう。

●対戦受付でルームを選び、対戦に参加!

 対戦への参加は“対戦受付”で行う。参加に至るまでの流れ、選択できた項目は以下の通りだ(カッコ内は表示のみで選択不可の項目)。

ランキング戦(フリー戦、イベント戦)

グレードマッチ(コストマッチ)

チームデスマッチ

ルームリスト表示

 “ランキング戦”は結果がランキングに反映される対戦方式。“グレードマッチ”と“コストマッチ”は、各キャラクターの“グレード”か“コスト”が参加基準になるということだろうか。ルームリストには“下位、中位、上位、極位”というタブがあり、どうやらこれが“グレード”と呼ばれるもののようだ。“ルームリスト表示”以降は、任意のルームを選択すれば待機状態となり、人数がそろえば“チームデスマッチ”がスタートする、という流れ。なお、自分でルームを作成する際は、人数(8・12・16人)、時間(10・15・20・25分)、ステージ(6種類)を変更することができた。なお、バトルαテストでは、対戦ルールは“チームデスマッチ”に固定。2チームに分かれ、対戦相手を倒すと減少していく、相手チームの“コスト”をゼロにするか、対戦時間終了時に、残りの“コスト”が多いチームの勝ち、というルールだ。

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▲リザルト画面。さまざまなポイントやボーナスによりスコアが算出され、それが経験値として蓄積していく。

●まだまだテストは続く

 最後に、ファミ通のオンラインゲーム専門部隊のスタッフによるプレイリポートをお届けする。あくまでバトルαテストに対する感想であること、テストプレイヤーとしての要望を含んでいること、さらに、「今回のようなテストを重ねて開発を進めていく」とカプコンが公言していることを踏まえて、読み進めてほしい。


 自分の性格上、前線で暴れられる職業が最適かと思い、ストライカーを選んでプレイ。僕も含めて参加者が慣れないうちは混戦気味で、なにがなにやら……と言った感じ。状況もわからず、ひとりで突っ込んでいってはやられまくっていた。あくまでもチームプレイを想定しているゲームだと気づいたころ、ほかの参加者も意識が変わったきたようで、コミュニケーションをそれほど取っていたわけでもないのに、不思議と連携が取れるようになっていた。ブラスターが足止めした敵ストライカーに突っ込んでコンボを叩き込み、周囲を巻き込むコンボフィニッシュに発展させたときは、爽快のひとこと。そこから自分でトドメをさすことができれば最高にスッキリする。ただし、このコンボフィニッシュが強力すぎて、若干バランスブレイカー的に感じられることも。個人的には、いまのままでもいいと思うが……。ただ、逆の立場から見ると、トドメをさされる側は、回避する手段がなく指をくわえて見ているだけ。これが非常に悔しいので、シビアでもいいので自力で回避できる手段がほしい。当然ながらまだまだ荒削りな部分が多いものの、基本的には熱く遊ぶことができた。これからじっくりと調整&改善してもらい、さらに熱いゲームに昇華していくことを期待する。
市野ルギア(ストライカー)


 グラフィックは非常に綺麗で、キャラクターの動きは滑らか。しかしバランスについてはまだまだ調整が必要な印象。キーボード+マウス操作でブラスターを使ってみたところ、まず気になった点が、攻撃がすべてキャラクターの向きに依存すること。一般的なFPSやTPSではつねに画面中心が攻撃方向になるため、違和感が大きい。ブラスターの要である射撃については、弾を水平にしか撃てないため、せっかくのマウス操作が活かされてないように感じた。照準モードにすれば角度を付けて撃てるものの、移動速度が極端に遅くなるのがツラすぎる。ただ、今回のテストではスキルの種類は少なかったが、ブラスターの射撃によるのけ反りで相手を足止めし、ストライカーが追い詰めるというような連携も可能だった。限られたスキルのなかでも連携が生まれたことは事実で、協力していかに相手を仕留めるか、これを考えるのが非常におもしろい。スキルの多様化とともに、楽しさも増していくだろう。
みぜる(ブラスター)


 FPSやTPSが好きなPCゲーマーなので、ゲームパッドではなくマウス&キーボードでプレイ。職業はFPSに近い感覚で操作できそうなブラスターを選んだ。FPSでは正面を向きながら前後左右に動いて照準を定めるのが基本だ。『イクシオン サーガ』も同じように操作できるかと思ったが、本作はキャラクターが移動する方向を向き、攻撃はキャラクターの正面に向かって行う。一応、武器を構えて画面に照準を出せば正面を向いたまま移動できるが、その間は動きが遅くなってしまう。また後退しながら攻撃する“引き打ち”と呼ばれるテクニックができないのが、個人的には少し残念だった。前線に出て撃ちまくるのを諦めて、後衛からのサポートに回ったらこれが大正解。一撃の威力は低いものの、攻撃をヒットさせると敵の動きを一瞬だけ止められるので、足止め要員としては非常に優秀だ。仲間が敵と1対1で斬り合っていたら、後ろからそっと近づいて一発だけ撃って動きを止める。闇に隠れて仲間の勝利を演出。かっこいいプレイスタイルだが、周囲のプレイヤーに僕のかわいいキャラクターを見せ付けられないのが悲しい。最後に。ほかのスタッフは「対戦受付のNPCに話しかけたときの腰の動きが気持ち悪い」と言っていたが、僕はあの動きが大好きだ。そこははっきり主張しておきたい。
ミス・ユースケ(ブラスター)


 まず全体的な印象として、キャラクターの外観や装備のグラフィック、攻撃や各種モーションなど『MHF』を思わせるものが多いです。これはこれでいいのですが、世界観マニアとしては『イクシオン サーガ』ならではの雰囲気を構築してもらえると、なおいいかなと。あと、女性キャラクターのモーションは男性とは変えてほしいです。街中をのしのし歩く姿はちょっと悲しいので……。メインとなるバトルですが、やはりかなり荒削りな状態です。とくに、キャラクターの同期が取れていないんじゃないかという場面が多く見られたのが気になりました。また、カメラワークがめまぐるしく、エフェクトも派手なので、少し酔いやすいかも。とにかく潜在的な力は秘めていると思うので、オリジナルのタイトルとして、思い切った方向性を打ち出しほしいですね。
ドロシー伊藤(キャスター)


 魔法使いはどんなゲームでも活躍できる、というイメージからキャスターを選択。対戦受付でルームに入ると、1分も待たずに16人が集まりバトルスタート。最初は操作に慣れず、ストライカーのコンボをずっと食らい続け、何もできない。たが、めげずに何戦か重ねるうちに、本作ならではの駆け引きや醍醐味がわかってきた。基本は連打でコンボがつながる爽快アクション。最後の攻撃を当てると広範囲に届くコンボフィニッシュが発動。この技を当てると必ずダウンが奪えるうえに、ダウン攻撃もあるのでダメージが稼げる。さらに起き上がりも狙えるため、この攻撃をどう当てるかが勝敗を左右するといってもいい。ガードができないキャスターからすると、回避を使って意地でも最後の攻撃を食らわないように立ち回るのが基本となる。また、足止め用の遠隔攻撃や相手を凍らせる魔法、唯一体力を回復できる魔法などが使えて、オールマイティに動けるのが楽しい。キャスターだけではなく、どの職業も特徴が明確だ。テスト段階なのによく練られていると感じられた。ストライカーは攻守にすぐれたアタッカー。ブラスターはアタッカーに加えて、相手の行動を封じられるサポート役もこなせる。キャスターは回復もサポートもできる。仕様が変わるかもしれないが、武器を変えるだけで職業が選べる手軽さもいい。しかし、操作性に関しては、思った方向に攻撃できなかったり、選んだつもりのないスキルが発動したりと満足はできなかった。ただ、テストは始まったばかり。これから大きく操作性やシステムは進化するだろう。
まじん(キャスター)


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