海江田哲朗
(かいえだ てつろう)
1972年、福岡県生まれ。獨協大学卒業後、フリーライターとして活動。東京ヴェルディを中心に、日本サッカーの現在を追う。おもな寄稿先に『季刊サッカー批評』『週刊サッカーダイジェスト』『スポーツナビ』など。『サカつく』との出合いは、'99年のドリキャス版。当時、新婚だったにも関わらず、とことんやり込み過ぎて、家庭不和になりかける。自制して一時期離れたが、やっぱりやりたくてPSP版から復帰。いまのところ、そこそこ家庭円満。2011年秋、東京ヴェルディの育成組織にフォーカスしたノンフィクション『異端者たちのセンターサークル』(サッカー小僧新書/白夜書房)を上梓。


ポン助(ぽんすけ)
三流ゲーム系フリーライター。20年前にセガハード専門誌の編集に従事し、10年前にフリーに転身。以後ゲーム誌の記事、攻略本などに携わりつついまに至る。世間一般ではいわゆる「オタク」と呼ばれる人種に分類され、アニメ、特撮、ゲーム、プラモデルなどに造詣が深い……と本人は思っている。ロボットが登場するゲームが大好物のほか、歴史物以外のシミュレーションゲームを愛する。しかし、『サカつく』シリーズは今回が初挑戦となる。


柚野真也(ゆの しんや)
1974年、大分県大分市生まれ。大学卒業後、専門紙の記者を経て、フリーランスのライターとして活動を開始。スポーツをメインに「週刊サッカーダイジェスト」「J’sGOAL」などサッカー専門媒体や、「フットサルナビ」「Fリーグモバイル」などフットサル専門媒体にも執筆。ゲーム歴は、小学校のころに『ゲーム&ウォッチ』をサンタさんからプレゼントされ、そこから『スーパーマリオブラザーズ』に熱中し、『ドラゴンクエスト』、『バーチャファイター』、『ときめきメモリアル』など喰いついた。ハヤりモノが大好物。


最新エントリー

話題にしたゲーム

タグ

月別アーカイブ

最近のコメント

海江田哲朗/【第5回】帰ってきた、期待の男

好評連載中の『サカつく7』リレーブログ、今回の登場は、全国を駆け回り 、さまざまなカテゴリーのサッカーを見続ける、サッカーライター・海江田氏の登場です。

※本文中、青文字の部分は、ゲーム中ではなく実際のJリーグクラブや選手の情報となります。

 

 

海江田哲朗/【第5回】帰ってきた、期待の男

 

 Jリーグがいよいよ佳境に差し掛かってきた。僕が応援する東京ヴェルディは、あとちょっとという感じなんすよね……。勝つときは鬼のように強く、5点、6点とゴールを重ねる。その一方、ここいちばんの試合をモノにできなかったり、調子を落とし気味のクラブに勝てなかったり。若い選手が伸びてきているのは確かなので、この取り組みをブレることなく続け、いつかでっかい花を咲かせたい。あそこは育成が得意なクラブですから。

『サカつく7』のFC立川、J1初制覇まではよかったが、その先がいまいちパッとしない。早く世界の舞台で戦いたいのに、ACCの先にあるWCCで壁にぶつかっている。時にはACCを優勝できず、WCCの出場を逃すことも。ワンランク上のチームになるべく、世代交代を急激に進めすぎた影響かなあ。

 そんなとき、あいつが帰ってきた。ユース出身の森本貴幸。18歳から2年間、ブラジルのSCサンパウロに期限付き移籍していた。選手を成長させるために、期限付き移籍を活用するのは『サカつく』の常識だ。いいタイミングで移籍させれば、バコンと能力が伸びる。

 そもそも、森本の期限付き移籍はちょっとした手違いがあった。ユースから上がってきたばかりの森本をどこか出してみようかと、国内外のクラブを調べていたら、たまたまスポンサーの関係でSCサンパウロに出すことが可能だった。コーチのアドバイスは「時には試合に使ってもらえそうですが、難しいと思います」。ですよね、まだ早すぎますよね。やはりある程度は実戦経験を積めるところが望ましい。

 しばらく鍛えてからにしようと思ったのだが、間違えてボタンを押してしまい、森本はブラジルへと旅立ってしまった。本人もまさかいきなり武者修行に行かされるとはびっくり仰天したに違いない。それも最長の2年間だ。
 
 よほどやり直そうかと考えたが、ノーリセットを信条としており、これも運命よ、とそのままにしておいた。異国の地で2年間、さまざまなつらい思いをしたことだろう。すっかりご無沙汰して、森本の存在を危うく忘れかけていたが、帰ってきたからにはバリバリ働いてもらう。

 結論からいえば、この期限付き移籍は失敗だった。思ったほどグラフが大きくなっていない。やはり実力よりちょい高めのクラブに出すべきなのだろう。また、期間は2年より、半年を4回くり返したほうがいいという説がある。

 ともあれ、森本はまだ20歳だ。ミスったお詫びに、最優先で特別練習を積ませ、秘蔵っ子に指定し、ビッグプレイヤーに育て上げることを誓う。どうか、2年間も放っておいて、「いまさらなんだよ」、という顔をしないでほしい。

 もうひとり、ユース出身で台頭してきたのが土居聖真(鹿島アントラーズ)。それなりに目をかけて鍛えてきたが、成長がゆっくりなので、おもにサブにまわってもらうことが多い選手だ。ところが、20代の半ばを過ぎて、ぐいぐい実力をつけていき、トップ下のポジションを獲得。いつの間にかチームに欠かせない中心選手となっていた。どうやら成長タイプが2段階だったようだ。一時は放出も考えたが、思いとどまって本当によかった。前線にキラーパスを供給し、自らゴールも奪えるところが、大変頼もしい。

 土居は鹿島アントラーズの育成組織で育ち、今年からトップに昇格した期待のホープである。じつのところ、僕は土居のことを知らなかった。こんなこと書いたら鹿島アントラーズのサポーターにブッ飛ばされるだろうが、名前が妙にかっこいいからてっきり架空選手だと思い込んでいたのだ。サッカーを主戦場とするライターなのにお恥ずかしい限りである。

 森本と土居のホットラインを早急に確立し、FC立川は世界を目指す。

 

 

 

 

次回更新予定は、11月15日(火)、ゲームーライター・ポン助氏の登場です。

 

 

 

『J.LEAGUE TM プロサッカークラブをつくろう! 7 EURO PLUS』 

(C)SEGA


2011年11月11日 14:22