PS Homeで『週刊トロ・ステーション』トークイベント開催――そのとき月面基地は!?

ゲーム プレイステーション3
『週刊トロ・ステーション』の1周年を記念してPS Home上で開催されたイベント“月面基地のうさぎさんと語り放題”。その裏側をお届けします。

●SCEの会議室……ではなく、月面基地からお届けします

 先日サービス開始1周年を迎えた、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンのプレイステーション3、PSP(プレイステーション・ポータブル)用オンラインタイトル『週刊トロ・ステーション』(以下、『週トロ』)。それを記念して、2010年12月7日にPlayStation Home(以下、PS Home)上で“月面基地のうさぎさんと語り放題”と題した、制作者とユーザーによるチャットイベントが開催された。ファンにはいまさら説明する必要はないだろうが、『週刊トロ・ステーション』を手掛けているのは“月面基地のうさぎさん”こと、開発会社ビサイドの面々だ。イベントではそのビサイドの代表取締役社長を務める南冶一徳氏と、制作部チーフプランナーを担当する宮城惇氏が登場。事前に選ばれたユーザーたちと、『週トロ』らしいいい意味でゆるい雰囲気のなか約1時間にわたって触れ合いを楽しんだ。ちなみに、今回のイベントはかなりの高倍率だったようで残念ながら参加できなかった人もいた模様。そこでファミ通.comでは、イベントの様子を“月面基地側”からの視点でお届けしようと思う。さきに注意しておくと、写真ではどこかの会議室のようにしか見えないかもしれないが、あくまで月面基地なのである。『週トロ』ファンの方々なら、野暮な突っ込みはしないはず……ですよね?

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 さて、この日のチャットイベントは2回行われ、記者は第1回目のほうを取材させてもらった。スタートは午後7時30分の予定だったが、ユーザーとリアルタイムでコミュニケーションを取るのは初めてということで興奮したのか、南冶、宮城の両氏は30分以上前から会場入りする気合の入りよう。ユーザーがポツポツとPS Homeに入室してくると両氏はさっそくサービス精神全開でおもてなしを行い、イベントが始まる前から全員が座り込んで交流を始めることになった。制作者とユーザーが円座で語り合う光景は文字通り座談会といった感じで、非常にリラックスした雰囲気。そんな調子でイベント開始の時間を迎えたのだが、月面基地の南冶氏はこのゆるい距離感が気に入ったのか「ちゃんと挨拶も考えていたのですが、このままゆるっと始めますか(笑)」と話し、用意された主催者席を利用せず、そのまま座談会形式でイベントはスタートした。

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 “月面基地のうさぎさんと語り放題”はチャットイベントということで、基本的には制作者とユーザーが自由に会話を楽しむという趣旨なのだが、運営側では一応進行表的なものをしっかりと用意していた。それによれば、肩書き紹介から始まり、『週トロ』開発の裏話へと進む予定だったのだが……画面上ではなぜか食べ物の話題で大盛り上がり。それもそのはずで、イベント実施中はまさに夕飯どきで、月面基地でも「お腹すいたなぁ」という声がどこからともなく漏れ、それがそのままPS Homeでの発言に反映されてしまっていたのだ。裏話……もとい食べ物トークで盛り上がる中で話題の中心になったのはラーメン。南冶氏いわく月面基地で仕事をしているときはよくラーメンを食べているのだという。そして、よく食べられているのは「コンビニで買ってきたやつ……(笑)」(宮城)。この発言を画面上で見た月面基地のスタッフからは、すかさず「うさぎさんに作ってもらうとか、夢のあることを言ってください!」と突っ込みが入っていた。

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 食べ物の話がしばらく続いたところで、司会進行をつとめたPS Homeの運営スタッフが軌道修正しようと、『週トロ』で今後取り上げてほしいタイトルについて質問。いよいよチャットイベントらしくなると思いきや、ユーザーから『El Shaddai (エル シャダイ)』の名が出ると、またもや話は脱線することに。「そんな質問で大丈夫か?」や「いちばんいい『週トロ』を頼む」など、同タイトルの印象的なフレーズを引用した発言で大盛り上がり。こうして、イベント開始から30分はかなりゆるい調子の内容となっていた。

 後半になると、ようやく進行表どおり進むようになり、ユーザーからも「ネタはどうやって探しているのですか?」という“ちゃんとした”質問が出るように。月面基地のほうでも「やばい、まじめな質問だ!」となぜか色めき立つ。そして、いざまじめに考えると全員の手が止まってしまう、という珍プレイも見られた。また、ボツになったネタから始まったトークでは、いつの間にかユーザーも交えた編集会議が始まることに。その中で人気あったのは“プロデューサーさん”の一日を追うというもので、月面基地のスタッフたちも「小枠でシリーズ化しますか!」などまんざらでもない様子だった。

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 最後は全員で記念撮影。ゆるゆるとした内容だったが、参加者から「楽しかったです!」や「これからもがんばってください」などの暖かい言葉が贈られ、月面基地のスタッフたちも「みんないいユーザーさんたちです」と感激した様子で話していた。イベント終了後に、南冶氏、宮城氏に感想を聞いたので以下のお届けしよう。

 


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▲イベントを終えた直後の南冶氏(右)と宮城氏(左)。

――イベントを終えての感想をお願いします。
南冶 いやー、楽しかったですね! ゆるい感じだったので、もうちょっと時間を長く設けてもよかったかなと思いました。

――話が尽きない感じでしたね。
南冶 お酒なんか飲みながらだったら、いつまでもできちゃいそうですよ。でも、そうしたらいろいろとマズイことを言っちゃうかも(笑)。

――文字通りの座談会になるシーンもありました。
南冶 まったくですね(笑)。
宮城 ああやって気楽に話していると、新しいアイデアが沸いてきます。今日の反応を見る限りですと、『週トロ』ユーザーさんたちはトロだけでなく、ポケピ全体が好きみたいだったので、今後はそういったところをフィーチャーした企画もできたらいいなと思います。
南冶 あとは、ぼっちPの意外な人気の高さも発見でした(笑)。わりとネガティブなキャラクターなので、あそこまで支持されるのはうれしく思いましたね。

――ユーザーさんも皆いい人というか、作品への愛がかなり感じられました。
南冶 ほんとみんないい人たちでしたよ! イベントを行うまでは正直不安もあったのですが、いざやってみると皆さんもいい感じにダラっとしていて(笑)、おかげで気軽に話すことができました。
宮城 チャットイベントは機会があればまたぜひやってみたいですね。今回はかなりの高倍率になってしまいましたから、もっと規模も大きくできたらいいなと思うのですが……そうするとちょっときびいしかな(笑)。

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――定期イベントにしてしまうのはいかがでしょうか?
南冶 それはおもしろいかもしれないですね。ネタ会議をユーザーさんといっしょにやるとか。次回があったら、そういうスタイルでもいいかもしれません。
宮城 レスポンスがすぐにできる、という点もチャットイベントの醍醐味だと思います。アンケートだとすぐに反応することができず、歯がゆく感じることもあったので。またユーザーさんの反応がすぐに返ってくるのは、我々としても非常にうれしいところです。

――では最後に、来年に向けた抱負をお願いします。
南冶 マンネリ化しないように、いろいろと変えていかなければいけないと思います。今年はとにかくがんばって続けてきた感じなので、来年は少し落ち着いて、いい意味でユーザーさんの期待を裏切りたいです。
宮城 だいたい同じ意見なのですが(笑)、それに加えて新しいユーザーさんをもっと増やしたいですね。慣れてくるとどうしても内輪ネタになってしまいがちなので、そういうところは気をつけて、ユーザーさんから「いつも何か新しいことをやっているな」と思ってもらえるような内容にしてきたいです。

(c)Sony Computer Entertainment Inc.

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