『タツノコ VS. カプコン クロス ジェネレーション オブ ヒーローズ』開発者スペシャルインタビュー
●プロデューサー新妻良太氏を直撃!
新たな参戦キャラクターの紹介(詳細はこちら)に続いて、『タツノコ VS. カプコン クロス ジェネレーション オブ ヒーローズ』のプロデューサーを務める新妻良太氏のインタビューをお届けしよう。
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株式会社カプコン |
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――8年ぶりとなる『VS.』シリーズの新作ですが、企画の発端は?
新妻良太(以下、新妻) 社内で対戦格闘ゲームをもう一度作ってみないかという動きがありまして、2008年7月よりアーケードで稼動した『ストリートファイターIV』もその一連の中で生まれた作品なのですが、『ストリートファイターIV』と対になるようなタイトルが何かないかと捜していたんです。『ストリートファイターIV』がストイックなゲーム性なので、その逆に派手で誰もが簡単に楽しめるゲームにすれば喜ばれるのでは? と考え、『VS.』シリーズの最新作を作ろうと決めました。でも、その時点ではまだ何も決まっておらず、どういったキャラクターを出そうかと悩んでいたんです。そのとき、同じくらいのタイミングでタツノコプロダクション(以下、タツノコプロ)さんから、「タツノコプロのキャラクターを使ったゲームを作ってみませんか?」というお話をいただいたんです。この話は、『VS.』シリーズとはまた別の企画として動いていました。それで、いつかのタイミングでタツノコプロさんのゲームを作りたいという企画と、もう一度『VS.』シリーズを作りたいという企画が合流して、現在のような形になりました。
――企画自体がコラボレーションしたんですね。
新妻 キャラクター的にも対戦格闘ゲームというジャンルはピッタリなので、やってみたらおもしろいとは思いましたね。最初は思いつき程度だったのですが、タツノコプロさんにお話させていただいたら、ぜひお願いしますと快く承諾していただけました。
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――出場キャラクターの選出には苦労されているのでは?
新妻 たいへん苦労しています(笑)。できればすごくたくさんのキャラクターを登場させたいのですが、グラフィックを始め、すべての要素をゼロから作るところから始めています。そのような状態で登場キャラクターを大量に投入してしまうと、対戦格闘ゲームとしてのバランスや質が低下してしまう可能性があると思うんです。なので本作では「コイツはいないとマズイだろう」という主役級のキャラクターを中心に選出する予定です。キャラクター総数も『マーヴルVS.カプコン2』のような数は目指していません。現在公開されているのは、「まあ順当だな」と思うキャラクターたちばかりですが、このあと公開するキャラクターは変化球というか、ビックリするようなものが出てきますから、お楽しみに(笑)。
――登場キャラクターにサプライズがある?
新妻 本作では、タツノコプロ側、カプコン側ともに主役級のキャラクターを選出したいと思っています。カプコン側のキャラクターを例にたとえると、『ストリートファイター』からリュウ、『ストリートファイターII』からチュンリー、『ストリートファイターIII』からアレックスというイメージでラインアップしています。『ストII』から3人というよりは各タイトルからひとりずつというイメージですね。なので、サプライズがあるとしたら、脇役という方向ではなく”誰も想像がつかないようなタイトルの主役級のキャラクターを出す”という流れで選びます。もちろん、全部それだけではありませんけれど。
――タツノコプロ作品から登場するキャラクターも気になります
新妻 開発の人間はほとんど’70〜’80年代の人間なので、やはりそのころのカッコいいタツノコヒーローを中心に選びたい! という想いが強いです。新しいタツノコプロ作品からも登場させたいんですけれど、作ってる側としては、「『ガッチャマン』とか『キャシャーン』のほうがカッコいいじゃん!」と思えるところが……おっさんですみません(笑)。
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――ターゲット層はズバリ’70〜’80年代?
新妻 そういうつもりでは作っていませんね。『マーヴルVS.カプコン』のときもマーブルコミックファンのため、というイメージで作ってはいませんでしたし、実際に若いユーザーにも好評でしたから。タツノコヒーローって、やっぱりいま見てもカッコいいんですよ。そういった部分というのは、世代は関係ないと思うんです。
――タツノコ世代のクリエーターが中心ですと、思い入れもすごいのでは?
新妻 じつは細かい部分を物すごく作り込んでいます。原作を知っている人が見るとニヤッと笑う部分をふんだんに(笑)。スタッフの中でも、「そういうところを作り込んでみましょうよ」と言ってくれる人が多くて、そういうアイデアがどんどん出てきて、いまのクオリティーになっています。たとえばBGMですが、本作はステージではなく、キャラクター自体にBGMをつけています。つまり、キャラクターを交代させると流れるBGMが変化するんです。アニメでもヒーローが活躍するシーンでは主題歌が流れたりしますよね。そういう盛り上がりみたいなものが出せたらいいなと。ゲームシステム面から話すと……アレックスのスタンガンヘッドバットという技があるんですが、原作ではヒットすると”ピヨリ状態”(一定時間行動不能になってしまう)になるんです。このゲームにはピヨリ状態は存在しないのですが、アレックスのこの技限定でピヨリが発生するようにしています。そのほかにも、ゲーム性には直接影響しないような細かいネタもモリモリ仕込んでいますよ。それこそ10人中ふたりくらいしかわからないようなマニアックなものをジャンジャンと。ぜひ見つけてください(笑)。
――つぎにグラフィックについてお聞きしたいと思います。
新妻 タツノコプロのアニメの演出をどのようにゲームに反映させるかを考えたときに、やはりカメラアングルを動かせたりダイナミックな演出が取り入れやすい3Dグラフィックのほうが表現しやすいだろうと思い、3Dで作成することを決めました。『ストリートファイターIV』も同じ3Dのグラフィックですが、『ストリートファイターIV』の写実的な表現ではなく、アニメ的な表現を重視するために、わざとアニメのようなペタッとしたシェーディング(光源とモデル(物体)の形状などをもとに、モデルに陰影をつけること)を選択しています。また、登場キャラクターの原作の世界設定を壊さないように対戦格闘ゲームの中に入れ込むことは最重要課題だと思いますから、演出面やキャラクターのアクションなどは、何よりも優先させて開発しています。
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――システム面のお話も少しだけ聞かせてください。
新妻 まだ多くはお話できないんですよね(笑)。エリアルレイヴやハイパーコンボなど『VS.』シリーズらしいという要素は必ず導入します。ゲームスピードもほかのゲームに比べて早くするつもりです。真空波動拳がレーザービームになるのも『VS.』シリーズらしさですよね。そういった部分に注力して開発を進めていこうと思っています。
――新システムなどは……?
新妻 新作である以上は新しいシステムは入れ込みたいとは思っています。この点は現在鋭意開発中です。
――最後に本作の稼動を心待ちにしている読者にひと言お願いいたします。
新妻 久しぶりの『VS.』シリーズということで、プレッシャーを感じつつも楽しく開発させていただいています。本作に登場するタツノコヒーローのアニメをリアルタイムで観られていた世代の人はアーケードに足を運ぶのはたいへんかもしれないですけれども、ぜひ遊んでみてください。ちょっと触ってみて、「こんな技あったな」とか「そういえばこんな設定だったな」とか思い出していただけるとうれしいです。もちろん、若い世代のユーザーの方でも楽しめる作品になっています。おじさん限定という風には作っていません(笑)。純粋にキャラクターのカッコよさみたいなものを見てほしいと思います。キャラクターを触っていくうちにタツノコヒーローたちに愛着を持ってもらえればうれしいです。気に入ったら、原作のアニメもぜひ観てください。いま観ても間違いなくおもしろいですから!
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