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ゲーム業界に“黒船”来襲! iPhone、iPod touchが巻き起こすゲーム革命−米アップル社、スタン・イング氏インタビュー

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●アプリケーションは100日間で驚異の2億ダウンロード

 

▲2008年9月に発売された新型iPod touch。世界中のゲーム開発会社や個人のクリエーターがゲームを配信している。

 いまや世界で1億7000万台以上の出荷を記録しているアップルのデジタルミュージックプレイヤー“iPod”。2008年7月に、日本を含め世界中で発売されたiPhone 3Gに併せてApp Store(iPhoneおよびiPod touch向けアプリケーションを配信するiTune内のサービス)がオープン。これまでの音楽や映像コンテンツ以外のアプリケーション配信が行われるようになった。App Storeはオープン100日間で2億ダウンロード(世界集計)という驚異的な数字を記録。そのApp Storeの中でもとくに注目なのが、“ゲーム”カテゴリだ。日本でもおなじみのゲームメーカーであるハドソンが『ボンバーマン』を、セガが『スーパーモンキーボール』を、それぞれiPhone、iPod touch向けに配信。2008年10月にはスクウェア・エニックスがiPhone、iPod touch向けゲーム配信に参入することも明らかになった。すでにApp Storeのアプリケーションは6000にもなっており、そのうちゲームは1500本以上配信。この数字だけを見ても、iPhoneやiPod touchが家庭用ゲーム機に負けない存在感を持ち始めていることは間違いない。そこで今回、米国アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング iPod担当シニアディレクターのスタン・イング氏に話を聞いた。
 

▲米国アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング iPod担当シニアディレクターのスタン・イング氏。同氏のお気に入りのゲームは今冬配信予定の『シムシティ』と『Topple』(下で紹介)。

 まず、イング氏は2008年9月にiPodのラインアップを一新したことに対し、「年末商戦に向け、最高のラインアップになった」とアピール。なかでも新たに発売されたiPod touchは「エキサイティング」(イング)とし、今回発売したiPod touchが「音楽、映像に加え、ゲームにとっても最高のiPodと自負している」と力説した。その理由としてイング氏は、8.5ミリの薄さと3.5インチ液晶といったデザイン面を強調したうえで、「これまでの携帯ゲーム機にはないスタイリッシュさを兼ね備え、ハンドバッグやポケットなどに気軽に入れて持ち運べる」点を挙げた。また、タッチインターフェースや加速度センサーといった新たな操作性にも触れ、「ゲーム開発者がボタンの配置や数に縛られることなく、自由にインターフェースも革新的なものを創造できる」ことが、ほかの携帯ゲーム機にはない魅力であることを改めて力説した。

 

 「App Storeでゲームを配信することは、開発者にとっても、ユーザーにとっても魅力的なことだと自負しています。開発者にとってはいつでもゲームをバージョンアップすることができ、ユーザーにとってはソフトを入れ替えたり、わざわざお店にソフトを買いに行く必要がなくなります。そういった意味で、我々が提供するiPod touchやApp Storeがゲーム業界に新たなイノベーションを起こすことになると思います」(イング)

 

 続けてイング氏にいくつかの質問をぶつけてみた。

 

−−ハドソンやスクウェア・エニックスといった日本でも有名なゲームメーカーが参入していますが、家庭用ゲーム機と比較すると多少参入メーカーの数がさびしい気もします。今後大手のゲームメーカーが新たに参入することはあるのでしょうか?

 

イング ほとんどのゲームメーカーさんが我々のサービスに興味を持ってくれていると聞いています。そしてすでにいくつかのゲームメーカーさんが開発中とも聞いています。それだけではなく、開発環境が入り込みやすいので、少人数の開発会社さんや個人レベルでも作りたいという人がどんどん増えています。

 

−−現在のところApp Store内でのゲームカテゴリの人気はどうなのでしょう? 具体的な数字なども教えてください。

 

イング 具体的な数字については公表していないのですが、App Storeで配信しているアプリケーションの中で、いちばん人気なのでゲームカテゴリであることは間違いありません。無料、有料問わず、アプリケーションランキングの上位にはゲームが入ってきています。

 

−−ゲーム開発には時間もかかる。ここまで短期間に急成長すると思っていましたか?

 

イング もちろん我々は、そうなるようなサービスを心がけてスタートしたのですが、それをも上回るスピードで成長していますね。これも開発環境が優れていることの証明だと思います。確かにストーリー性の高いゲームなどの開発は時間がかかりますが。今後ますますそういったゲームが増えることを期待しています。

 

−−任天堂やソニー・コンピュータエンタテインメント、マイクロソフトなどもゲームの配信サービスを行っています。とくにニンテンドーDSやPSP(プレイステーション・ポータブル)といった携帯ゲーム機向けの配信サービスも始まっていますが、それらのハードにはないiPod touchの強みとは何なのでしょう?

 

イング 我々のいちばんの強みと言えるのが、iTunesでしょう。すでに世界中で8500万以上のアカウント数を誇り、それらのアカウントを持った人たちは音楽や映像で、すでに配信サービスについて高いリテラシーを持っています。つまり、音楽や映像に加え、ゲームという強力なコンテンツが追加されたことにより、ますますiTunesが盛り上がることになるでしょう。今後、日本の皆さんにも馴染みの深いゲームがたくさん配信されますので、期待してください。

 

 今回のインタビューではイング氏、そしてアップルがこの年末商戦に向けて、ゲーム分野に力を入れていることをひしひしと感じ取ることができた。確かにゲームのラインアップや新たなインターフェースを採用した新基軸のゲームは、ゲームファンにとっても魅力的と言える。イング氏が語るように今後日本のゲームメーカーが続々と参入することで、iPod touchやiPhoneがニンテンドーDSやPSPのライバルになる日が来るかもしれない。下にはイング氏がオススメするゲームを3タイトル紹介しているので、ぜひチェックしてほしい。

 

【Crash Kart】
■配信中 ■700円[税込]

▲日本でもおなじみの『クラッシュ・バンディクー』を題材にしたレースゲーム。加速度センサーを利用しており、iPod touch本体をハンドルのように傾けることで、カーブを曲がることが可能だ。また画面をタッチするとジャンプをしたり、アイテムを使用することができる。

 

【リアルサッカー2009】
■配信中 ■900円[税込]

▲3Dグラフィックで描かれた選手たちが登場するサッカーゲーム。上の写真を見てもわかるとおり、スクリーン上に+キーとA、Bボタンが配置。ボタンの長押しなどで、パスやシュートに強弱をつけることができる。また、ドリブル中に画面をタッチしてクルッと回すと、マルセイユルーレットなどをくり出すことが可能だ。

 

【Topple】
■配信中 ■115円[税込]

▲iPod touchおよびiPhone向けのゲームを専門で開発するngmocoという開発会社の作品。正方形や長方形のブロックを積み上げるだけのシンプルなパズルゲームだが、慣性が働いていてブロックが崩れそうになったら本体を傾けてバランスを取る。また、ブロックを回転させたいときはブロックを掴んでいる指を軸に、違う指で回転させるという、iPod touchならではのインターフェースをフル活用したゲームとなっている。

 

※アップルの公式サイト

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