【THQジャパンインタビューその3】『ブロブ:カラフルなきぼう』
●制作プロデューサー・ニックが語る『ブロブ』でみんなハッピーになろう!
THQジャパンの新作『Saints Row2(セインツ・ロウ2)』、『レッドファクション:ゲリラ』、『ブロブ:カラフルなきぼう』の各プロデューサーにインタビューを敢行するスペシャル企画。第3弾となる今回は、2008年11月13日に発売された『ブロブ:カラフルなきぼう』のプロデューサー、ニック・ハガー氏のインタビューをお届け。
ニック・ハガー |
|
|
オーストラリアの開発会社Blue Tongueのプロデューサー。いままでに、プレイステーション2用ソフト『ジュラシック・パーク』やWii用ソフト『バーンヤード』などを手掛けている。 |
●『ブロブ』は日本が生み出した!?
――今回、『ブロブ』を製作するにあたり、Wiiというハードを選んだのはなぜなのでしょうか?
ニック Wiiは、手にしたときのフィーリングがすばらしいハードです。そして、コントローラーとゲーム内容に相乗効果があり、ユニークで奥行きのあるゲーム体験ができる。Wiiのコントローラーが、プレイヤーとゲームとの特別な関係を実現してくれるんです。『ブロブ』は、いままでのゲームとはまったく違う体験を提供したいと考えて作ったゲームなのですが、そのコンセプトにはWiiこそが適合していると考えました。
――その狙いは成功していると思います。
ニック ありがとう(笑)。そしてもうひとつ。私は、いままで日本、とくに任天堂のゲームから、たくさんのインスピレーションを受けながら育ってきました。任天堂からいいゲーム文化の醍醐味を吸収させてもらった分、そのお返しをしたい、という気持ちもあったんです(笑)。
――『ブロブ』もそうですが、いままでに手掛けられた作品も、ユニークなものが多いですね。
ニック どうせゲームを作るのなら、いままでのくり返しのようなものではなく、ゲーム文化の成長や発展につながるものを作りたい、という意識はありますね。
――それは昨今のゲームメーカーには耳が痛いご意見かもしれませんね。
ニック 最近は、『〜2』や『〜3』といった続編が幅を利かせるようになっていますからね。しかし、続編の問題は、日本だけでなく、世界中どこでも同じです。やはり慣れ親しんだ要素があることで、ユーザーが安心するという面がありますし、それをユーザーが求めている、というのも事実ですから。それでも、やはり私は新しいことにチャレンジしたいと思っています。
●色と音が生み出す初めての体験!
――『ブロブ』は、もともとはオランダの学生のアイデアから生まれたそうですね。
ニック はい。もともとはユトレヒト市(オランダ)の学生が作ったものです。ゲーム文化はつねに新しいアイデアを必要としています。ときには業界の中だけではなく、学生のアイデアのように、自由な思考から生まれたものを取り入れることも大切だと思うんです。
――小さなアイデアから、これだけ大きなゲームにするにあたって、とくにこだわった部分はどこですか?
ニック やはりサウンドです。最初に音響担当のスタッフが、スタジオでアイデアを出しながら曲を作ってくれたのですが、それを聞いたときにどれだけ私が感激したか、言葉では言い表せないくらいです。その瞬間に、このゲームは電子音楽ではなく、ライブバンドで曲を録ろうと決めました。
――確かに、このゲームの楽しさ、気持ちよさを語るうえで、サウンドは外せない要素ですよね。
ニック そのとおりです。ライブミュージックを取り入れることで、ゲームがとても温かくなりました。また、音をミックスさせることで、自分の創造力をプラスして、自分の手でペイントしているんだ、という感覚が強くなったのです。そしてこのゲームでは、最初は静かで憂鬱な世界が、プレイヤーがゲームを進めると、パーッとカラフルになり、愉快な音楽が鳴って、ドラマチックに変わっていきます。プレイヤーは、そこで高揚感を得るとともに、「自分が世界の解放者で、この世界にとって大切な存在なんだ」と実感できるようになっているわけです。
――ドラマチックと言えば、ストーリーも、見た目から想像する以上にドラマチックに展開しますね。
ニック 自分が行動することによって、世界が変わっていくということを感じてほしかったんです。最初に主人公のブロブが街をペイントし始めた段階では、巨大なインキー・コーポレーションは、ちっぽけなブロブの存在など知りもしない。でも、徐々にブロブは街の危険人物としてマークされるようになり、やがては周囲のみんながブロブを支持し、あと押ししてくれるようになります。そしてある時点で、「これなら私は勝てる!」ということに気づくのです。ブロブは決してスーパーヒーローではなく、私たちと同じように平凡なキャラクターですが、あるとき目覚めて、「こんな世界には耐えられない、世界を変えたい!」と思うんですね。こういうポジティブな感情を体験してほしかったのです。
●ついに発売! 反応は……?
――さきに発売された海外での反応はいかがですか?
ニック とてもいい反応で、みんなが「すごく気に入った」と言ってくれています。ヘビーなゲームプレイヤーの方々も、とてもいい評価をしてくれているんですよ。……自画自賛みたいで恥ずかしいのですが(笑)。批評家の方々も高く評価してくれていますが、やはり実際にプレイした人から「よかったよ!」と言ってもらえるのがいちばんうれしいですね。
――日本のゲームファンには、どのように受け止められると思いますか?
ニック うーん、気に入ってもらえるとうれしいのですが(笑)。なにしろいままでにないタイプのゲームですからね。初めてのものに興味を持ってもらうのは、日本に限らず困難なこと。でも本当にいいゲームなので、プレイして後悔はしないはずですよ。
――最後に、日本のゲームファンにメッセージをお願いします。
ニック じつは最近とても忙しくて、しばらくゲームをプレイできずにいたんです。そして、今日インタビューを受けながら久しぶりに『ブロブ』をプレイしたのですが……改めてすごくいいゲームだな、と思いました。自分で作ったのが信じられない!(笑) 最近は、殺伐としたゲームが多くなっていますが、このゲームは非常にポジティブで、ハッピーなゲーム。頭が飛び散ったりするような表現もありませんし(笑)、誰にでも楽しめます。たとえば家族の団らんの場などで、誰かが楽しくプレイしているのを、隣りにいるお母さんが覗き込んで、「あら、キレイね。楽しそうだね」と自然に言えるような、そんなゲームです。ぜひ日本でも、たくさんの方々に楽しんでほしいと思います。
|
『ブロブ:カラフルなきぼう』 |
|
|
メーカー |
THQジャパン |
|
対応機種 |
Wii |
|
発売日 |
2008年11月13日発売 |
|
価格 |
6090円[税込] |
※『Saints Row2(セインツ・ロウ2)』のインタビューはこちら
特別企画・連載
ケンカに明け暮れる俺らの高校生活は青春の1ページじゃ刻みきれねぇ!『喧嘩番長4』!
ケンカに青春を捧げる不良たちを、ユーモアかつシリアスに描いたアクションアドベンチャー!『喧嘩番長』シリーズの最新作が、PSPで登場する。札つきの悪ガキたちが集まる紅南高校を舞台に、主人公の速水勇太が全校生徒300人の頂点を目指す!
シリーズ最新作が ニンテンドーDSで登場!『風来のシレン4』!
入るたびに構造の変わるダンジョン。挑戦するたびに経験する新たな驚き。『風来のシレン』シリーズ最新作、『不思議のダンジョン 風来のシレン4 神の眼と悪魔のヘソ』が、ニンテンドーDSで登場!気になる本作の特徴や新システムを伝授していこう。
直感操作で事件を解決に導け!『HEAVY RAIN』!第3回更新!
犯行現場に必ず折り紙を残す、“折り紙殺人鬼”。犯人を追う4人の主人公たちの前に、あまたの謎が立ちはだかる。プレイヤーはその謎をひとつずつ解き、犯人の手がかりを捜すことになるぞ。
夢のタッグバトル再び!『タツノコVS. カプコン アルティメット オールスターズ』!第2回更新!
本作では、ド派手な必殺技やスピーディーな連続技、そしてパートナーとの連繋など、多彩な攻撃をくり出すことが可能だ。
一切の救いなき地獄絵図!『ダンテズインフェルノ』!第7回更新!
地獄の釜のフタが開くまであと少し! アルティメット地獄アクション『ダンテズ・インフェルノ 〜神曲 地獄篇〜』の第七圏“暴力”を紹介する。友と地獄の底で哀しき再会をしたダンテへ、アークデー
モンが襲いかかる!
この荒廃しきった惑星、Pandoraへようこそ!『Bordrerlands』!
トゥーンタッチの独特なビジュアルが印象的な本作の魅力は、FPSとRPGが融合したそのゲーム性。自由度の高いカスタマイズが危険極まりないPandoraで生き延びる唯一の手段!凶悪な盗賊やモンスターが跋扈するこの不毛の地で、賞金稼ぎたちは生き延びることができるか?
巨大な空中戦艦をバラバラにして破壊セヨ!『百万トンのバラバラ』!
あの『勇者のくせになまいきだ。』を生んだクリエーター発掘オーディション“PlayStation C.A.M.P!”とアクワイアのタッグによる注目の新作タイトル『100万トンのバラバラ』。本作に登場する敵は巨大空中戦艦。プレイヤーは主人公のティトリを操り、巨大空中戦艦をバラバラに解体してやっつけるのだ!
膨大なクエストがプレイヤーを待つオープンワールドRPGの決定版!『セイクリッド2』!
自由なオープンワールド世界で展開されるアクションRPGがいよいよ登場。謎のエネルギー“T-エネルギー”をめぐる争いで荒廃した世界をさらなる混沌へと叩き込むか、救済をもたらすかはプレイヤー次第だ。広大な世界と膨大なクエストが待つファンタジー世界“アンカリア”へ冒険の旅に出よう!
極上バイオレンスエンターテインメントの問題作ついに日本凱旋!『マッドワールド』!
その徹底したバイオレンス度から日本発売は難しいと言われていた作品が、ついに日本で発売される。アメコミ風のテイストやモノクロの画面などが個性的。バイオレンスを徹底的に突き詰め、エンターテインメントにまで昇華させた、期待の痛快アクションゲーム。
キーワードを入力してスペシャルディスクをゲット!『バカとテストと召喚獣 for mixi』!
大人気学園ラブコメのライトノベル『バカとテストと召喚獣』が、mixiアプリで遊べるようになったぞ! テストを受けて召喚獣を呼び出し、相手と戦うという原作の流れを、クイズとシミュレーションの融合という形でゲーム化。簡単な操作ながら戦略性は高く、サックリ遊びたい人もドップリハマりたい人も楽しめる作品に仕上がっているぞ。
この記事の個別URL
ソーシャルブックマーク
インタビュー記事一覧
- 更新日時:2009/08/10 16:10
『428 〜封鎖された渋谷で〜』PSP版&プレイステーション3版予約特典DVD『428 PREMIUM FAN DISC』について開発者に直撃
2008年12月にWii用ソフトとして発売されたサウンドノベル、『428 〜封鎖された渋谷で〜』(以下、『428』)が、PSPとプレイステーション3に移植されるのは既報のとおり。この移植版発売にともない、新たに予約特典のDVDが作られるという。そこで、『428』総監督のイシイジロウ氏と、『428』の脚本を務めた北島行徳氏に、本DVDの内容と見どころについてインタビューを行った。
- 更新日時:2009/08/08 11:00
いまだからこそ話せる『野球つく2』の秘密が続々と判明!
【ファミ通編集者vs.野球つく★番長対談】
『野球つく2』スペシャル(?)対談が実現! 週刊ファミ通が誇る『野球つく2』好き編集者が自慢のチームをもとに、本作を手掛けた“野球つく★番長”こと馬場保仁氏と語り尽くす。『野球つく2』ファンのみながらず、野球ファンもぜひ読んでみてほしい。 - 更新日時:2009/07/15 00:00
『428 〜封鎖された渋谷で〜』と『極限脱出 9時間9人9の扉』について聞く、ロングインタビュー完全版
チュンソフトが2種類の新作を発表した。『428 〜封鎖された渋谷で〜』(以下、『428』)のプレイステーション3版&PSP版と、『極限脱出 9時間9人9の扉』(くじかん くにん きゅうのとびら)である。この2作品について、チュンソフトの中村光一社長を始めとする開発スタッフへのインタビュー完全版を掲載。
- 更新日時:2009/07/02 15:30
『J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう! 6 Pride of J』プロデューサーインタビュー
- 更新日時:2009/06/12 10:00
『人喰いの大鷲トリコ』上田文人氏インタビュー
- 更新日時:2009/05/30 00:00
『キングダム ハーツ 358/2 Days』発売記念! 『キングダム ハーツ』シリーズの楽曲について、作曲家の下村陽子氏を直撃インタビュー!!
- 更新日時:2009/04/17 12:00
『ロード オブ ヴァーミリオン 煉獄からの誘い』開発者インタビュー
- 更新日時:2009/04/03 00:00
伝説のスーパースター大集合の『WWE レジェンズ・オブ・レッスルマニア』について、現役のスーパースター“バティスタ”に直撃!
