【インタビュー】丹沢P、浅野P週刊ファミ通インタビューの完全版をお届け

公開日時:2015-04-06 17:00:00

皆さんこんにちは、リプ斉トンです。

先週発売の週刊ファミ通にて、『Chain-Gene』の最新情報が発表されております。

【先出し週刊ファミ通】『ロード オブ ヴァーミリオン III Chain-Gene』に『ブレイブリーセカンド』から新たなゲストが参戦!(2015年4月2日発売号)

その記事中に、おなじみ我らがたんたんPと、『ブレイブリー』シリーズの浅野Pへのインタビュー記事を掲載しておりますが、記事スペースの都合上、カットされてしまったお話もあったため、この記事にて、インタビューの全文を掲載させていただきます。

ブレイブリーセカンド』とのコラボの経緯や、カード作成秘話なども語られておりますので、要チェック!

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▲『ブレイブリーセカンド』プロデューサー浅野智也氏(写真左) 『ロード オブ ヴァーミリオンIII』丹沢悠一氏(写真右)

●コラボ実現はなるべくして

――プレイヤー注目の今回のコラボですが、まず、実現に至ったきっかけから教えていただけますか?

丹沢 個人的に前作『ブレイブリーデフォルト』の大ファンだったことに加え、ユーザーさんからの要望がとても多かったことがきっかけで、『ロード オブ ヴァーミリオン III』(以下、『LoVIII』)側からお声がけさせていただきました。社内で『ブレイブリーセカンド』を開発していることはもちろん知っていたので、直接浅野さんの席まで行って「コラボさせてください!」とお願いさせていただいたんです。

浅野 じつは、もっと前のタイミングから『LoVIII』とのコラボの話はいただいていました。ですが、『ブレイブリー』側の情報のアップデートとタイミングが合わなかったので実現には至らなかったんです。今回、『LoVIII』のバージョンアップと『ブレイブリー』の新作の公開のタイミングがバッチリ合うということで、やっと形になったという感じですね。

丹沢 いましかないという感じでした。

浅野 『ブレイブリー』では、毎年ファンの方からクリスマスカードをいただいて年賀状としてお返しするという企画をやっているのですが、そのなかで「『LoV』とコラボして欲しい」というメッセージもけっこうありました。

丹沢 浅野さんはクリスマスカードの企画のときにすごい夜遅くまで作業されていて。全部手書きで返すのはたいへんだけれども、もし自分だったら、ああいう企画で心のこもったメッセージが返ってきたらすごくうれしいと思います。

浅野 「こんなリクエストもらったよ」って、丹沢さんのところにそのメッセージを見せにいったこともありましたね。

丹沢 なつかしいですね。そのとき、私もひと言コメントを書いてお戻ししましたよね。そういったこともあり、『LoV』と『ブレイブリー』のユーザーさんは、けっこう重なっていると思っていましたから、“なるべくしてなったコラボ”な気もしています。

浅野 ゲームショウとかのユーザーさんと直接会える場でも、「『LoV』とコラボしてほしい」とリクエストをいただいたこともあるので、実現できてうれしいです。いまから反響が楽しみですね。


――今回のコラボは、『LoVIII』の新バージョン稼動と『ブレイブリーセカンド』の発売タイミングが重なったことが大きな要因だったんですね。

丹沢 そうです。たとえば、コラボ元のゲームがまだ発売されていないのに『LoV』にカードが登場すると、「このキャラクターって誰なの?」とユーザーさんも違和感を覚えてしまうでしょうし、逆に発売から時間が経ちすぎてしまってもコラボ効果は薄いですよね。そういった意味でも、今回はタイミングがバッチリでした。


――過去にはブラウザゲームの『ブレイブリーデフォルト プレイングブレージュ』に『LoVIII』の主人公キャラクターが登場したこともありましたよね。

丹沢 そうですね。じつはあれが『LoVIII』初の出張コラボだったので、お話をいただけてとてもうれしかったですし、ユーザーさんの反応を見るのも楽しかったです。

02 03

――今回、ゲスト使い魔にイデアとマグノリアを選んだ理由をお聞かせください。

丹沢ブレイブリーデフォルト』と『ブレイブリーセカンド』からひとりずつ、ゲストとして参戦させたいというところまでは決めていましたが、『ブレイブリー』シリーズには魅力的なキャラクターが多いので、かなり悩みました。最終的に、前作からの代表として継続的に人気の高いイデアと、新作からの代表としてキャラクターデザインがカッコよくて『LoVIII』にぴったりなマグノリアにしようと決めました。


――それについて、浅野さんから何かご意見は?

浅野 このふたりで間違いない! と思いましたよ。ベストな選定ではないかと。


――少し話が戻ってしまいますが、浅野さんが『LoV』シリーズにお持ちだった印象もお聞かせください。

浅野 『LoV』シリーズは、近年のスクウェア・エニックスの新しいブランドとして、ユーザーさんにすごく支持されているタイトルとして意識しています。私も『ブレイブリー』という新しいタイトルを担当しているので、『LoV』を『ブレイブリー』の“お兄さん”のように思っています。というのも家庭用ゲームは発売したらひと段落という感じが強いのですが、『ブレイブリー』はアーケードゲームのように、発売後もいろいろなアプローチを仕掛けていく運営型のプロモーションを目標にしているので、そういった意味で、非常に参考にさせてもらっています。私は典型的な家庭用ゲーマーですので、アーケードゲームにはなじみがないのですが、今回『ブレイブリー』シリーズのキャラクターがカードとして登場して、プレイヤーの方たちからどんな感想が飛び出すか、いまからすごく楽しみにしています。これを機に、お互いのゲームのファンの方がお互いを知ってもらえるとうれしいですね。あと『LoV』のカードって……超カッコいいですよね(笑)。

丹沢 ありがとうございます(笑)!

浅野 『ブレイブリー』シリーズもゲームソフトのパッケージにはとてもこだわっているんです。ダウンロードゲームとかスマホのゲームとは違い、実際に手に持つものなので、“モノとしての魅力”はすごい大事だと思っています。丹沢さんには、「どうやったらカッコよく加工できるのか」とアドバイスを聞きにいったこともありましたね。

丹沢 そうでした。浅野さんから「『LoV』のカードのキラキラってどうやってるんですか?」と聞きに来られたことがありましたね(笑)。「え、ゲームのパッケージをホロ加工にするんですか?」と驚いた記憶があります。


――以前から丹沢さんと浅野さんには交流があったんですね。

浅野 丹沢さんのことはいちプロデューサーとしてすごい尊敬していますよ。丹沢さんが私をどう思っているかわからないですけど(笑)。

丹沢 めちゃくちゃ尊敬していますよ! 大ファンですよ!(笑)

浅野 『LoV』は、店舗イベントや大会イベントなどを積極的に行っていますよね。話題作りとかユーザーさんのモチベーションが尽きない企画を積極的に行っているなという印象があります。『ブレイブリー』では大会はできないですけど、イベントなどをもっともっとやっていけるといいなと思っているんですよ。

丹沢 アーケードゲームのいいところは、実際にプレイしている人の反応が見られるところですよね。家庭用ゲームだと、お客さんがお店でパッケージを手にとってくれる場面しか見られませんが、アーケードゲームはゲーセンに行けばすぐに生の反応を見られるので、そういうところはうれしいし、励みになります。

浅野 丹沢さんツイッターでつぶやいていますもんね。「いまからゲーセン行きます」って。

丹沢 そうなんです。この前ゲームセンターに行って『LoVIII』をプレイしようと思ったんですけど、台が空いていなかったので、ほかのゲームをやっていたんですよ。そうしたら、ユーザーさんが私のところに来て、「丹沢さん台空きましたよ」って声かけてくれて(笑)。そういうコミュニケーションもアーケードならではで楽しいですね。

浅野 そんなことあるんですか(笑)。すごい近い距離感ですね。

04

●原作再現を意識したカード作りとは?

――今回のコラボカードを作るにあたり、注意したことは?

丹沢 イデアもマグノリアも、どのジョブにもなれるという原作のシステムがあるので、カードの性能を何基準で作るかということに、最初に悩みましたね。ジョブを固定しちゃうのは、『ブレイブリー』らしくないなと思って。そこで、ジョブの能力ではなく、ゲームのシステムをアビリティに反映しようと考えました。私個人としても、“ブレイブ&デフォルト”のターンの前借りというシステムは「これはターン制RPGの革命だ!」と衝撃を受けたので、このシステムをうまくアレンジしたいと思っていました。イデアは前作からの代表として“ブレイブ&デフォルト”、マグノリアは最新作の“ブレイブリーセカンド”というシステムから持ってこようと。


――どちらも、時間(ターン)を操る能力なので、ゲーム中のシステムとして落とし込むのがたいへんそうな印象がありますね。

浅野 “ブレイブリーセカンド”は、敵の時間を止めて一方的に攻撃できるという強力なシステムなのですが、『LoVIII』は4対4のゲームなので、敵全員をストップさせた状態にしてしまうのは……。

丹沢 強すぎますね(笑)。イデアの能力は、今回初登場の“カルマ”というシステムと合わせて再現しました。原作の“ブレイブ&デフォルト”は、ターンを溜めていき、溜めた分だけ一気にコマンドを発動させるものですが、『LoVIII』では、ガーディアンスタイル(防御態勢)になっていると“カルマ”が溜まっていって、ファイタースタイル(攻撃態勢)になると溜めた“カルマ”の分だけ能力が上がるというものになっています。マグノリアの“ブレイブリーセカンド”は、素早く攻撃をくり出しつつ、攻撃が当たった敵の攻撃間隔を一定時間止めるというアビリティとして再現しました。どちらも非常に強い能力だと思いますよ。


――キャラクターをカードするにあたり、浅野さんからはどのようなオーダーを?

浅野 『LoV』のカードはクオリティが高いのを知っていますので、自由に作っていただきました。カード裏のフレーバーテキストは、私が書かせていただいています。あと、フレーバーテキストは、ファンの方ならニヤリとしていただけると思います。


――というと?

浅野 『LoVIII』のカードには、キャラクターの身長、体重、出身地、最高速度など、いくつかプロフィールを掲載するスペースがあるのですが、これを機にいままで決まっていなかった設定を作りました。マグノリアの家族構成なんかはこれに該当しますね(笑)。

丹沢 あ、もともと原作には登場していない設定なんですか?

浅野 していないですね(笑)。世界観を広げるきっかけにもなって、よかったです。


――つぎに、『LoV』シリーズがコラボを展開するにあたり、心掛けていることをお聞かせいただけますか?

丹沢 コラボゲストは、『LoVIII』のユーザーさんだけでなく原作のファンの方の目にも触れますから、「わかってないな」とガッカリさせてしまわないように、原作をしっかりと知るところから初めています。性能や演出を考えたら、そのコンテンツを大好きな社内の人や開発の人に見せて意見をもらったり。


――今回、“カルマ”という新システムが導入されていますが、この新システムについても、お聞かせいただけますか?

丹沢 これまで使い魔が個別に何かを溜めたり開放したりといったシステムがなかったので、そういった新しい能力を表現するために導入したシステムになります。“カルマ”を溜めると強くなるというのがイデアの能力ですが、“カルマ”を溜める条件や、溜めた“カルマ”の効果は使い魔によってまったく異なります。このシステムを利用して、いままでになったかようなおもしろいカードが作れたらいいなと。


――ゲスト使い魔に『LoVIII』で新システムを搭載するのは初めてのようですが。

丹沢 そうですね。“ブレイブ&デフォルト”を再現するのにピッタリのシステムだったので、「じゃあイデアはコレだ!」と決めました。ふだんは新システムは1バージョンにひとつくらいですけど、今回は、“チェンジ”と“マテリアル”という新システムに加え、“カルマ”も追加されます。“ブレイブ&デフォルト”を再現するには、“カルマ”を入れないわけにはいかないと思ったので……今回新システムが盛りだくさんなのは、イデアのせいです!(笑)

浅野 (笑)。非常に光栄です。


――『LoVIII』と『ブレイブリー』で、今後もコラボを行う可能性はあるのでしょうか?

丹沢 最近は、コラボをきっかけにイベントに筐体を出展させていただいたり、お互いにプレゼントを提供しあったり、といった相互の取り組みも増やしています。コラボカードを登場させるだけで終わらず、その後もいっしょにイベントやキャンペーンをしたほうが効果は高いですし、そのコラボでつながったお互いのゲームのユーザーさんもうれしいと思うので、積極的に企画していきたいと思います。


――今後も楽しみにさせていただきます。最後に読者へコメントをいただけますでしょうか。

浅野 『LoV』シリーズは今年で稼動から7年だそうですが、運営を続けていくタイトルを7年間も動かしていくのってすごいことだと思うんです。カードもゲームの中身もすごくリッチで、もちろんユーザーさんの支持も集めている。私もすごく参考にさせていただいています。『ブレイブリー』のファンの方は、もしかしたらあまりゲームセンターに行く習慣がないかもれませんが、これを機会にぜひ『LoVIII』に興味を持っていただけるとうれしいです。きっと楽しめるはず!

丹沢 『ブレイブリー』シリーズは、家庭用のRPGとして間違いなくオススメできる作品です。とくに、やりごたえのあるゲームが好きな、ゲーム偏差値の高い『LoVIII』ユーザーの皆さんには絶対に楽しんでいただけると思いますので、前作をプレイしていない人は、いますぐ買いにいきましょう(笑)。

浅野 いまなら『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』を4章まで遊べる『たっぷり無料で遊べる版』も好評配信中ですしね!

丹沢 しれっと宣伝しましたね(笑)。『LoVIII』の新バージョンの『Chain-Gene』も、イデアとマグノリアはもちろん、魅力的なコラボやオリジナルの使い魔が登場して、ますますおもしろくなっております。ぜひ遊んでみてください!


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プロフィール(リプ斉トン)

『LoV』シリーズをこよなく愛するゲームプレイヤーで、超覚醒!ブログ担当。『LoVIII』のリーグは、オリハルコンからプラチナを行ったり来たりしています。記事をアップしたときにツイッターで更新をつぶやきますので、ぜひフォローしてください。
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