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ロボットがゲームを開発!? 知る人ぞ知るアプリメーカー”カイロソフト”へ突撃取材！

ケータイ iPhone docomo ソフトバンクインタビュー

App Storeの有料のゲームランキングで1位に輝いた『ゲーム発展国++』の制作会社を直撃。ゲームを作っていたのはロボットだった!?

●「うちはカイロくんがアプリを作っています」

　皆さんはカイロソフトというゲームメーカーをご存知だろうか？　iPhone/iPod touch向けに『ゲーム発展国++』というシミュレーションゲームを配信し、App Storeの有料のゲームランキングで1位に輝いた実績を持つメーカーだ。じつはこの会社、ケータイアプリの世界では知る人ぞ知る人気アプリを排出しており、ファミ通DX編集部では、数年前から欠かさずチェックしていたのだ。2010年7月に配信された『開幕パドックGP』は編集部内で大流行。ああでもない、こうでもないと毎日夢中になってあそんでいたほど。それほどまでに人の心をがっちりつかむアプリを開発しているのは、どんな人たちなのか？

　さっそくインタビューしてみよう！　ということで、取材のアポイントを取ったところ、「うちはカイロくんがアプリを作っているので、カイロくんが対応させていただきます」との返事が。編集者の頭の中は「？？？？」でいっぱいに。カイロくんが同社のアプリに登場するマスコットキャラクターのはず……じゃなかったの？　とりあえず取材のアポイントは取れたし、あとは当たって砕けろ！　というわけでカイロソフトに行ってみました。

記者　（ピンポーン）。カイロくんの取材に伺ったんですが……。

ひしょ子さん　（ガチャリ）。はい、お待ちしておりました。こちらです。

記者　お邪魔します。おっ。

ひしょ子さん　はい。こちらがカイロくんです。ボディに磨きをかけておきました。

記者　このカイロくんがアプリを作ってるんですよね？

ひしょ子さん　そのとおりです。ふだんからゲームを遊んだり作ったり遊んだり、日夜ゲーム研究に勤しんでいます。

▲こちらがカイロくん。動力源は乾電池からニトロまで何でもござれ。ギャラはう○い棒3本らしい。

記者　ちなみにあなたは？

ひしょ子さん　わたしは秘書です。これから海外旅行に出かけるところでした。

記者　なるほど……。

ひしょ子さん　カイロくんは日本語翻訳チップが搭載されてますんで、どんどん質問してください。では、さようなら～。

記者　ケータイアプリの開発はいつごろから始めたんですか？

カイロくん　アプリの開発を始めたのは、NTTドコモ504iシリーズが登場した2002年くらいからです。2007年に法人になり、育成シミュレーションゲームをメインに、開発はすべて自社で行っています。最終的に高層ビルが立ち悠々自適な生活をする予定です。

記者　壮大な計画ですね。当時からカイロくんが開発していたんですか？

カイロくん　プログラマー型カイロくんが1体とデザイン型カイロくんが1体。基本はこの2体体制ですね。あとは、バックにアブファラ国王っていう超リッチなスポンサーがいて、潤沢なオイルマネーを供給してくれています。

記者　なるほど。オイルマネーとはすごいですね。iPhone版『ゲーム発展国++』についてのユーザーからの反応はどうでしたか？

カイロくん　驚くべきことにわりと世界的に好評でした。

記者　『ゲーム発展国++』のアイデアはいつごろ思いついたんでしょうか？

カイロくん　じつは、すごーく昔にPCゲームとして出したのがオリジナルだったりします。14年くらい前です。

記者　ずいぶん前ですね（笑）　それをiPhoneで出そうとおもったのはなぜ？

カイロくん　iモードやソフトバンクでは『ゲーム発展国++』以外にもいろんなゲームを配信しているんですが、その中でも『ゲーム発展国++』は初めて遊んだ人でも無理なく続けられる作りになっています。あと、iPhoneのユーザーは最先端技術が好きというかテクノロジーに興味のあるユーザーさんが多いイメージもありまして。『ゲーム発展国++』がぴったりかなと。

記者　『ゲーム発展国++』はすごく中毒性が高くて編集部でも大流行しました。

カイロくん　『ゲーム発展国++』でいうなら開発するソフトのジャンルと内容を選んで、「とてもいい組み合わせですね」という画面が出るとゲームがよく売れますよね。たとえば、その画面がなくても同じ本数だけ売れてしまえば、「この組み合わせはよかったのかな」ということをユーザーがなんとなく理解してゲーム上の結果は同じことだけど、プレイしたときの感覚として、「とてもいい組み合わせですね」ということを上塗りすることで、遊んでいるユーザーの喜びが大きくなると思っています。これが継続的に遊んでもらえる秘密……なのかもしれません。

記者　ほかに開発に対してこだわりはありますか？

カイロくん　iPhoneに限らず、アプリを作るうえで最初から心がけていることがあるんですが、最近だとカジュアルなゲームが多いですよね。それも楽しめますが、うちではケータイのゲームなのにこんなのが遊べるっていうオーバースペックなものをいつも考えています。昔から長くやっているおかげでPCゲームのころを知っている人から懐かしいとか、逆に中高生からは新鮮という声をもらうこともありますね。感動のあまり涙が出ます。

記者　シミュレーションゲームがメインですがほかのジャンルを作る予定は？

カイロくん　じつは作りましたが、配信はされていません……（涙）。アクションとかだと、いまからやってもファミコンとかスーパーファミコンでやり尽くした会社さんを超えるのが難しいため、オリジナリティのある一風変わったゲームを出すならシミュレーションゲームがいいかと。あとは趣味かな。MSX時代のシミュレーションゲームが好きなんです。

記者　今後の新作の予定をちょっとだけ教えてもらえませんか？

カイロくん　本当は秘密なんですが（がさごそ……）。じつはケータイアプリ向けに新作を開発中です。ゲームショップを運営するゲームです。昔、街角にあったゲームショップを再現したいと思いまして。ただ運営するだけではさびしいので、株式取引ができるようになっていています。いっぱい株を買っとくと株主優待で有利に入荷できるというゲームですね。リリースされるかはわかりません。

記者　わりと身近な題材のアプリが多いですよね。

カイロくん　一昔前まではシミュレーションゲームっていうジャンル自体があまり一般的じゃないと思うんです。最近はソーシャルゲームや育成ゲームが一般に浸透してきましたが、5、6年まえまではゲームの王道といえばRPGとかアドベンチャー。シミュレーションゲームになると面倒くさそうとか難しいそうというイメージが先行して、なかなか手にとってくれない人が多いと思っているので、なるべく親しみのある題材で把握しやすいものを心がけています。ただ、ゲームの中身については、ユーザーに「こんなに作り込まれていたんだ」と思わせるような奥の深さを大切にしています。

記者　iPhoneで次回作を作る予定は？

カイロくん　じつはドコモ向けで好評だった配置系のゲームを開発中です。あと、有料版が買えない人も気軽に遊んでもらえるように、『ゲーム発展国++』の体験版も配信する予定です。また、なんと海外版もリリース予定です。

記者　カイロくんは英語もいけたんですね。

カイロくん　翻訳ソフトをインストールすればすぐです。容量が8ビットしかないのでボキャブラリーが乏しいですが。でも、カイロくんは3万体いるので全員をケーブルでつなげば夢とパワーは無限大です！

記者　いつごろ配信なんですか？

カイロくん　それは企業秘密です。

記者　カイロくんの今後の予定は？

カイロくん　最近はレアメタルの採掘が儲かると聞くので採掘がしたいです。また将来的にはアニメ番組を持ちたいです。日曜日の朝5時くらいから5分間くらいの。おっと、そろそろ…ボクの…充電が……

記者　え!?、ちょ、ちょっと！　まだ聞きたいことが！

カイロくん充電切れでインタビューはここで強制終了。

▲開発室の片隅に置かれていたホワイトボード。人間の我々にはただのイタズラ書きにしか見えないのだが、カイロくん曰く「アイデアの宝庫」らしい。

　最後にカイロソフトのアプリを遊んでみたいという人のために、配信中のラインナップからファミ通DX編集部オススメのタイトルを紹介しよう。


ゲーム発展国＋＋対応キャリア：iモード、Yahoo！ケータイ、iPhone ゲーム開発会社経営シミュレーション。優秀なクリエイターを雇ってミリオンヒットの大人気ゲームを作り出そう。条件が揃えばハードを作ることも可能だ。画面左がiモード版で右がiPhone版。iPhoneでは無料で遊べるLite版も配信中。


大江戸タウンズ対応キャリア：iモード都市開発シミュレーション。お城や横丁を配置して江戸でいちばんの城下町を築き上げよう。町が大きくなると桃太郎などの有名人もやってくる。


開幕!!パドックGP 対応キャリア：iモードグランプリ制覇を目指してレースチームを運営するシミュレーション。ドライバーの育成からマシン開発のまで、チームの命運はプレイヤーの手腕次第。


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