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『アサシン クリード ブラザーフッド』注目はマルチプレイだけじゃない! シングルプレイも一層充実【TGS2010】

プレイステーション3 Xbox 360
『アサシン クリード ブラザーフッド』はどう変わったのか? 開発チームの説明でゲームデザインの進化が見えてきた。

2010-09-17

●1より2、2よりブラザーフッドだ!

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 2010年9月16日から19日まで、幕張メッセで東京ゲームショウ2010が開催中。ゲームショウでは、各社ブースですべてが起こっているわけではない。会場近くのデモルームで、ユービーアイソフトの『アサシン クリード ブラザーフッド』を開発チームのGaelec Simerd氏に、解説を交えながらデモプレイを見せてしてもらったので、その模様をお届けしよう。

 デモに使われたステージはGamescomで披露されたものと同様なので、全体の流れとしてはそちらの記事も参照してもらうとして、記者がもっともお伝えしたいのは、本作のゲームシステムの洗練具合。以下はあくまで記者の2010年現在の意見だが、初代『アサシン クリード』は、緻密に構築されたオープンワールドと、それを最大限に活用するためのフリーランニングが画期的だった。が、いまになって考えると、塔によじ登っていってエリアを解放する、ミッションを受けて標的を殺しに行くというふたつのパートが、システム内で有機的にリンクしていなかったと思う。もちろん当時は「この世界超スゴい!」と驚いていたのだ。でもどこか違和感があった。いまになってそれを描写するならば、塔に片っ端から登って「そろそろ暗殺もやるかねぇ」と、ちょっとダレる感じ……。

 当時言語化できなかった違和感がなんだったのかわかるようになったのは、続編『アサシン クリードII』をプレイしたからにほかならない。多数のサイドミッションやタイムアタック、自分の街を成長させていくシミュレーション要素、『トゥームレイダー』バリの、秘宝探索……やれることが圧倒的に増え、プレイ時間の過ごしかたの自由度は格段に増えた。塔に登ってエリアを解放して「お、ココのサイドミッションやってみるか!」と向かった途中で暗号を発見したり、どうやったら進めるのか模索しながら秘宝を探しにいったり、アクションにちょっと疲れたら稼いだ金を投資したり……。だが、人間とは恐ろしいものである。怠惰な記者は、つい思ってしまったのだ。「でも、やれることが多すぎるな……」と。なぜ自分がそう感じたのか、いまならその理由がわかる。

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 それはもちろん『アサシン クリード ブラザーフッド』のデモを見たからだ。いかに本作で各要素が有機的につながっているかを見てしまったあとだと、一度は完璧だと思ったハズの『アサシン クリード II』に、足りなかった部分が見えてきてしまうのだ。本作でも、各エリアにそびえたつ塔“ボルジアタワー”は依然として『アサシン クリード』の象徴だ。だが、警備の目からうまく隠れてガシガシ登ってハイ終了、というわけにはいかない。塔は敵対するボルジア家側の警備兵によって守られており、内部にいる標的を暗殺し、塔がアサシンの手に落ちたことを知らしめるべく爆破しないと、クリアーしたことにならないのだ。潜入、警備の数を効果的に減らすアサシンのアクション、逃げる標的を追いかけるチェイス、その後の警備兵との戦闘、塔を登るクライミングというさまざまな要素が、“ボルジアの手から塔という権力の象徴を奪う”というストーリー上の目的のもとに連鎖していくのだ。これはプレイを見ているだけでも気分が乗せられて、なんとも言えない快感がある。

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▲どう殺し、どう塔を攻略していくか? 

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▲ひとりを殺害して階下に落とし、駆け寄ってきた2名を頭上から強襲するといったようにパズル的な要素もある。

 Simerd氏に確認したところ、やはり各要素が連動してサイクルしていくことは意識されているようで、この傾向はほかの部分でも見られた。たとえばタイトルにある“ブラザーフッド”の要素。からまれている人を助けるという要素はこれまでにもあったが、今回はボルジア家の兵にからまれている人々を助けると、アサシン一族の仲間にできる。彼らはミッション中でも呼びだせば、どこからともなく現れて手助けをしてくれる。ブラザーフッドの育成要素や、彼らをヨーロッパ全土に派遣するシミュレーション要素も用意されている。このふたつも繋がっていて、強化をすれば呼び出した際に力になるし、ミッションに派遣した際の成功率も上がるというわけだ。ミッションは難易度が設定されており、誰を送り込むかを指定して派遣するのだが、能力が低ければ失敗してそのブラザーフッドが永久に失われてしまう事態を招く。アサシン一族の運営パートが、のちのちの暗殺を楽に進める間接的な投資(稼いだ資金で、装備を整えたりする)ではなく、手助けをする仲間を強化するという、直接的な投資にもなっているというワケだ。

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▲アサシンはもうひとりじゃない。“ブラザーフッド”がプレイヤーを助ける。

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▲大量の兵士とともにいる標的でも、煙玉を炸裂させるとともに集団に仲間とともに斬りかかれば仕留めるチャンスは増える。

 アクションのレベルでも連動性は向上しており、騎乗した状態から馬上の敵に襲いかかって乗り換えたり、新アイテムのパラシュート降下から直接馬に飛び乗ったり、馬上から足場に飛び移ってフリーランニングに移ったりすることができる。というわけで、『アサシン クリード ブラザーフッド』では、数々の新要素が単に追加されているだけでなく、それらがうまく連動するようにプレイ全体がブラッシュアップされることになりそうだ。これまでのプレイヤーはもちろん、挫折してしまった人にも再挑戦してみてほしい。また、もうひとつの大きな新要素、マルチプレイ対戦はユービーアイソフトブースで体験できるので、TGSに来場する人は立ち寄ってみてほしい。

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▲馬は本作でより使いやすく、欠かせない存在となった。

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▲ブラザーフッドの強化要素もある。武器を強化したり、経験を積ませてレベルをあげることができる。

(C)2010 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Assassin's Creed, Ubisoft and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the U.S. and/or other countries.

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