都市国家の成り立ち ~グリダニア編

公開日時:2013-10-04 17:00:00

 エオルゼアで日夜冒険に励んでいる、読者の皆さんこんにちは。コネクト!オン『新生FFXIV』担当ライターのMainaiです。3つの都市国家の現状を紹介するコーナーの2回目となる今回は、グリダニアについてお伝えします。

グリダニアの人々は”地下都市民”の末裔

 グリダニアはエオルゼア東部に位置する森林都市国家です。神聖な黒衣森(こくえのもり)を守護する精霊に認められた人々が、美しい木々と豊富な水に囲まれたエリアに居住。工業にあまり依存せず、どちらかといえば昔ながらの暮らしを営んでいます。

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▲調和と協調を政治の根幹に置くグリダニアの国旗。絡み合う2匹の白蛇は、ヒューラン族とエレゼン族の協力を表している。

▲グリダニアは、黒衣森と一体化した都市国家。厳粛かつ荘厳な雰囲気を漂わせている。

 槍術士、弓術士、幻術士を初期バトルクラスとして選択すると、この地より冒険が始まります。グリダニアに拠点を置くギルドは以下のとおり。

 バトルクラスギルド  槍術士、弓術士、幻術士
 クラフタークラスギルド  木工師、革細工師
 ギャザラークラスギルド  園芸師

 これらのギルドほか、新米冒険者の世話をしてくれる冒険者ギルド“カーラインカフェ”も重要な施設です。店主のミューヌに話かければ、さしあたってプレイヤーがすべきことを教えてくれますよ。

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▲カーラインカフェのマスター、ミューヌ。栄誉ある水車番だった高祖父の代から続く店を、ムードのある落ち着いた雰囲気に改装した。

 グリダニアを読み解くキーワードは“精霊”です。都市を訪れる“森の守護者”的な存在として頻繁にこの用語を耳にしますが、抽象的な説明ばかりでいまひとつ理解しづらいことも。というのも、精霊は滅多に人の前に姿を現さない存在で、森の木々など、黒衣森の自然物に宿ると伝えられています。精霊の意志はグリダニアの「道士」と呼ばれる幻術士を通じて人々へ伝えられるのです。

 精霊は黒衣森を含めた大自然を守る一方で、部外者の立ち入りを拒否するなど、排他的な一面も持ちます。実際に、黒衣森:南部森林のクォーリーミルでは、グリダニアの道士が流民たちの入国の可否を精霊に審問。精霊の承認を得られずに行き場を失ったアラミゴの亡命者が、悲嘆に暮れる様子が見受けられます。

 ……そう聞くと、グリダニアの民は薄情な人々にも思えるかもしれません。ですが、自然の恵みを得て暮らす人が増えすぎれば、やがて森は破壊され、荒廃してしまうのも事実。そうなればグリダニアの民ですら精霊の怒りを買い、森を追われかねません。彼らも森と共存する術を、模索し続けているのです。

 そもそもの話をすると、グリダニアの人々には、森で暮らすことを精霊から認められずに、500年もの長きにわたり、薄暗い地下都市ゲルモラで隠れ棲む生活を余儀なくされてきた歴史があります。当時の幻術士たちが精霊との対話に成功し、かろうじて黒衣森に住まうことを許されたのです。グリダニアの人々が居住を許されるのに500年も必要だったわけですから、わずかとはいえ外部から人を受け入れている現在の精霊は、人柄(?)が丸くなったとさえ言えると思います。

 ちなみにゲルモラは現在、黒衣森:北部森林において古代遺跡という形で存在します。余談ですがエレゼン族のシェーダーは、精霊の許しを得た後も穴蔵に居住し続けた部族の末裔。いち早く地上を目指したフォレスターと反目し、その果てに決別を迎えたのです。

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▲北部森林のゲルモラ遺跡。いまはがれきに埋もれているが、この穴の奥でかつてのグリダニアの民は息を潜めて生活していた。

 このように精霊はグリダニアに多大な影響を及ぼしていますが、現在のところ、第七霊災の影響で大きく力を落としています。そのせいもあってか、密猟者や盗賊が黒衣森を多数徘徊。不心得者を捕らえるために、都市民が尽力しているのです。

精霊の神託により国是が決まる

 先ほどもお話しましたが、精霊と対話できる幻術士は「道士」と呼ばれます。そのなかでも特別な存在とされるのが角尊(つのみこと)と呼ばれる人々。森に棲むヒューラン族の間から、ごく稀に生まれるツノを持った神童です。精霊の言葉を、よりはっきりと聞くことができる彼らは、精霊の代弁者としてグリダニアの政治における主導的役割を担っています。その代表が、カヌ・エ・センナ。精霊評議会議長にして、グランドカンパニーの双蛇党の首領でもある女性です。

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▲角尊は成人後も幼少時の見た目を維持し続ける。カヌ・エ・センナは一見すると少女のようだが、実際はすでに成人しているのだ。

 彼女は第七霊災に際して、それまで独立した軍事組織だった鬼哭隊と神勇隊を双蛇党へ編入。そのうえでリムサ・ロミンサとウルダハを説得し「エオルゼア同盟軍」を成立させ、帝国軍の侵攻を退けた立役者です。

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▲神勇隊。森を外敵の脅威から守るレンジャー部隊。弓術士ギルドを併設する、都市の守りの要。

▲鬼哭隊。都市の治安維持を担う兵団。屯所には槍術士ギルドが設置されている。

 部隊ごとにコスチュームが統一されているので、これを目安に所属先を判別できます。ただし神勇隊の対イクサル族特務戦闘部隊「白羊師団」など、例外的に独自の装束を着用する集団もあります。

ガレマール帝国領が目と鼻の先にある

 グリダニアは対話と協調を重視する都市でありながら、歴史上幾度も外敵の襲来を経験してきました。たとえば、ガレマール帝国に占領される以前のアラミゴが相手だったケース。この都市国家から、かつて激しい侵略を受け(紅葉戦争)、グリダニアの目前にまで敵軍が迫ったことさえあります。当時はイシュガルドを始めとする他都市の支援を受けて事なきを得ましたが、現在でも形を変えて、グリダニアは潜在的な脅威にさらされ続けています。そのなかでも最大の敵となるのが、ガレマール帝国です。高度な魔導兵器を駆使する異国の兵士たちが、占領地であるアラミゴからギラバニアを経由して黒衣森に侵入。グリダニアを陥落させるべく攻め込んできているのです。外敵の根拠地が目の前にあるグリダニアは、前回紹介したリムサ・ロミンサ以上に厳しい状況に追い込まれていると言えます。

 さらに問題となるのが、イクサル族です。彼らはグリダニアに黒衣森を奪われたと認識しており、聖なる森を奪還すべく人類に戦いを挑んできています。

 イクサル族と人類による闘争の歴史は古く、グリダニアの民が地下で暮らしていた時代に、絶対王ガルヴァンスがイクサル族を森から放逐したと伝えられています。絶対王ガルヴァンスは、インスタンスダンジョン“地下霊殿タムタラの墓所”に登場する、あの魚介系貴族。詳しい説明は省略しますが、月の衛星ダラガブを信奉する“最後の群民”というカルト教徒が、古代の英雄をあのような姿に変えてしまったようです……。

 近年、イクサル族はみずからが崇める蛮神ガルーダの召喚に成功。前面にガレマール帝国、後背にイクサル族というふたつの敵を抱え、グリダニアは文字通り国家存亡の危機にあるのです。

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▲鳥のような姿をしているが飛ぶことはできない。長距離の移動には、おもに数人乗りの気球を用いている。

 今回の記事はここまで。次回はウルダハの成り立ちをご紹介していきたいと思います。ベスパーベイにたたずむ石像はいったい誰なのか!?

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