『スパIV』に『バイオ』、2日目のステージはカプコンが主役【ニンテンドー3DS体験会】

ゲーム ニンテンドー3DS
2011年1月8日から10日までの3日間、千葉県の幕張メッセで開催中の“NINTENDO WORLD 2011 ニンテンドー3DS 体験会”。会期2日目のステージイベントでは、カプコンの注目2タイトルの最新情報が明らかにされた。

●あのタイトルの世界初となる実機デモも

 2011年1月8日から10日までの3日間、千葉県の幕張メッセで開催中の“NINTENDO WORLD 2011 ニンテンドー3DS 体験会”。会場内のイベントステージでは、各メーカーのクリエイターによるタイトルプレゼンも実施されている。会期2日目のタイトルプレゼンでは、カプコンの注目2タイトルの最新情報が明らかにされた。

■豊富な対戦ツールが魅力的な『スパIV

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 最初に紹介されたのは、ロンチ(2011年2月26日)での発売が決定した『スーパーストリートファイターIV 3D Edition』。プロデューサーを務める小野義徳氏が登壇し、ニンテンドー3DS版ならではの要素を披露した。すでに掲載しているプレイインプレッションにもある通り、『スーパーストリートファイターIV 3D Edition』では3D立体視での迫力あるバトルに加えて、自分が操作しているキャラクターの斜め後方から見た視点で楽しめる“ダイナミック視点”や、タッチスクリーンに必殺技などを登録してワンタッチで出すことができるシステムといった新機能も搭載されている。なおタッチスクリーンの使用を不可にすることもできるので、ガチの対戦を楽しみたい人も安心だ。プレゼンではそのほかに、アレンジ、スーパーアレンジというふたつのコスチュームが最初から使用できることも明らかに。つまり、各キャラクターに3種類のコスチュームが用意されるのだ。

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 『ストリートファイター』シリーズのキモと言えば対人戦。もちろん『スーパーストリートファイターIV 3D Edition』もそこに重点が置かれており、“インターネット対戦”、“ローカル対戦”、“チャンネルLIVE!”、“すれちがい通信”という4つの対戦ツールが用意される。インターネット対戦はWi-Fi回線を通じて全国の人と対戦ができるモード。小野氏によれば同作は海外での展開も予定されているので、将来的には世界中のプレイヤーとも対戦が可能になるという。友だちと本体を持ち寄って対戦が行えるローカル対戦は、チャンネルLIVE!と連動。立体視はプレイする人以外は角度的に見づらいという問題があるが、このチャンネルLIVE!はそれを解消するために用意されたもので、ローカル対戦中の画面を自分のニンテンドー3DS上で見ることができるのだ。ステージ上ではその様子を実機デモで披露。通信対戦、チャンネルLIVE!ともにラグはほとんど感じられない仕上がりで、さらに対戦はプレイヤーが異なる視点でも問題なく動作する。ちなみにチャンネルLIVEは最大6人まで同時利用が可能で、観戦する際にはボタンひとつで視点を切り替えることも可能だ。

 すれちがい通信での対戦は、ゲーム内で入手できるフィギュアを使用。フィギュアには能力値が設定されており、プレイヤーがそれらでデッキを組めば対戦準備は完了となる。あとはスリープ状態にして、同じくデッキを設定した人たちとすれちがえば自動で対戦が行われるという仕組み。ステージでは会場に足を運んだ人およびUSTREAM中継を観ていた人向けに“ゴールド春麗フィギュア”が入手できるパスワードも公開された。

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 『スーパーストリートファイターIV 3D Edition』では、プレイの敷居を下げるためにダウンロードプレイも搭載。ダウンロードプレイはソフトを持っている人がホストとなって、ソフトを持っていない人の本体へデータを送りソフトなしでも対戦ができるという機能だが、なんと同作ではソフトをダウンロードした子機どうしでも対戦が可能だという。小野氏は「より多くの人に対戦の楽しさ、つながる楽しさを体感してほしい」とその狙いを語り、プレゼンは終了となった。

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[関連記事]『スーパーストリートファイターIV 3D Edition』プレイインプレッション

■『マーセナリーズ』の実機デモが世界初公開

 もうひとつのステージは、ニンテンドー3DSで展開される『バイオハザード』シリーズ2タイトルに関するもの。プロデューサーの川田将央氏、濱貴之氏が登壇し、まず『バイオハザード リベレーションズ』のプレゼンを行った。

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 同作は川田氏いわく「アクション要素より、ホラー要素に力を入れた」シリーズ完全新作。主人公は“クリス・レッドフィールド”と“ジル・バレンタイン”のふたりで、“新たなる事実(リベレーションズ)”に関するストーリーが描かれるという。グラフィック表現では、立体視による奥行き感とよりリアルな恐怖に挑戦。また、ニンテンドー3DSに特化した開発ツール“MT FRAMEWORK Mobile”を使用しており、グラフィックのクオリティーは非常に高いものに。濱氏は「据え置き機並みのクオリティーを出せている」と胸を張った。

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 もうひとつの『バイオハザード』が、『バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D』。これは『バイオハザード5』に収録されていたミニゲームにさまざまな肉付けを行い、単体のタイトルとして仕上げたものとなっている。プレイヤーは“ハンク”、“ジャック・クラウザー”、クレア・レッドフィールド”、“クリス・レッドフィールド”というキャラを使い、限られた時間の中でいかに多くの敵を倒せるかを競うのだ。川田氏は前述の『リベレーションズ』とは反対に、こちらでは「爽快感を重視し、アクションゲームらしい内容」になっていると説明。「広いステージ内を駆けまわるシステムは、3Dとの相性もいいです」と自信をうかがわせた。また、『マーセナリーズ 3D』でも“MT FRAMEWORK Mobile”が使われており、グラフィックのクオリティーは『リベレーションズ』同様非常に高い。

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 ステージでは世界初となる実機デモも公開に。基本的なゲームシステムは『バイオハザード5』のマーセナリーズを踏襲しているが、ニンテンドー3DSの下画面を使いワンタッチで武器交換できるという機能も搭載。また、下画面にはつねにマップが表示されている。デモで披露されたステージは『バイオハザード5』序盤に出てきた村と、『バイオハザード4』の教会がある村。どちらも再現度はバッチリで、窓から飛び出す、屋根から屋根へ飛び移るといったアクションもバッチリと収録されていた。気になる発売日については現状2011年春となっているが、「ロンチからそれほど離れないタイミングで出せればと思います」(川田)とのことだ。

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[関連記事]『バイオハザード リベレーションズ』プレイインプレッション

■会場で川田将央プロデューサーに直撃

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 『バイオハザード リベレーションズ』は今回の体験会でプレイアブル出展されており、同ブースでプロデューサーの川田将央氏に話を聞く機会を得た。

――3D立体視の『バイオハザード』を作るうえで、もっとも注力した点はどこでしょうか?
川田 やっぱり『バイオハザード』というのは長時間プレイするゲームなので、目が疲れない立体感という点に非常にこだわっています。立体深度についてはまだ試行錯誤の状態で、現状まだ答えが出し切れていません。なので、今回出展したバージョンでは立体の深度をかなり抑えた状態にしてあります。ユーザーさんの反応を見て、さらに調整を加えていくという感じですね。

――実際にプレイさせてもらいましたが、正直場面によってはあまり3D感が得られないところもあったのですが……あれは抑えた状態にしていたからなんですね。
川田 そうなんですよ、今回はあえて抑え目です。私としてはホラーと3D立体視というのは相性が非常にいいと考えていますので、立体深度も高くしたいとは思っているのですが、やはり目の疲労の問題は無視できません。今後もそこら辺を考慮して、開発を進めていこうと思います。

――3D立体視とホラーの相性がいいということですが、3D立体視だからこそ可能な演出などはありますか?
川田 何かが突然出現するときの説得力というか勢いは、3D立体視だと飛躍的に高まりますね。また空間把握が行いやすいので、どこから敵が襲ってくるかわからない怖さの表現をさらに突き詰めることもできるでしょう。

――本作のようなTPSタイトルだと、3D立体視になることで敵との距離感が把握しやすくなった気がします。
川田 それは作っていても感じましたね。複数の敵に襲われたとき、どちらが自分に近いのかを瞬時に判断できるんですよ。そういう意味ではいままでの『バイオ』よりも遊びやすくなっているうえに、ホラー感もしっかりと出せているのではないでしょうか。

――操作方法も『4』以降の『バイオ』を遊んだ人ならすぐに馴染む仕上がりでした。ニンテンドー3DSならではの操作などはあるのでしょうか?
川田 じつは操作まわりはまだ試行錯誤している段階なのですが、今回出展したバージョンでは下画面を使って視点移動できる仕様を入れてみました。据え置き機と比べるとボタンの数は少ないですが、タッチパネルを利用することでストレスのない操作を実現できると思います。

――ニンテンドー3DSではどうしても立体視に注目してしまいますが、グラフィック自体のクオリティーも据え置き機に迫るレベルになっていますよね。
川田 そこはかなりがんばっています。グラフィックまわりに関してはMT FRAMEWORK Mobileを搭載しており、据え置き機で可能であったスペキュラー(風景の映り込みといった表現)なども盛り込んでいます。またウリのひとつとして、2D表示をした際アンチエイリアシング(斜線やカーブの縁などジャギーを除去する画像処理)がかかるようになっています。

――あえて2D表示で遊ぶ、という選択肢もあるというわけですね。
川田 基本的には3D立体視で楽しんでいただきたいですが、2Dには2Dのよさがあるというところですかね。

――ストーリーについてもお聞きしたいのですが、いま明らかにされている船内以外にはどんな舞台が用意されているのでしょうか?
川田 シナリオ関係の話はまだちょっと……(笑)。ただ、『バイオ』にしてはかなり冒険的なものになるかもしれません。また、キャラクターもまだクリスとジルしか出していませんが、それ以外にもさまざまなキャラクターをじつは用意しています。

――それは新たなプレイヤーキャラクターが登場するということでしょうか?
川田 それについては、まだ何も言えませんね(笑)。

――ゲーム全体のボリュームはどれくらいになりそうでしょうか?
川田 大きすぎ、小さすぎずといったところでしょうか。ただ、シナリオは完成が見えてきているのですが、それをゲームに落とし込む作業が終わっていないので、確かなことはまだ言えませんね。開発状況は現状20%といったところ。基礎研究に時間がかかったのと、シナリオまわりにかなり力を入れていたので、やや遅れ気味になってしまいました(笑)。とは言え、ずっと先の発売になるということは避けたいと考えています。

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