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『ストリートファイターIV』開発者インタビュー全文掲載

2008/6/6

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●小野プロデューサーのアツき想いがココに!

 

 アーケード版の稼動にさき駆け、家庭用移植が決定した『ストリートファイターIV』。週刊ファミ通6月13日号(2008年5月30日発売)では、本作のプロデューサーを務める小野義徳氏のインタビューを掲載した。ここでは、誌面では掲載しきれなかった部分も含め、インタビューの全文を公開しよう。

 

プロデューサー
小野義徳

株式会社カプコン、『ストリートファイターIV』プロデューサー。これまで、『ストリートファイター』シリーズには、『III』や『ZERO』などにサウンドスタッフとして開発に携わってきた。

 

記事中のタイトル表記について

『ストリートファイター』→『I』
『ストリートファイターII』→『II』
『ストリートファイターII’』→『IIダッシュ』
『スーパーストリートファイターIIX』→『スパIIX』
『ストリートファイターIII』→『III』
『ストリートファイターIV』→『IV』
『ストリートファイターZERO』→『ZERO』

 

――アーケード版の『IV』をプレイさせてもらったのですが、『II』の感覚で違和感なく遊べますね。

小野義徳(以下、小野) それは最高の褒め言葉ですよ(笑)。『IV』は30代の人がメインターゲット。『ストリートファイター』の”R35”というイメージですから。というのも、「当時『II』をプレイした人がイメージしていたとおりの状態に仕上がっていればいいよね」とスタッフに言いながら開発してきましたからね。当時『II』をプレイされた人に「何? これ『ストリートファイター』?」じゃなくて、「ああ帰ってきたね」と言ってもらえるような作品を目指したので。

 

――やはり開発のイメージとしてあったのは『II』なのでしょうか?

小野 そうですね。『IV』の制作が決まったときに、『III』の続編を作るという考えかたはしなかったんですよ。じゃあ『III』は『II』の続編じゃないかというと、僕も『III』の開発チームにいましたから、あの当時の続編はあれで正解だったと思います。みんなが「もっとストイックに」、「もっとシビアに」という時代でしたからね。でもいまは、もう一度『II』に戻って原点回帰をして、純粋に『II』を遊んでいた人たちが楽しめるような『II』を出してみようと。『III』の続編を作るということは、将棋で言うところの最高峰のタイトル戦”竜王戦”を戦うようなものだと思うんですよね。そんな難しいものをやるべきか、と。そういう難しい将棋より、縁側でおじいちゃんと簡単に指して「おもしろいよね」と感じてもらえるくらいの難易度に落とし込んだほうが、多くのユーザーに喜んでもらえると思ったんです。

 

――3Dのゲーム性にするということは考えなかったのですか?

小野 開発当初は、3D格闘ゲームを作ろうという機運が社内にあったんですよ。ほかのチームのスタッフからも「いまさら2Dはないだろう」と言われまして。でも、2Dのゲーム性だから『ストリートファイター』なのであって、3Dのゲーム性に変えるなら新しい作品を出したほうがいいだろう、ということになりました。

 

――なるほど、それでゲーム性は2D、グラフィックは3Dという形になったんですね。

小野 はい。ただ、ひと悶着あったのが、グラフィックを写実的にするかどうかということ。でも僕は『ストリートファイター』はあくまであきまんさん(※1)や西村キヌ(※2)、イケノ(※3)を始めとしたデザイン室の人間が描いてきた絵のイメージを大切にすべきだと思っています。つまり、その時代の最新テクノロジーでデザイン室の人間が描いた絵を、ゲーム内で動かすということが本質だろうと。そこで、絵を動かすという部分に、”3Dという筆”を使うことで、『II』のときのような衝撃がまた出せるのでは、と思いました。

 

※1:『ファイナルファイト』や『ストリートファイターII』などのキャラクターを手掛けたグラフィックデザイナー
※2:『ストリートファイターII』や『カプコン VS. SNK』などのキャラクターを手掛けたデザイナー。
※3:『ストリートファイターIII サードストライク』や『ヴァンパイア』のキャラクターを手掛けたデザイナー

 

 

――2Dでキャラクターを描くということは考えなかったのでしょうか?

小野 「2Dでセルを使ってやればいいんじゃないの?」という話もありましたが、セルや2Dドットは『III』ですべてやり尽くしたと思っています。あれが根性と気力の限界だったのかなと(笑)。

 

――登場キャラクターは必然的に決まったのでしょうか?

小野 そうですね。新キャラクターばかりにしてしまおうというのは、『III』のやりかたでしょう、と。まずマニュアルを見なくても動かせるということが開発の大前提としてありましたから。感覚で動かせるなら『IIダッシュ』までの12人。これは『I』でも『ZERO』でもなくて、格闘ゲームブームを巻き起こした『II』のキャラクターでしょう、と。

 

――なるほど。その12人は、技のモーションもあえて『II』と同じにしたのですか?

小野 そうですね。『II』や『III』、『ZERO』の技モーションをすべて見直してから作りました。技の出や戻りのモーションのタイミングも、ほぼ『II』と同じ感覚になるように設定してあるんです。ただ、それでもなぜか技の戻りが遅いという意見が、ロケテスト後にファンから寄せられたので、微調整しています。できるだけ『II』の感覚に近づけようと。それくらいプレイ感覚にはこだわっています。

 

――モーションを調整する際に、3Dという弊害はあったのでしょうか?

小野 ありましたね。ドット絵だと技のモーションパターンが少なくても目立たなかったのですが、3Dの場合はそうではないんですよね。そのへんの調整が、モーションスタッフとプランナーが最後まで苦労していたところです。目立たないようにいろいろ改善しているんですけれど、実際にアーケードで稼動したら、またどんな意見が出てくるのかわからないですし、家庭用ではもう少し調整したいと思います。

 

――技の判定は見た目どおりになっているのですか?

小野 当初は見た目どおりの3D判定を取っていたんですけれど、途中で止めました(笑)。それで昔ながらの2D判定に戻したんですよ。通常なら何もない部分に当たり判定を作ったりして、調整してあります。だから『鉄拳』シリーズや『バーチャファイター』シリーズに慣れている方は、違和感を感じるかもしれませんね。でも、本当の『ストリートファイター』ファンの方には、「ああ『ストリートファイター』らしい技の判定のつけかたをしたんだな」と感じてもらえるようにしてあります。

 

――なるほど、実際のグラフィックどおりの当たり判定ではないということですね。

小野 はい。見た目にはわかりにくいんですけれど、じつはプログラマーがものすごくハイテクなことを仕込んでいるんですよ。

 

――3D化がたいへんだったキャラクターはいますか?

小野 やっぱりダルシムですね(笑)。あの動きは2Dだからこそできた部分が多いので、3Dでモーションを取りながらの作業には苦労しました。もうひとつ難しかったのが、春麗です。春麗はモデリングの時点で横顔美人なんです。彼女はこれまで、特定の角度でいちばん美しい顔をウチのデザイナーが描いてきたわけじゃないですか。だから僕らはその美しい顔が春麗だと思っているわけですよ。だけど実際3Dに落としてみると、つじつまが合わない部分が出てくるんですね。まぁ春麗だけじゃないんですけれど。春麗は女性キャラクターということもあり、とくにみんなの思い入れが強い。だから最後まで「頬骨の位置がもう少し下かな?」など、みんなで言い合いながら、美しい顔になるように調整していきました。まぁそれでも、いちばん苦労したのはダルシムですね(笑)。

 

 

――なるほど。『IV』では『II』を再現すると言っていましたけれども、キャラクターどうしの相性や強さも『II』を再現したのでしょうか?

小野 そうですね。あの当時あった得意不得意という組み合わせは残してあります。『ストリートファイター』シリーズは、キャラクターの強さのバランスを均等にしちゃうとおもしろくないよなぁ、と。とくに四天王に関していうと、やっぱり当時は強かったじゃないですか。だから『IV』でも強さにちょっとブースト持たせてもいいよね、と。それに、「あいつはベガ使ってるけど、オレはザンギエフで勝負するよ」みたいに、強いキャラクターをほかのキャラクターで倒すことに懸ける誇りもあると思うんです。もちろん「これは絶対に勝てない!」という組み合わせは調整してあります(笑)。

 

――なるほど、キャラクターの強さのバランスは『IIX』がベースなのですか?

小野 はい、『IIX』がベースです。『II』シリーズでいちばんバランスが取れていたのが『IIX』だと思いますからね。でも気持ち的には『IIダッシュ』ベースにしたかったんですよ。『IIダッシュ』はバランスが悪いと言う人もいるかも知れませんけれど、荒々しさというか『ストリートファイター』らしさというのは、いちばん『IIダッシュ』が出ていたと思うんです。だから”『IIX』ベースの気持ち『IIダッシュ』”という感じかな。

 

――『IV』からの新キャラクターは4人とも個性的ですね。

小野 そうですね。ただ『ストリートファイター』の闘いかたから外れるようなキャラクターにはしていません。格闘ゲームは、自分が使うキャラクターだけを覚えても対戦では勝てないじゃないですか。だから相手の動きを、ある程度予測できる範囲に収めようと。これまでにないキャラクターなので、最初は少し驚くとは思います。でも、プレイをしてもらえれば違和感ないと思いますし、キャラクターの新旧を問わず『IV』で遊んでもらいたいですね。まぁ、開発スタッフからはもっとハジけたいという声もありましたけど、プロデューサーとしては、いちばんいい落としどころに降りてくれたのかなと思います。

 

 

 

――なるほど。ゲームシステムについてお聞きしますが、基本操作は『II』がベースですよね?

小野 はい。6ボタン、8方向レバーは当然として、スーパーコンボもあります。それに、『II』は格闘ゲームとして完成されていると思うんですよ。そこから逸脱するわけではなくて、横幅を少し広げてあげるというやりかたにしたかったんです。

 

――それが、セービングアタックなんですね?

小野 そうですね。ゲームをやり込んでから、初めて使いかたのわかるシステムにはしたくなかったんですよ。『III』のブロッキング(※4)はやはり入力や使いどころがシビアですし、みんながみんな使えるのかというと、そうではない。だからセービングアタックは、格闘ゲームがあまり得意ではない白帯の人から上級者である黒帯の人までに対応したシステムにしたかったんです。そこで、白帯の人でも簡単に出せるように技の発動操作は、シンプルにボタンふたつの同時押し。そして、ボタンを押しているあいだの一定時間は、キャラクターがかまえポーズを取り、かまえ中は相手の攻撃を1発耐えられるようにしたんです。攻防一体ということですね。そうすれば黒帯の人は、相手の攻撃を読んで発動させ、攻撃を受け止めて反撃するという少し高度な使いかたができる。さらにセービングアタックは、かまえポーズをキャンセルしてダッシュすることも可能です。だから、かまえから攻撃に移るのか、攻撃を防ぐのか、間合いを詰めるのか、という相手との駆け引きが楽しめるんです。でも白帯の人は、こういう駆け引きは最初はわからないと思います。じつは、セービングアタックは、一定時間かまえを取るとガード不能技を発動できるんです。こういうわかりやすいメリットがあると、白帯の人でも技を出すだけでも楽しんでもらえますよね。

 

※4:『III』シリーズに搭載されたシステム。相手の攻撃にタイミングを合わせて、特定の方向にレバーを入れると相手の攻撃を受け止めることが可能。これを利用した奥深い駆け引きがマニア層から高い評価を受けた。しかし、一般層にとっては、使いこなすことが難しいシステムでもあった。

 

 

 

――これまでのシリーズにはない、新たな駆け引きが生まれそうですね。

小野 はい。あくまでセービングアタックは、駆け引きが楽しめるツールのひとつとして提供したので、プレイヤーのみなさんにどう使ってもらえるのかが楽しみです。もちろん、無限につながる連続技などはできないように調整していますけれど。でも、これまでも強者たちはいろいろ見つけちゃってますから(笑)。

 

――まぁ、そういった部分もあったから、やり込み続けているというユーザーの方もいますからね。僕もそのひとりでした(笑)。

小野 作る側としては本当はダメなんですけれど、1ユーザーとしては期待しているんですよ。僕らの予期していなかった何かを見つけてくれるんじゃないかなって(笑)。まぁ、それだけプレイヤーのみなさんに使いこなしてほしいという期待感もあるということです。ただ、これまでのシステムとはちょっと違うので、どれだけ市民権を得られるのかというのはわかりませんけれど、少なくともコマンド入力は簡単なので、出してみようという気にはなってくれるのかな、と思ってます。

 

――コマンドの入力の話が出ましたが、格闘ゲームがあまり得意でない人のために、コマンド入力の受付を緩くしていたりするのでしょうか?

小野 そうですね。『III』のようなシビアさはないと思います。『IIX』のころは必殺技の絶妙な暴発感という、コマンド入力の受付に緩さ加減があったと思うんです。それをモチーフに調整しています。なので、ガチガチにぴったり入力しないと必殺技が出ないとか、そういう形にはしていませんよ。

 

――必殺技のコマンドも、新作が出るたびに変わるキャラクターもいますからね。

小野 そうですね。とくに春麗を作っているときに開発の意見が分かれたんですよ。必殺技が『II』では溜めが必要で、『III』でコマンド入力式に切り替え、そして『IV』ではまた溜め系に戻っている。これは最後まで討論して迷ったんですよ。いまで言うと、溜め技は、動いているあいだもレバーを後ろに入れておかないといけないので、玄人向きじゃないですか。だけど、当時『II』を遊んでいた人はできるんじゃないの? と。それに春麗を変えたら、ガイルも変えないといけない、という意見もあり、現在の形になりました。まぁ、技の調整はアーケードが稼動したあともリサーチを取ってみて、家庭用で出すときは再度チューニングを行って、『4.5』という感じにして出したいなと。それがいちばん多くのユーザーが喜ぶツールになるのかな、と思っています。

 

――『4.5』ですか。家庭用はアーケード版をそのまま移植するわけではないんですね。

小野 そうですね。移植するだけということは考えないでおこうかな、と。やっぱり移植までに時間も経ちますし。それに家庭用はスティックではなくて、コントローラーがデフォルトなので、コマンド入力もコントローラーでキチっとできるように、コマンド入力の受付をアーケード版よりも若干緩くしたいなと思っています。ハード的な制約もあったからかも知れませんが、スーパーファミコン版の『II』も、アーケード版と比べるとコマンド入力の受付が緩くなっているんですよ。当時、僕は開発にいなかったので詳しいことはわからないのですが、コマンド入力の受付が緩くなっていたのは、何かしら間口を広げるためだったと思っています。そこは『IV』でも考えて投入したいですね。コマンド入力のうまい下手で、あまり差をつけたくないですからね。みんなが平等に遊べるようにしたいと思います。

 

――その調整によってゲームバランスが変わるということは?

小野 変わってくると思いますね。”『X』ベースの気持ち『IIダッシュ』”というコンセプトは変えませんが、入力系を変えると動きにも反映されてきますので。ただ、一般の人から見ればアーケード版と変わらないように見えるかもしれませんけれど。それにアーケードを中心に考えると、どうしても頂点のプレイヤーの意見しか聞こえなくなってしまいますよね。それは『IV』でやることではないと思います。『IV』は『II』のころの人のカムバックというコンセプトですし、そのほうが格闘ゲームユーザーを増やすことにつながり、『ストリートファイター』のためにもなるのかな、と。そこは、見間違えないようにしたいと思います。

 

――なるほど。ちなみに、公開された資料には、ブルース・リーみたいな人がいるのですが……?

小野 そうなんでよすね(笑)。まぁアツイ人を出さないとダメでしょう、ということで(笑)。僕の解釈だと、『ストリートファイター』には泥臭いイメージがあるんですよね。それを考えると『IV』の新キャラクター4人の臭さというのは、まだ少ないなぁと。それでちょっと臭いヤツを出して、家庭用の『IV』は泥臭く形成されればいいのかな、と。

 

 

 

――なるほど。でもファンの欲求は果てしないですから、”最強”の人が出るなら、さくらも出してよという要望もきっと出てきますよ(笑)。

小野 難しいところですね(笑)。『ストリートファイター』の場合、各国で要望が出るキャラクターがまったく違うんですよね。『IIダッシュ』までの12人は鉄板なんですけれど。ですので、『ZERO』シリーズというか『ファイナルファイト』や『I』、『III』のキャラクターも含めて、しっかりヒアリングした中で全体のバランスを見ながら追加キャラクターを選んでいきたいですね。

 

――家庭用ということで、オンラインへの対応が気になるのですが?

小野 もちろん、オンライン対応ですよ。

 

――ということは、通信対戦が楽しめる?

小野 通信対戦には、もちろん対応します。ただ、それ以上のものを考えていきたいですね。と言っても、余計なものを入れるつもりはありません。キャラクターのコスチュームを変えるアバターはやりません。やっぱりウチのデザイン室の人間が描いたリュウが、本当のリュウですから。そういった形のオンライン対応ではなく、対戦というものを考えたうえで、どうしたら対戦がおもしろくなるのか、どうやったらイジメじゃない対戦ができるのか、という部分に注力して開発を進めています。

 

――気持ちよく対戦ができる環境作りですか?

小野 はい。人と対戦するところに『ストリートファイター』の最大のおもしろさがあると思います。勝つと楽しいし、負けて悔しくても、そのときの満足感が得られると思うんです。対戦ゲームの醍醐味って、そこなのかな、と。より多くの人に、そういう思いを味わってもらえるようにしたいですね。

 

――では、家庭用のウリは通信対戦であると?

小野 はい。通信対戦も含めた”対戦”ですね。やっぱりオンラインだけでもなくて、オフラインであっても対戦してもらえるように、うまくプレイヤーを誘導したいな、と。懐かしいと思って多くの人に遊んでもらっても、対戦が活性化されなかったら、つぎへつながらないですから。格闘ゲームというジャンルをコアなものにするのではなく、もう一度プレイヤー層を広げられれば、と思います。このまま尻すぼみじゃまずいだろう、と。

 

――『ストリートファイター』シリーズにとどまらず、格闘ゲームというジャンル全体のことを考えているんですね。

小野 そうですね。『IV』をきっかけに、また格闘ゲームを盛り上げていきたいですね。『IV』で格闘ゲームというジャンルになじんでもらって、そこからウチの別シリーズの格闘ゲームをプレイしてもらっても、他社さんの『ギルティギア』や『鉄拳』、『バーチャファイター』などで遊んでもらってもいいと思っていますし。とにかく格闘ゲームというジャンルを盛り上げていきたいですね。

 

――これだけ追加要素があると、家庭用からアーケードへの逆移植というのも気になるのですが? ちょっと気が早いですか?

小野 プロデューサーという立場から長い目で見ると、個人的には逆移植もやりたいですね(笑)。『ストIV ダッシュ』と言われたら嫌ですけれど(笑)。アーケードは、ある程度時間が経つと、そこで人の輪ができるじゃないですか。そういう輪を固めるということを目標にしたのが『III』だと思うんですよ。ただ、それだと、これから始めようという人たちが、その人たちの輪の中に入れなくなってしまうと思うんですよね。だから『IV』ではその輪を上手に解いてあげるということをしたいんですよ。

 

――ちなみに、アーケード版の開発は順調なのでしょうか?

小野 はい。もう最終調整の段階ですね。デザインチームの人間は、もう家庭用に取りかかっています。

 

――なるほど。アーケードのスタッフと家庭用のスタッフがいっしょなんですね?

小野 いっしょです。同じスタッフで回していきましょうと。ただ、フルメンバーは使えないのでたいへんですけれど。

 

――ちなみに、家庭用の発売時期はいつごろに?

小野 あまり遠くないと言うと、ゲームセンターのオペーレーターさんたちに怒られちゃうので(笑)。ある程度みなさんがアーケードで楽しんだあとなのかな。まずは、アーケードの状況をじっくり見てみたいですね。

 

 

※本インタビューは、週刊ファミ通6月13日号に掲載されたインタビューを再構成したものです。

 

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