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プロフィール
佐野正弘

東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では携帯電話業界事情から、スマートフォン、モバイルマーケティング、若者のケータイ文化に至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。著書にXperia入門ガイド(翔泳社)、SEO対策のウソ・ホント(毎日コミュニケーションズ)など。

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海外の家電・携帯関連イベントが注目されるようになった理由(2)

 前回は、MWCやCESなど海外で開催される、携帯電話に関連した大規模なイベントが、日本でも注目されるようになった要因について、スマートフォンの台頭により日本と海外との環境の連動性が進んできたことが影響していると触れた。だが、こうしたイベントが注目されるようになった要因は他にもある。

 それはスマートフォンと、テレビを中心とした家電、そしてパソコンなどを、インターネットを経由して連動させようとする動きが進んでいることだ。その傾向は、CESが近年、携帯電話の動向を占うイベントとして注目を集めるようになったことからも見て取ることができる。

 前回も触れたとおり、CESは元々テレビをはじめとしたAV機器や、パソコンなどの最新機器が展示の中心となっている。一方携帯電話の展示はイベントの主流ではなかったことから、CESは従来、携帯電話・モバイルの動向を占う上で大きく注目するイベントではなかったのである。

 しかしiPhoneやAndroidが台頭してスマートフォンが急速に広まって以降、モバイルによるインターネット利用が世界的に広まることとなった。またテレビの世界においても、インターネットのコンテンツとの連動性を高めた“スマートTV”が、近年大きな注目を集めるようになってきた。つまり、これまで電話、テレビとそれぞれ単独で利用されてきたデバイスが、インターネットを経由することで、デバイス間の連携やコンテンツの供用などが可能になったのである。

 こうしたことから、CESにもスマートフォンやタブレットデバイスを中心として、モバイルに関連した展示やイベントが増えるようになり、大きな注目を集めるようになった訳だ。

 海外のイベントが大きな注目を集めるようになった一方、携帯電話業界の動向変化によって、国内の大規模イベントのあり方にも変化が見られるようになった。その代表例が、毎年秋に開催される、ITやエレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN」(以下CEATEC)だ。

 CEATECにはNTTドコモやKDDIなどの大手キャリアが毎年ブースを出展している。だがこのイベントは、時期的に携帯電話の冬商戦の発表直前に実施されるものであったことから、どちらかという各社の最新テクノロジーや、研究発表をする場となっており、携帯電話・モバイルの動向を見る上で位置付けはそれほど大きくなかった。だが近年、スマートフォンの台頭で冬商戦の商戦期が早まり、CEATECの直前に最新機種の発表がなされる機会が増加。ゆえに最近ではCEATEC会場にも最新スマートフォンが並ぶようになり、その位置付けも大きなものとなってきている。

 このように、携帯電話・モバイルの動向が変化するに伴い、国内外の見本市イベントの注目度合いは大きく変化してきているのである。今後さらなる変革の波が訪れることで、モバイルの世界では従来あまり注目されなかったイベントが、大きな注目を集めるようになるかもしれない。

 

 

昨年10月に開催された「CEATEC JAPAN」のKDDIブース。

当時発表されたばかりの「HTC EVO 3D」など最新機種が多数展示されていた

2012年1月18日 22:48

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