HOME> インタビュー> 発売直前インタビュー『すっごい! アルカナハート2』グッズプレゼントも
●アーケード版、プレイステーション2版、双方の開発スタッフに直撃
2009年4月9日に発売されるプレイステーション2用ソフト『すっごい! アルカナハート2』。ファミ通.comでは、同作のアーケード版とプレイステーション2版、双方の開発スタッフにインタビューを敢行。アーケード版の開発秘話から家庭用移植の苦労話、そして今後のシリーズの展望など、ファンには見逃せない話題が盛りだくさん。また、『アルカナハート』グッズのプレゼントも!
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株式会社エクサム |
――まず各人の役割をお聞かせください。
林 和磨(以下、林) 私はアーケード版『すっごい! アルカナハート2』(以下、『すごカナ2』)のディレクターを担当いたしました。制作の進行管理ですね。
さくらいとおる(以下、さくらい) 僕は、初代『アルカナハート』(以下、『1』)から『アルカナハート2』(以下、『2』)までのディレクター兼、プランナー兼、シナリオを担当していました。
――ほぼすべての役割を兼任されていたのですか?
さくらい はい。そういうことになります。
たけざわたろう(以下、たけざわ) さくらいさんは、『アルカナハート』という作品の生みの親と言った感じです。
――なるほど。ではたけざわさんはどういった立場から開発に携わっているのでしょうか?
たけざわ 今回は家庭用のプロデューサーという形で携わっています。
久留宮大地(以下、久留宮) 僕は家庭用のディレクターとして移植作業の進行管理を担当いたしました。
――では、まず簡単に『アルカナハート』という作品の特徴を教えていただければと思います。
さくらい えっと、『アルカナハート』は、登場キャラクターが全員かわいい女の子の2D対戦格闘ゲームです。
――すごくわかりやすい説明ですね。
さくらい 本当のことですから(笑)。
――『アルカナハート』では、萌え要素を全面に押し出したゲームを作ろうというコンセプトでスタートしたんですか?
さくらい はい。女の子がいっぱいの格闘ゲームを作ろうというところからスタートしました。
――キャラクターありきで開発が進行していったわけですね。
さくらい そうですね。さきにキャラクターを詰めて、そのあとにシステムを考えていきました。システムは自由度の高いゲームにするということを意識しました。それが、各種ホーミングシステム(※1)ですね。さらに戦略に幅を持たせようということで、アルカナシステム(※2)を採用した、という流れです。それぞれをチューンアップしつつ、新キャラクターを追加したのが『2』、そして『すごカナ』ということですね。
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※1ホーミングシステム |
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※2アルカナシステム |
――どのキャラクターも魅力的に仕上がっていますが、やはりキャラクターはデザインから固めていったのでしょうか? それとも能力設定のほうがさきですか?
さくらい 同時進行ですね。デザイナーから上がってきたデザインを見て「このキャラクターは投げ技を強くしよう」とか、そういった能力のアイデアをスタッフで出し合いながら、それに合ったデザインに修正していきました。単にスクール水着を着た女の子を出してもゲームとしておもしろくないとダメじゃないですか。ですから「こういう能力を持ったキャラクターにしよう」ということはある程度考えていましたよ。ただ、『1』のときはデザインから入ることのほうが多かったかもしれませんが(笑)。
――いちばん苦労したキャラクターは誰ですか?
さくらい 『1』ではリリカ、『2』ではドロシーです。
――どのあたりに苦労されたのでしょうか?
さくらい ネタが出なかったんですよ(笑)。
――ネタが出なかった!?
さくらい デザイン的にも格闘ゲームの性能的にも。「これならイケる」といった確信をなかなか得られなかったんです。ですから何度もラフを描いてデザインを直しましたし、「ごめん、やっぱりキャラクターコンセプトから見直そうよ」と言ったこともありましたね。そのくらい悩みました。
――そういったキャラクターの作成は、開発スタッフみんなで意見を出して決めていくのですか?
さくらい そうですね。プランナー、ディレクター、デザイナーが集まって、ああでもない、こうでもないと言いながら決めていきますね。デザイナーさんが“絵”としてやりたいことを、プランナーが“ゲーム”としてやりたいことを出し合い、それをディレクターがまとめ上げて、ひとりの格闘ゲームのキャラクターを誕生させます。つねに難産です(笑)。
――やはり見た目だけではなく、動かしてみておもしろいキャラクターでなくてはならないということですか?
さくらい そうですね。格闘ゲームなので、デザインがよくてもプレイしておもしろくなくてはダメですから。
――なるほど。ちなみに、家庭用移植の話が出てきたのはいつごろなのでしょうか?
たけざわ エクサムさんからは、『2』の開発段階からお話をいただいていました。ただ、アーケード版の『2』は“eX-BOARD(エクスボード)”という新基板を使用していたので、開発の状況を見つつという感じでした。
――アーケード版の開発段階から、家庭用移植を意識した作りにしていたのでしょうか?
さくらい まったくそんなことはございません(笑)。本来なら移植を前提にした開発を行うのが正しいのですけれど、「アーケード版でできる限りのことをやろう」と、全力でアーケード版を作りました。決して、移植作業を行うの自分たちじゃないから、なんと思っていませんでしたよ(笑)。
――入れられる要素は全部入れてしまおう、といった感じですか?
さくらい はい。ギリギリまで入れられる限り入れるぞ、という勢いでした。
たけざわ 新基板の1発目のタイトルでやることじゃないですよ(笑)。
さくらい いや、むしろ新基板の1発目のタイトルだからこそ、じゃないですか? 『1』のころ、基板の性能に泣いてやりたくてもできなかったことが、今回はできるんですから。ちなみに、『2』のデータ量は『1』に比べて倍以上になっています。
――すごいですね。容量はおもにどういった部分に使っているのでしょうか?
さくらい グラフィックにいちばん使っています。新キャラクターが加わったうえ、旧キャラクターにもアニメーションパターンが増加しています。あとは音ですね。キャラクターボイス、BGM、効果音を容量の許す限り入れましたよ。
――では、移植作業は『1』のときよりたいへんだったのでは?
久留宮 ギリギリでしたね。プレイステーション2が悲鳴を上げていました(笑)。
――移植作業でいちばん苦労した点は?
久留宮 本作は、キャラクターものですから登場演出に苦労しました。家庭用に移植するにあたって、スペック的にどうしてもデータを圧縮しないといけない部分が出てくるのですが、キャラクターどうしの掛け合いは最後の最後までクオリティーアップに励んでいました。
たけざわ あとは、操作感にはこだわりました。とくにレスポンスのよさというものは、格闘ゲームにおいていちばん重要な部分だと思いますので。
――では、移植度は問題ない?
たけざわ そうですね。プレイ感覚については違和感なく遊べると思います。ただ、アーケード版がバージョンアップしてしまったので……。
――そういえばアーケードでは、2009年2月末に新バージョン『2.6』が稼動しましたね。『すごカナ2』と『2.6』の違いはどういった部分なのでしょうか?
林 ファンから要望の多かった“トレーニングモード”を追加いたしました。あとは闘劇(エンターブレインが主催する全国規模のゲーム大会)にも選ばれましたので、ロケテストを行ってファンの意見を取り入れながら技の強さのバランスも調整してあります。コアなファンも納得いくゲームバランスになっていると思いますよ。
――では、『2.6』で調整された部分はプレイステーション2版に反映されているのでしょうか?
たけざわ 基本的にプレイステーション2版は、『2.6』ではなくて『すごカナ2』の移植になっています。ただ、アーケード版と平行して作業を進めて、間に合った要素については入れてあります。
――可能な限り反映したということですね。
たけざわ はい。スケジュールが許すギリギリまでがんばりました。
――今回もストーリーモードがフルボイスになっていますね。ちなみに、前作でのファンの反響はどうでしたか?
たけざわ よかったですよ。フルボイスのストーリーモードのおかげで、格闘ゲームファンだけではなく、キャラクターもののファンにもアピールできたかな、と考えています。それに今回で家庭用も2作目ということで、声優さんもキャラクターに思い入れができているので演技に幅が出ていますよ。
――ちなみに、声優さんはどのようにして決められたのでしょうか?
さくらい 声優さんのリストを見ながらひたすらサンプルを聞いて、条件に合う方を選びました。
――家庭用への移植とアーケード版新バージョンの作業が終わり、ひと段落したところで、何かやり残したと感じる要素はありますか?
さくらい 『1』が終わった時点ではやり残したな、と思う部分が多々ありました。ですが『すごカナ2』までで、やり残したこと、やれなかったことを全部入れられたと思います。「これは10年遊べるゲームバランスだ!」ということは言えないかもしれませんけれど、個人的には『アルカナハート』のひとつの形を『すごカナ2』で完成させられたという思いはあります。
――シリーズの集大成というわけですね。
さくらい そういうことになります。
――では『3』を作っているということは……?
さくらい たとえあったとしても、まだ言えないですよ。「可能性を模索しています」くらいにしておいてください(笑)。
林 エクサムとしては『アルカナハート』シリーズを続けていきたいという気持ちはあります。
――では、シリーズの方向性として、今後も純粋に2Dグラフィックでいくのか、『ストリートファイターIV』のように3D化するのか? という部分についてはどうお考えですか?
さくらい どうですかね。“eX-BOARD(エクスボード)”が2Dに強いハードなので現状の開発環境を考えると……。もし3Dに強い新基板が開発されたらどうなるかわからないですけれど(笑)。いま言えることは、今後もアーケードで格闘ゲームをリリースしていくということですね。
――『すごカナ2』は闘劇の競技タイトルに選ばれていますが、闘劇に参加するプレイヤーに人気の出そうなキャラクターは誰だと思いますか?
林 闘劇はたしか新バージョンの『2.6』で行うことになるんですよね? それだとしたら難しいですね。
たけざわ キャサリンじゃないの? ふつうに(小声で)。
林 『2.6』は稼動したばかりでわからないのですが、『すごカナ2』では主人公の“はぁと”がけっこうイケるはずですよ。あかねが強いという話もありますし。でも、開発の立場からすれば、全キャラクターが本戦に出てほしいですね。
さくらい 『アルカナハート』的に考えれば、プレイヤーの方にはキャラクター“愛”で勝ってほしいですね。「せっかく萌え要素満載のゲームなのに、結果的にキャラクター性能だけで使うキャラクターを選ばれてしまったら悲しいよね」と、『1』を作っているころから開発スタッフどうしで話していたんです。見た目で選んでくれと。
林 去年の闘劇では、はぁとがいなかったので、今年こそはぁとにがんばってほしいですね。
――しっかり調整してあるというわけですね(笑)。
林 ええ、もちろん(笑)。
――はぁとは、開発スタッフから愛されているんですね。
林 そうですね。主人公ですから。やっぱり主人公キャラクターが大会にいないということは寂しいですよ。
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画面右のキャラクターが主人公のはぁと。スタッフの期待に応えて闘劇での活躍はあるのか!? |
――なるほど。ちなみに、闘劇にはほかにも多数の格闘ゲームが競技タイトルになっていますが、ライバル社の格闘ゲームを意識することはありますか?
さくらい 死ぬほど意識しますね。徹底的に調べますよ(笑)。これまで格闘ゲームを遊んで育ってきた人たちが、作る側になっていると思うんです。みんな同じ道を通ってきているわけですから、僕らに限らず格闘ゲームを作っている開発の方々は他社の製品をすごく意識すると思いますよ。とくに僕らは「●●のロケテストは今日からだ!」ということになったら、他社さんの製品を観に現場に行きますからね。それで「ココはうまいなぁ」とか開発のみんなで話しています。そもそもゲームを作るうえで、ほかの格闘ゲームとシステムがかぶってしまったらアウトじゃないですか。だからライバルメーカーの格闘ゲームはすごく意識します。
――ゲームシステム以外ではどういったところを意識するのでしょうか?
さくらい 体力ゲージなどの画面表示を見ますね。見た目がまったくいっしょになってしまってはマズイでしょ(笑)。
――最後に、読者へのメッセージをいただけますか?
さくらい 『2』の稼動から1年。ようやく家庭用が発売されます。楽しみにしてくださっていたユーザーのみなさまには本当にお待たせいたしました。予約特典としてドラマCDもありますので、ソフトを買って楽しんでいただけるとうれしいです。
たけざわ アーケードで遊んで、さらに自宅でも遊びたい方、アーケードではなかなか遊べなかった方、キャラクターファンの方、いろいろな方が遊んでいただけるようなものができたと思いますので、ぜひ遊んでください。
林 アーケードでは恥ずかしくて遊べなかったという方もいらっしゃるようですから、とくにそういう方に遊んでほしいですね(笑)。ぜひこの機会に『アルカナハート』ファンになっていただいて、新バージョンの『2.6』のほうもアーケードでプレイしてほしいと思います。
――おもしろそうだなと思っても、コイン入れにくい方もいますからね(笑)。
林 そこは、ぜひ溢れる愛と勇気を持ってコインを入れてほしいですね。
久留宮 家庭用スタッフもかなり努力して移植しましたので、ぜひ遊んでいただきたいですね。家庭用で練習して、アーケードデビューしていただければな、と思います。
●『アルカナハート』グッズをプレゼント
声優のサイン入りポスターやクッションなどをセットにした『アルカナハート』グッズを抽選で2名にプレゼントします。欲しい人は、下記リンク先のプレゼントページにて必要事項を記入のうえ応募してください。締切は、2009年3月27日の0時まで。応募はひとり1回までとさせていただきます。賞品の発送は、2009年4月中旬以降を予定。当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。
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セット内容 |
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