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『クロヒョウ』ドラマ&コミック化決定について名越氏のコメントを入手!

ゲーム PSP
『クロヒョウ』のドラマ化&コミカライズ決定にあたって、名越稔洋総監督のロングコメントをお届けする。

2010-08-27

●ゲーム、ドラマ、コミック……3つの『クロヒョウ』はこだわりがゆえ

nagoshi

 ファミ通.comでもすてにお伝えしているとおり、PSP(プレイステーション・ポータブル)用ソフト『クロヒョウ 龍が如く新章』の地上波でのテレビドラマ化とコミック連載が決定。今回のクロスメディア展開にあたって、2010年8月19日に行われた神宮花火大会での試遊会でコメントをゲットしてきたので、以下に全文をご紹介する。


 コミック化の話は、『龍が如く』自体がヒットして、『2』である程度間違いがないとなったころからいっぱい来ていたんですね。ただ、媒体が違う良さをどれぐらいうまくつなげられるか、僕は自信がなかったんです。劇場版映画をやったのは、動画ならおもしろみは出せるかなと、似たような(表現で)感動を与えられるんじゃないかと思ったんですが、でも漫画だと静止画と動画の違いもあるし、CGとペンの違いもあるし。ましてや『龍が如く』もいい感じで立ち上がったから、それをもっともっと続けていきたい部分もあって、あまりどこでも楽しめるというよりは、ゲームのコンソールでだけ(『龍が如く』というコンテンツを)楽しめるというところに集約したかったので、あえてあっちこっちに出さなかったんですけど。

 だけど今回、『クロヒョウ』はPSPになったことでフルCGの手法を選択せずに、フラッシュのような劇画調の絵を採用しました。いわゆる3DCGとは違いますけど、それはそれで迫力があって感動があって。であれば(表現が近くなった)今回は、コミックというのはひとつの手かなと。それを解禁したとしたら、一回やってくすぶっていたところもあるので、やっぱり実写もやりたい。でもどうせ実写をやるなら、映画よりも長い、ある程度の尺があるテレビでやりたいと思ったんです。

 開始する時点では、連載が何回ぶん、テレビだったら1クールのなかでうまくおさめようと思ったんですけど、その考えはやめました。それはみんな媒体の作法が違うので。基本的な世界観、流れは一緒ですが、ストーリーは全部違います。そのメディアに向いていると判断すれば、人間関係とか血縁関係も変えちゃっています。それはこだわりがないんじゃなくて、こだわりがあるがゆえに、そのメディアに向いてないとわかりながら出すよりは、そのほうが楽しめるなら変えたほうがいいと思うんですよね。だから、ゲームの『クロヒョウ』、テレビの『クロヒョウ』、コミックの『クロヒョウ』、すべては全部違う話。

 でもバラバラなものにはなっていないと思います。3つ見ていただくと共通している部分はありますから、それは「この人は、ここはこだわったんだな」って見比べてもらうと、ファンの人はより楽しめるという、立体的なプロモーションになっていくんじゃないかなという風に思っています。

 ゲームから映画化というのも最近いろいろやっていますけど、もっともっとテレビドラマとか、いろんなメディアに飛んでいきながらそれぞれのファンを増やしていけるような楽しい時代だと思うんで、ぜひ応援していただければと思います。

 僕は原作のシナリオも書いていますが、ドラマはドラマで、脚本家さんがあげてくれたシナリオチェックしています。使ってほしくない言葉は使ってほしくないし、ここは少しちゃらけたほうが見る側には受けがいいというものも、いいものはいいとしていますけど、僕はここでそういう顔をさせたくないと思ったら、ストレートに言いますから。ドラマでは製作総指揮という形で入っていますけど、それは本当に肩書きだけじゃなく、キャスティングも役者の選定も、ドラマの脚本も、スタジオのセットみたいな作りモノにしても、どこまでお金使ってみたいなものも……ちょっとゲーム一本分ぐらい体力使っているんですけど(笑)、それはこだわってやっています。漫画も、描くのはどういう人か実際にお会いして、この人ならわかってもらえるという人を選んで、ネームがあがった段階でこれも確認させてもらって、それを修正したものをまたチェックして、というのをちゃんとやっています。ドラマの1コマも、漫画の1コマも見届けてやっているので、そこはまた期待してもらいたいという風に思います。

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