【E for All Expo】KONAMI IGA氏:『悪魔城ドラキュラ X クロニクル』で進化した2Dを堪能してほしい
●“ゴシックな世界観”を大事にしつつ人気シリーズをブラッシュアップ
10月18日〜21日の4日間、アメリカ・ロサンゼルスで開催された一般ユーザー向けのイベントE
for All Expoにあって、もっとも人気を集めていたブースのひとつがKONAMI。北米ユーザーにとっては発売まえに体験できる“最初で最後の機会”となったプレイステーション3用ソフトの『メタルギア
ソリッド 4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』などを筆頭に、人気作を軒並出展。さらには、開発者によるサイン会を実施するなど、たくさんの来場者を集めていた。
ファミ通ドットコムでは、E
for All Expoに合わせて来場していたKONAMIの誇る5人のクリエーターに単独取材を実施。その模様を、動画を交えて紹介していくことにする。まずは、国内では2007年11月8日に発売を控えたPSP(プレイステーション・ポータブル)用ソフト『悪魔城ドラキュラ
X クロニクル』のプロデューサーIGA氏へのインタビューからお届けしよう。
※ 再生には、Windows Media Playerが必要です。
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▲KONAMI ゲームコンテンツプロダクション ゲームソフトコンテンツ制作グループ プロデューサーのIGA氏。イベントには鞭を持って登場するなど、サービス精神旺盛。 |
――『悪魔城ドラキュラ』シリーズを手掛けることになった経緯を教えてください。
IGA もともと僕は『ときめきメモリアル』のシナリオを担当していたんです。こんなことを言うと、「こんな髭面の男があのシナリオを?」ということでイメージが崩れてしまうってよく言われるんですが(笑)。それで『2』が立ち上がったときも「シナリオをどう?」って言われたんですが、本職はプログラマーであってシナリオライターではない。だから『1』のときに、自分の持っているものをすべて全力投入してしまったんですね。それで、「つぎはちょっとできません」って率直に言ったんです。そのときには、違う人が書けば、もっと別な『ときめきメモリアル』の魅力が出てくるだろう……という思いもありました。そうしたら、「じゃあ、おまえは何がやりたいんだい?」と言われてすぐに頭に浮かんだのが、『悪魔城ドラキュラ』シリーズだったというわけです。
――『悪魔城ドラキュラ』シリーズのどんなところに惹かれていたのですか?
IGA グラフィックや世界観、鞭を使った独特の遊びがスゴイ好きでしたね。KONAMIに入社したとき、ちょうど別のチームがスーパーファミコン版の『悪魔城ドラキュラ』を作っていて、「あーいいなあ、俺もやりたいなあ」と思っていました(笑)。そして、プレイステーション版『悪魔城ドラキュラ
X
月下の夜想曲』に携わるようになったわけです。最初は『ときめきメモリアル』でシナリオを担当していた関係から、シナリオと敵のシステムプログラムを担当していたのですが、当時の担当ディレクターが出世してしまってその椅子が空いてしまったので(笑)、そこに僕が途中から入った感じですね。
――どんなゲームにしたいと思っていたのですか?
IGA 当時から『悪魔城ドラキュラ』シリーズって“難しい”というイメージが先行していたんですね。あと、面クリアー型のゲームはすぐに飽きられてしまう……という傾向があった。それで「長いあいだ遊んでもらって、ずっと手元に持っていたくなるような作品を」と思っていました。そういう思いがいちばん強かったです。
――『悪魔城ドラキュラ』は海外でも大人気ですね。
IGA 海外では『Castlevania』と言うんですが、『Castlevania』シリーズが海外で人気のあることは全然意識していなかったんです。それが、あるとき突然海外のメディアさんが、僕にインタビューをしたいと言ってきた。「何事かな?」と思っていたら、じつは海外では『Castlevania』が大人気であるという。そのときに海外ではそんなに認知度があるんだなということを知って、そこからゲーム作りもいろいろと考えるようになりました。
――海外で受けた要因は何だと思いますか?
IGA 海外の人はヴァンパイアものが好きだったというのが第一に挙げられると思いますね。で、そういったネタをやるときに何が重要なのかと海外の人に聞いてみると、「ゴシックな世界観が大事」という話をされる。そういった意味では、『悪魔城ドラキュラ』シリーズの世界観が受けたんだと思います。あと、ゲームプレイもかなり丁寧に作られていましたので、そういったところも気に入ってもらえたんじゃないかと思っています。
――PSP版『悪魔城ドラキュラ
X クロニクル』の開発にあたって心がけたことは?
IGA PSP版の開発コンセプトは、PCエンジン版の『悪魔城ドラキュラ
X
血の輪廻』を移植するというものでした。アメリカではPCエンジンはあまり普及していなかったので、『悪魔城ドラキュラ
X
血の輪廻』は発売されていないんですよ。ところが、その続編である『悪魔城ドラキュラ
X
月下の夜想曲』は出ている。『悪魔城ドラキュラ X 月下の夜想曲』ではゲームが始まるとリヒター・ベルモントが出てくるのですが、海外の人は「この青いやつは誰なんだ?」ってみんな思うわけです(笑)。それでも、人気が出たこともあり、そのまえのちゃんとしたものを提供しようと思いました。まあ、スーパーファミコン版『悪魔城ドラキュラ
XX』(『悪魔城ドラキュラ X
血の輪廻』の移植作)は海外でも発売されていたのですが、オリジナルの『悪魔城ドラキュラ
X
血の輪廻』のほうがデキはいいので、デキのいいものを北米のユーザーに遊んでもらいたいという思いはありましたね。
――では、『悪魔城ドラキュラ
X クロニクル』の遊びどころを教えてください。
IGA 最近は面クリアー型のゲームがなくなってきている感じですが、改めて遊んでみると、けっこう楽しいんですよ(笑)。古きを知って新しきを知るといったところでしょうか。難易度も若干抑えて作ってありますので、3Dグラフィックで進化した2Dの遊びを実感してもらいたいです。
――今年のGDC
2007でもおっしゃっていましたが、やはり2Dゲームはまだまだ健在であると?
IGA 正直、市場に出したときの反応はそれほどいいとは言えないのですが、熱心なゲームファンが支持してくださるんですね。ライトユーザーももちろん重要だとは思いますが、やはりゲーム市場を支えてくれるのはコンスタントにゲームを買ってくれるコアゲーマーなんです。彼らから支持されている限り、2Dゲームはまだまだ大丈夫だと思います。
――『悪魔城ドラキュラ
X クロニクル』は、そういったゲームファンに対するIGAさんからのメッセージでもあると?
IGA はい。このゲームを皆さんが遊んでくれることで、さらに2Dゲームを盛り上げていきたいという僕のメッセージが込められています。
――今後も2Dゲームにはこだわっていきたい?
IGA こだわっていきたいという部分もあるのですが、一方で市場性を考えないといけないという認識もある。さらには、3Dの『悪魔城ドラキュラ』シリーズはあまり成功していないという事実もある。僕は負けず嫌いなので(笑)、それは悔しいから何とかしてみたいなあ〜という気持ちもあるんです。ただ、2Dゲームはとても好きなので、その灯りを消さないようにアピールしていくつもりではいますよ。
――ちょっぴり気の早い話ですが、『悪魔城ドラキュラ
X クロニクル』の後の予定は?
IGA じつは、ニンテンドーDSのほうで制作を進めているタイトルがあります。こちらのタイトルに関しては、前作、『悪魔城ドラキュラ
ギャラリー・オブ・ラビリンス』の制作チームがそのまま引き継いで作っていますので、クオリティーの高い作品になることは間違いないですよ。正式発表は、いましばらくお待ちください。
――では、最後にユーザーの皆さんへのメッセージを。
IGA 『悪魔城ドラキュラ』シリーズは20年以上続いているKONAMIの看板シリーズのひとつです。昔遊んだけどもう遊んでないという人もいるかと思いますが、スピリッツはそのまま絶やさずにずっとやっていますので、今後ともよろしくお願いします。
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▲サイン会では長蛇の列を作り、さすがの人気ぶりを見せつけたIGA氏。北米での『悪魔城ドラキュラ X クロニクル』の発売はE for All Expoの翌週とのことで、「反響がいまから楽しみです」とのことでした。 |
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▲’93年にリリースされたPCエンジン用ソフト『悪魔城ドラキュラ X 血の輪廻』をベースに大幅なアレンジを施しているPSP用ソフト『悪魔城ドラキュラ X クロニクル』。3D表現による2Dサイドスクロール型アクションとなっている。アドホック機能を使った協力プレイなども可能だ。 |
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