『ねんどろいど じぇねれ〜しょん』グッスマ安藝社長インタビュー完全版
ゲーム PSP インタビュー●誌面には掲載しきれなかった内容をお届け
バンダイナムコのPSP用新作RPG『ねんどろいど じぇねれ〜しょん』。本作の発表にともない、週刊ファミ通2011年5月5日号(2011年4月21日発売)ではゲーム紹介記事とともにグッドスマイルカンパニー代表取締役・安藝貴範氏へのインタビューを掲載した。今回は、スペースの都合上誌面では掲載しきれなかった内容を含めた、安藝社長インタビューの完全版をお届けする。
※『ねんどろいど じぇねれ〜しょん』ゲーム概要はこちら
――まず、ねんどろいどとは、いったいどんな商品なのでしょうか?
安藝貴範氏(以下、安藝) 見たままなのですが、小さくデフォルメしたキャラクターフィギュアです。一般的にフィギュアと言うと、リアルな等身の美しいスタイルのものをイメージされる方が多いと思いますが、ねんどろいどは、それよりもおもちゃに寄せたようなイメージで作られています。ただ、従来のおもちゃよりも、彫刻の方向性や製法はフィギュア寄りなんですね。ですので、実際に手に取ると品質のよさが感じられて、激しく動かして遊ぶおもちゃのようには扱えないような、ちょっと宝物のような感覚があります。肌がしっとりしていたり、髪の毛にきれいなグラデーションが入っていたり、また一定の重量感もありますので、大事に扱いたくなるんです。最初から意図していたわけではないのですが、現在ではそういった存在としてお客様に愛されている商品ですね。
――ねんどろいどという商品名には、何か由来があるのですか?
安藝 じつは、こういったデザインの緩い商品を作ったことが、ねんどろいどよりも前にあったんですね。ものすごく気に入って売り出したのですが、それがぜんぜん売れなくて(笑)。一部喜んでいただけたお客様もいたものの、私の期待通りではありませんでした。そこで、リベンジを誓いまして(笑)。それを作っていたのが弊社内の原型師チームだったのですが、そのチーム名が“ねんどろん”だったんです。「ねんどの怪獣ねんどろん」という気楽なチーム名ですね。それで、まずは彼らの手によって“ネコアルク”というキャラクターを商品化してみました。その完成品が非常によくできていて、この雰囲気と手にしたときの収まりのよさはすごい、と。もしかしたら売れるんじゃないか、シリーズとして展開できるかもしれない、と思ったんです。そこで、一応シリーズ名を考えておこうと。“ねんどろん”が生み出す、粘土とアンドロイドの中間のような存在ということで、ねんどろいどになったわけです。また、“ねんどろん”はチーム名だけではなくて、怪獣のキャラクターでもあります。その怪獣が生んだ卵の中から出てきたのがねんどろいどという、何の脈絡もない設定なのですが(笑)。そこで、仮のシリーズ名としてパッケージにねんどろいどと記載したところ、ヒットしちゃいまして。もう変えるに変えられず(笑)。
――当初からシリーズ化を視野に入れていたわけではないと?
安藝 まったく考えていませんでしたね。あわよくば、というくらいの気持ちでシリーズ名をつけたような感じでした。ねんどろいどの最初のシリーズが『Fate』のキャラクターだったのですが、この作品にはすでにデフォルメの絵があり、それを参考にして作りました。製造途中からかわいくて、「これはいける!」と思いましたね。そのころは派手なフィギュアの全盛期だったのですが、そういったフィギュアはごく一部の造形師しか作れない、とても複雑なものです。さらに、製造工場にも特別な技術のある専用工場が必要です。ところがねんどろいどは、おもちゃの工場に「丁寧に作って!」とお願いすれば、なんとか作れるんです。もちろん品質は高いのですが、超高度なテクニックを要求されるわけではありません。こうした部分もシリーズ化にはプラスに働きました。また、最初はデフォルメの絵があるものを商品化していたのですが、途中からはデフォルメの絵を弊社で起こし、それを造形していくことも始めました。そのうち、キャラクターのライセンスを持っている会社のほうから「ねんどろいどにしてほしい」というお話をいただくことも多くなりまして。それがうれしくて、全部「はい!」と言っていたら、ものすごい数のシリーズになってしまいました(笑)。もう150以上のシリーズになっています。5年ほどでこの数ですから、かなりのハイペースですね。とくに、ここ2年くらいで一気に増えています。また、シリーズの途中からは、ねんどろいど間で顔の付け替えもできるようになっています。これは当初からやりたかったことなのですが、やはりキャラクターごとの表情を損なわないようにするのが難しくて、実現に時間がかかってしまいましたね。
――なるほど。ところで、どういった流れでねんどろいどのゲーム化が決まったのでしょうか?
安藝 私がもともとバンプレストで働いていたので、現在のバンダイナムコゲームスの方とも一定の交流があったんです。ねんどろいどの特徴のひとつには、いろんなキャラクターが作品の枠を超えて集まっている、という部分があります。そこで、バンダイナムコゲームスさんに協力していただいて、ひとつの“ねんどろいどの世界”を作ってもらおうと。ゲームだから表現可能な面白いことをねんどろいどでできないかな、と思っていたんです。通常ですと、作品ごとにキャラクターの絵柄や等身が違うのですが、ねんどろいどとしてゲーム化できれば、その壁が取り払われるということもありますし。ただ、すべてのキャラクターが戦うわけではありません。そこはオリジナルの設定を大切にしています。戦わないキャラクターには別の役目があってゲームに登場する、といった感じですね。
――登場が決まっているねんどろいどの数は?
安藝 まだ確定ではないのですが、十数作品で、各1〜3体のねんどろいどが登場する予定です。もし続編が作れたら、ゲーム先行のねんどろいども入れたいですね。
――ゲームの中で動くねんどろいどを見た感想は?
安藝 動いているだけでも、かなりうれしいです! キャラクターそれぞれの特徴をつかんで、その特徴に合わせた動きを見せるという能力は、やはりバンダイナムコゲームスさんは長けているなと思いました。ねんどろいどは可動部分がそれほど多いわけではないのですが、首と脚の付け根には自由度の高い関節が付いています。えらそうなポーズをとっているキャラクターが、ちょっと首をかしげるだけで驚くほどかわいらしいポーズになる、といった変化を狙っているんですね。それに対してゲームではものすごく動くので、初めて見たときは非常に驚きました。髪の毛まで動くわけですから。最近はフルアクションのねんどろいどシリーズもあるのですが、本家でも動かせる部分を増やしたくなってしまいますね。
――ところで、2011年はグッドスマイルカンパニーの設立10周年ということですが。
安藝 そうなんです。『ねんどろいど じぇねれ〜しょん』も、10周年記念プロジェクトのひとつとして取り組んでいます。ねんどろいどは我々の初めてのヒットシリーズで、会社の歴史の半分、約5年間をいっしょに歩いてきたものですので、こうしてゲームになるのは感慨深いですね。とても誇らしい気持ちですよ(笑)。
――これから先、ねんどろいどはどうなっていくのでしょうか?
安藝 そうですね……。キャラクターホビーという市場にとって、ねんどろいどのようなシリーズは必要なものだと思っています。精密なフィギュアと比べて、造形や製造が比較的短い時間で行えますので、工夫次第でかなり多くのバリエーションを作り出せるんです。スピード感のある展開でラインアップを広げていけるわけですね。また、初めて購入したフィギュアがねんどろいどだった、という方も非常に多くて。キャラクターホビーの世界の入り口としても貢献できているのではないかと思います。こうした入り口としての役目に加え、ねんどろいどシリーズのファンに満足していただける作品を作り続けていきたいですね。
――最後に、発売を期待している読者に向けてメッセージをお願いします。
安藝 ねんどろいどが、今回ゲームになります。ふだんはあまり動かないねんどろいどが、ゲームでたくさん動く様子を見ていただけると、とてもうれしいです。また、こういった取り組みができるのは、ひとえにねんどろいどファンの皆さんの支えによるものなので、「本当にありがとうございます」という気持ちです。この感謝の気持ちを、また商品に反映させていきますので、どうぞ応援をよろしくお願いいたします。
![]() |
| メーカー | バンダイナムコゲームス |
|---|---|
| 対応機種 |
PSP(プレイステーション・ポータブル)
|
| 発売日 | 発売日未定 |
| 価格 | 価格未定 |
| ジャンル | RPG / フィギュア |
| 備考 |
(C)2002-2006 TYPE-MOON
(C)NANOHA The MOVIE 1st PROJECT
(C)huke/B★RS Project
(C)Good Smile Company
(C)2011 NBGI
※画面は開発中及び監修中のものです。
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