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『ザ・サード バースデイ』開発者インタビュー【その1】――シャワーシーンでレーティングが……

ゲーム PSP
ついに発売されたスクウェア・エニックスのPSP用ソフト『ザ・サード バースデイ』。ここでは、週刊ファミ通12月23日号に掲載したプロデューサー北瀬佳範氏、ディレクター田畑端氏、アートディレクター上国料勇氏のインタビューに、誌面では割愛した部分を加えたノーカット版でお届け。

●データを引き継いで何度も遊ぶ周回プレイが基本

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ディレクター
田畑端
TABATA HAJIME

――完成した本作をプレイさせていただきましたが、緩急が絶妙ですね。バトルがつねに盛り上がるので、テンションも上がります。

田畑端(以下、田畑) ありがとうございます。企画の段階から、作業になるようなザコ戦のない、“考えて戦う”というおもしろさを味わえるゲームにしようとしていました。

――難度はノーマルでもすごく歯応えがあって、何度死んだかわかりません(笑)。でも、それを乗り越える過程がすごくおもしろい。

田畑 最近はそういうタイプのゲームが少ないのかも知れませんね。僕は今作は、PSPのガンアクションとしてがっつり遊べるものにしたかった。ですので、ゲームが上手だという自信がある方以外は、ノーマルで始めると難しいと思います。ノーマルから遊ぶのは、攻略のし甲斐があって楽しいですけれどね。ちょっと自信がないという方は、イージーから遊んでもらえればと思います。

――東京ゲームショウ2010で試遊したものは、もっと簡単だったような気がしました。

田畑 あれはいまのイージーよりも簡単な難度で、オーバーダイブをあまり使わなくても進めるものでした。しかし、それだと肝心のシステムを使わず進んでしまい、おもしろくなかった。ある程度は考えて攻略してもらえるようにイージーも再度調整しました。

――その特徴的なバトルシステムのオーバーダイブは、野村(哲也)さんが企画書に盛りこんでいたということですが。

田畑 そうですね。物語とバトルとでキーになる、人に意識を乗り移らせて戦うというのが1枚の企画書にあって、それはおもしろいなと思って使わせてもらいました。オーバーダイブでいちばん特徴的なのは、「やられた!」と思っても復活の目があるということです。つぎにポジションチェンジを使って、頭に描いたとおりに倒していく気持ちよさ。あとは“クロスファイア”という増援ユニットを活用していくという3点ですね。

――難易度はいくつあるのでしょうか?

田畑 初回はイージー、ノーマル、ハードで、一度クリアーするとさらに難しいデッドリーが加わり、そしてもうひとつ上があります。ハード以上はとても難しいですね。初回プレイでハードクリアできるのは、開発スタッフにも多くはいません。

――難度が上がると、どのような変化があるのでしょうか?

田畑 ツイステッドの攻撃頻度や攻撃力が上がります。そのためハード以上は別物のような印象になります。それから、味方の兵士が来る頻度が減りますね。

北瀬佳範(以下、北瀬) 援軍が来なくてオーバーダイブできず、孤独に死にます(笑)。

――ボスなどは単独突破がほぼ無理ですから、きびしいですね。ちなみに、初回のプレイ時間はどれくらいを想定されていますか?

田畑 12〜15時間が平均ですね。なお、本作はデータを引き継いで何度も遊ぶ周回プレイが基本なので、ハード以降の難度は引き継ぎありの状態を基本としてバランスを取っています。

●周回することのメリット

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プロデューサー
北瀬佳範
KITASE YOSHINORI

――周回プレイを重ねると、どんなメリットがあるんですか?

田畑 アヤが強くなっていくのはもちろんですが、たとえば“チートコード”というものがあって、条件を満たすとこれが徐々に解放されていきます。チートコードにはふたつのカテゴリーがあって、オンにするとアヤの戦いを助けるものと、逆に難度を上げるものがあるんです。アヤを助けるものには、弾数が無限になったり、体力の自然治癒が早くなったり、というものがあります。通常はアヤとツイステッドには大きな力の差がありますが、これらを使えばそれが逆転しますね。周回を重ねれば、オーバーエナジーのレベルも上がっているので、何周もしていると初回とはまったく異なるプレイ感覚になります。

――難度を上げるものというのは?

田畑 縛りプレイ用です。むしろ、支援系のチートコードより、こちらのほうが数が圧倒的に多いんです。

――ドM仕様ですね(笑)。ゲーム中もリバレーション発動時くらいしか、自分が圧倒的に有利な状況がないですし。

田畑 開放される瞬間ですね。リバレーションはアヤの切り札なので、気持ちよさを追求して作ってあります。

――『パラサイト・イヴ』にも“リバレート”というパラサイトエナジー(特殊技)がありましたが、関係があるのでしょうか?

田畑 開発チームに、当時リバレートを作ったスタッフがいたのがきっかけです。しかし、今回はリバレートのように変身したりはしないので、名前を少し変えて本作用のシステムにしています。ほかにも、パラサイトエナジーはOE(オーバーエナジー。OEチップをDNAボードに設置すると発動する特殊能力)として一部名前が残っていますね。

――アヤの成長要素であるDNAボードは、どういった発想で生まれたものなのでしょうか?

田畑 前作までのアヤの設定に関わるDNAというものを使った要素を取り入れたくて考えたものです。(OEという)そのベース案に、能力がリンクするという哲さんのアイデアを加えました。セットするごとに能力が変化するのは、リトライをしていい能力が発生すると気持ちいいので、その楽しさを出すために導入しました。また、DNAならではの要素として、突然変異や悪性変異といった要素を加えました。本来はそう簡単なものではないんですが、知識がなくてもわかるように、単純化して手軽に遊べる形にしています。

――OEの組み合わせなどを重視しなくても、クリアーはできるのでしょうか?

田畑 イージーはできますが、ノーマル、ハードなどはディフェンス系のOEを強くしないとキツくなっていくと思います。スタッフの中には、自爆で大ダメージを与えるレアなOEを作って進んでいる人もいますね。

――ちなみに、皆さんはどんなOEを?

田畑 僕はオーバーダイブ・キルしやすいセットにしています。

北瀬 私は守り重視で。

上国料勇(以下、上国料) 自分も守り主体で。

――人によって重視するOEが違うのもおもしろいですね。

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●シャワーシーンでレーティングが!?

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アートディレクター
上国料勇
KAMIKOKURYO ISAMU

――今回はセクシーなコスチュームもいろいろありますが、選択の基準は?

田畑 コスチュームは、たくさんデザインが上がっていたんです。その中から、開発スタッフでアンケートを取って人気が高かったものと、服が破れていく仕様に合ったものを採用して作っていきました。

北瀬 僕もアンケート聞かれた覚えがありますね。サンタって答えたかな。さすがに部下の前で「メイド」とは言いづらい(笑)。

上国料 衣装のデザインは別の者が担当したので、僕は描いていないのですが、ベースとなる通常衣装の下着だけは質感や色を細かくこだわって指示しました。試行錯誤のうえ、色は黒がいいなとか(笑)。

――こだわりの下着なんですね(笑)。

田畑 コスチュームが変わるだけだとおもしろくないので、防御力は変えたんですが、衣装ごとにボイスも変えようという発想は鳥山(求)さんじゃないかな。衣装ごとのボイスも録っていたのは僕は知りませんでした(笑)。
 
――コスチュームでアヤのイメージが崩れるという懸念はありませんでしたか?

田畑 骨子がしっかりしていたものであれば、嗜好の振り幅が大きくなっておもしろいのかなと考えました。

――ちなみに、衣装の種類はどれくらいありますか?

田畑 10種類ほどありますね。それぞれボイスも違うので、ぜひ試してください。

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――シャワーシーンはゲーム中で見られるんですよね!?

田畑 はい(笑)。途中までは本当に入っていなくて、ツイッターで皆さんの反応を伺ってから追加したんです。CGのキャラクターに興味がない人でも「これはすごい!」と思えるものなら入れようと考えました。じつは、これでレーティングの対象年齢が上がってしまったんです。それで宣伝、営業スタッフに謝ろうとしたら、皆に「これでOK!」と言われました(笑)。

北瀬 僕はこの作品がとてもよくできているので、もっと幅広い年齢層の方に遊んでもらいたいと思っていて、レーティングが上がるシャワーシーンの導入には慎重でした。ですが、アヤの魅力というのも本作では重要な要素なので、最終的に納得しました。もう、本当にきわどいシーンになっているんですよ(笑)。

上国料 僕も見たときに、「これはすごいな」と思いました。ムービースタッフにムービー制作をお願いすると、たいてい予算や納期といったきびしい話になるのですが、今回は向こうから「入れるかどうかはそっちが決めて。でも、こっちはとりあえず作るから」と(笑)。それだけ気合の入ったムービーです。

――『パラサイト・イヴII』のファンとしてはうれしいですね。

田畑 今回は、同じアヤが主人公のゲームとして、『パラサイト・イヴ』シリーズファンに満足してもらえるものにしなくてはなりません。同時に、前作から10年以上経っているソフトですので、新しいユーザーさんも遊べるものにする必要がありました。そこで、物語の時系列は踏襲しつつ、完全新規タイトルという心構えで開発しました。ぜひ、いろいろな方に手に取っていただきたいと思います。

(※続きは明日2010年12月23日に掲載)

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ザ・サード バースデイ
メーカー スクウェア・エニックス
対応機種 PSP(プレイステーション・ポータブル)
発売日 2010年12月22日
価格 6,090円[税込]
ジャンル アクションRPG / ガンアクション
備考 PlayStation Storeダウンロード版は4980円[税込]
(C)2010 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA

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