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【ミニインタビュー追記】リメイクだけじゃない! 『俺屍』の“次”についても触れられた“樹原涼子のひな祭り -俺屍復活祭-”リポート

ゲーム
ゲームファンには『俺の屍を越えてゆけ』(プレイステーション用ソフト)のテーマ曲『花』を歌うシンガーソングライターとして知られる樹原涼子氏が主催によるコンサート“樹原涼子のひな祭り -俺屍復活祭-”が、都内吉祥寺にあるカフェで開催された。

●『俺屍』の次は違うおもしろさを追求していく

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 ゲームファンにはオリジナル版『俺の屍を越えてゆけ』(プレイステーション用ソフト)のテーマ曲『花』を歌うシンガーソングライターとして知られる樹原涼子氏のコンサート“樹原涼子のひな祭り -俺屍復活祭-”が、都内吉祥寺で開催された。

 こちらの記事でもお知らせしたとおり、本コンサートの告知サイトには“「俺の屍を越えてゆけ」- リメイク版のプロジェクトがついに始動!”との一文があり、それにふさわしく『俺屍』テーマ曲の『花』はもちろん、ゲーム内に新規収録を検討している候補楽曲も演奏。また、コンサートの模様はニコニコ生放送でも生中継され、視聴者のコメントをゲーム内の候補曲選定の参考にするという趣向になっていた。さらに、トークゲストとして『俺屍』のゲームデザイナー桝田省治氏が登場。同じくゲストとして登壇した作家の光原百合氏とともに、さまざまな話が飛び交った。ここでは『俺屍』の今後のプロジェクトについての話に絞ってリポートしていく。

■演奏された候補曲

その手を胸に
旅立ち
どんな日も どんな日も
祈り
ROUND AND ROUND
愛する者たちよ


 まず、注目の『俺屍』のリメイクについては「じつはもうかなり出来ています。試作段階のものにはオーケーが出て、本制作に入ったところ」(桝田)とコメント。リメイクの手応えに関しては、初代『俺屍』を数学の試験に例え、12年前の『俺屍』の試験は点数で言えば「70点」。だが、今回のリメイクは「出題される設問がすでにわかっているようなものだし、最近はTwitterなどでさらに答えを教えてくださる人もいる」とし、予算や制作期間の兼ね合いがあるものの、今回は90点以上のものになることは間違いない、と自ら太鼓判を押した。ちなみに、対応ハードは今回も明らかにされていない。

 また、樹原さんから「『俺屍』の“次”は?」とのフリに桝田氏は、「『俺屍』を数学の試験に例えたけれど、次の試験は英語か国語か……別の科目の試験、違うおもしろさを求めていきます」と、『俺屍』次回作を考えていることを認め、しかも新たな方向性のものに挑むことを明かした。“俺屍プロジェクト”は、リメイクだけではないことが判明したわけだが、“次”の情報が公開されるのは、まだ少し先のようだ。楽しみに待っていよう。

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▲樹原さんにゆかりのある人として桝田氏(中央)と光原氏(左)がトークゲストに。ふたりとも樹原さんのコンサートの常連だという。

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 コンサートは2部構成で、タップリと樹原さんの命と母性を感じさせる楽曲と、美しい歌声が披露された。ニコニコ生放送で視聴した約7000人も大満足となったのでは!? ちなみに、コメント数は20000を超えたということでも、樹原さん+『俺屍』の期待度の高さも伺えるコンサートとなった。

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▲樹原さん自身は、候補曲の中では少しハードで熱い曲『愛する者たちよ』がイチ押しということだが、果たして……。ちなみに、候補曲は、リメイク作に採用されるのか、『俺屍』の次回作に採用されるのは明らかにされていない。

 コンサート後、樹原さんと桝田氏に少しお話を伺うことができた。その内容を下記に追記する。


――『俺の屍を越えてゆけ』は12年ぶりのリメイクなります。グラフィックの向上はもちろん、追加要素なども入るのでは、と予想するのですが、楽曲のほうもアレンジしたり新たに収録し直すなど手を加えるんでしょうか。

桝田省治(以下、桝田) メディアが変わるので、それに合った音を選んで、基本的にすべて入れ替えます。ただ、いまのハードで聴いたときに、オリジナルの『俺屍』と同じように聴こえるようにしています。

樹原涼子(以下、樹原) 素材はいっしょなんだけれども、音を入れ替えることでバランスを変えたりだとか、楽器を変えたりだとか、そういうことをやっています。なので、変わったことを気が付く人と気が付かない人がいると思います。たとえるなら、オーケストラが変わった、という感じですね。持っている楽器は同じだけれど、日本と外国のオーケストラでは雰囲気が違う、といったような。あと、あまり新しい音を使い過ぎると違和感を感じるので、そのバランスも取りつつ。なので、音楽もリメイク、ですね。

――10年以上経って、今回のリメイクというのは何かキッカケがあったんですか?

桝田 じつは、新しいハードが出るごとにリメイクは考えていたんです。でも、なかなかそういうチャンスが訪れなくて。でも、配信されているゲームアーカイブスの売れ行きも好調だったようで、逆にソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンさんのほうから「なんでリメイク作らないの?」って話になって(笑)。

――おおよその発売時期はみえているんですか?

桝田 そうですね。ハードの切り替わりの時期だし、ダラダラ作ってもしょうがないので。

――桝田さんは樹原さんのコンサートによく足を運ばれるということですが、樹原さんのいちばんお気に入りな部分はどこなんですか?

桝田 う〜ん、いろんな価値基準があるんだろうけど、古かろうが新しかろうが「いいものはいい」ということかな。すごく普遍性を感じますね。

樹原 私が書きたい曲はスタンダードなので、その言葉はうれしいですね。

桝田 ときどきビックリするようなものもあるけどね(笑)。歌詞がないふわふわしたような曲とか。「こんなこともできるんだ」って驚くことがあります。樹原さんはいろいろな武器を持っているんだけど、それで総攻撃する必要がないんですよ。だから、100%に近い力を出したときに本当にスゴイんですよ。今日の最後の2曲もスゴくて笑っちゃった。ダルビッシュのように手を抜いているワケではないけど完投目指してペース配分しつつ、9回でも150キロ以上出しちゃうような。今日も最後の2曲で、さらにギアを上げてきたと思って聴いていました。『花』のときもこれくらい出してくれよって思ったけど(笑)。

――同じ曲でも、その日の曲順で違った感じになるんですね。

樹原 そうです。『花』も最後にもう一度演ろうと思っていたんですけど、時間が押してしまって、帰れなくなる人が出てくるかもしれなかったので……。

――今回のコンサートの曲の多くは桝田さんのリクエストによるものが多かったようですが。

樹原 ひな祭りのコンサートは今年で6回目になるんですけど、演奏したいと思っていた曲をチラシのハガキに載せたら、桝田さんが「全部好きな曲。この中から(ゲーム内で使う楽曲を)選びたい」と言ってきて。そのころリメイクの話でよく会っていたこともあって、「じゃあ、『俺屍』の復活祭にしない?」ということで、今回、そういうタイトルになったんです。もともと予定していたコンサートを肉付けしたものが、『俺屍』復活祭になったというワケなんですよ。私も『俺屍』を愛していますし。

――ニコニコ生放送では約7000人が視聴して、20000件のコメントが寄せられたようです。

樹原 スゴい(笑)。ありがとうございます。

スタッフ 樹原さんイチ押しの『愛するものたちよ』へのコメントが多かったです。

樹原 今日来てくださった方の中にも『愛するものたちよ』がよかったと言ってくださる方が多くて。『どんな日も どんな日も』も評判がよかったですね。

――『俺屍』の“次”というお話もありましたが。

桝田 いつも、ボンヤリとした企画はいくつも考えていて、樹原さんの曲を聴いて、その曲に合わせた設定を考えたりだとか……。樹原さんの曲はボンヤリとしたイメージに輪郭を与えてくれるんです。キーワードがピタっとくるときがあったり。

樹原 『花』のときがそうだったよね。

――“次”も楽曲は樹原さんですよね?

桝田 そうなると思いますよ。

――候補曲でコレ、というのはある程度アタマの中にあるんですか?

桝田 迷ってるんだよね。シナリオで押すならこの曲、システムの部分で押すならあっちの曲かなぁとか。

樹原 ゴメンね、いい曲ばかりだから迷ってるんだよね(笑)。

――では、『俺屍』ファンの方にメッセージを。

桝田 10年以上経っているので、知らない人もいると思いますが、最近のゲームとはちょっと違うので「こんなゲームもあるんだ」と感じてくれればうれしいですね。

樹原 『俺屍』をプレイ中は私の音楽の世界に浸ってくれることになるので、すごくやり甲斐がありますし、作っていて楽しいんです。それがその人の思い出になったり、場合によってはその人の一生に影響を与えるかもしれない。私も桝田さんも本気で作っているし、お互いにすごく高い意識でいっしょに仕事をしている気がするので、リメイクだけに留まらず、いろいろなことをやっていきたいなと思います。

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