携帯電話の方はファミ通MAXをご覧ください。



プロフィール
佐野正弘

東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では携帯電話業界事情から、スマートフォン、モバイルマーケティング、若者のケータイ文化に至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著書にXperia入門ガイド(翔泳社)、SEO対策のウソ・ホント(毎日コミュニケーションズ)など。

最新エントリー

話題にしたゲーム

タグ

月別アーカイブ

最近のコメント

携帯電話選びで“幅”と“厚さ”が重視される理由とは?(2)

 常に持ち歩くからこそ、重要になる携帯電話の“サイズ”。前回は、その中でも重要な要素の1つとなっている“幅”について触れてきた。今回は、もう1つの重要な要素となっている“厚さ”について触れていこう。

 携帯電話選びをする上で厚さが重要視されるようになったのは、2006年頃ではないかと考えられる。それには、ソフトバンクモバイルがボーダフォンの日本事業を買収して携帯電話事業に参入した直後、“薄さ”を特徴とした携帯電話の開発や、マーケティング戦略を進めた影響が大きい。

 同社が薄さを強く打ち出したのには、2つの要因があったと考えられる。1つは、ボーダフォン時代に投入された端末のサイズだ。ボーダフォンは世界中で事業を展開しているスケールメリットを生かして端末調達価格を下げるべく、日本メーカーだけでなく、外国メーカー製の端末も積極的に投入してきた。だがこれが、日本人には“大きくて重い”ものであったことから、あまりよい評判を得ることができず、同社が低迷した要因の1つとなっていた。

 もう1つは、急速に進んだ高機能化だ。当時はインターネットや音楽など、携帯電話でさまざまなサービスが利用できるようになったことから、端末の高機能化やディスプレイ、バッテリーの大型化なども急速に進み、必然的にサイズが大きくなる傾向にあった。しかしながら、前回の“幅”に関する話で触れた通り、幅を広くすれば持ちづらくなってしまう。そのため、厚さがサイズの犠牲となる傾向が強かったのだ。

 こうした状況にあったことから、他社との差別化を模索していたソフトバンクモバイルは、参入直後に端末の“薄さ”を強くアピールし、スタイリッシュさを打ち出す戦略をとった。その結果、他社もこれに追随することとなり、結果として“薄さ”をうたう端末が急増し、厚さが端末選びの重要な要素と認識されていったのである。当時は折り畳みやスライドなど、現在人気のスマートフォンよりも機構が複雑な機種が人気だったことから、メーカー各社の薄型化に対する努力と苦労は、相当なものであったといえよう。

 だが厚さも、前回の幅と同様に、男女によって評価が大きく分かれるポイントでもある。それには、携帯電話の収納場所が大きく影響していると考えられる。

 男性は一般的に、常に鞄を持ち歩くとは限らず、主にズボンのポケットや背広のポケットなどに小物を収納して持ち歩く傾向が強い。携帯電話も同様に、ポケットに収納して持ち歩く傾向が強いことから、出し入れのしやすさや入れた時の膨らみ具合など、“厚さ”を重要視する傾向が強い。

 これに対して女性は、男性と比べ持ち歩く小物が多いことから、常に鞄を持って外出するのが一般的だ。携帯電話も口が広く、サイズが大きい鞄に入れて持ち歩くことから、ポケットという狭い場所に出し入れする男性よりも、厚さに対しては寛容な傾向があるようだ。それゆえ厚さは、どちらかというと男性の端末選びに大きく影響する要素といえるだろう。

 こうしたことから、男性に先行して普及が始まったスマートフォンでは、“幅”よりも“厚さ”を薄くする取り組みの方が、どちらかというと進んでいる。例えば、先日発売されたNTTドコモの富士通製スマートフォン「ARROWS μ F-07D」は、最も薄い部分では約6.7mmという厚さを実現している。

 


▲スマートフォンでも薄さの追求は積極的に進められている。

写真は最も薄い部分で約6.7mmを実現した「ARROWS μ F-07D」

2012年2月1日 11:16

コメント(0)
この記事にコメントする

※ コメントを書くには会員登録が必要です
    会員登録はこちら!
    (IDお持ちの方はこちらからログイン