忍者増田
ログイン編集者、週刊ファミ通編集者を経て、現在はフリーライター。『ウィザードリィ』に関しては、「知らないこと以外はすべて知っている」と豪語するほどの知識を誇る。自分のことを忍者だと思い込んでいる可哀そうな人なので、みんないたわろう。


“WIZでござるよ”とは?
“WIZでござるよ”とは、かつてPCゲーム誌ログインで忍者増田が連載していた『ウィザードリィ』のおバカページ。1991年からスタートし、他誌に移ったりしながらも、ログイン休刊の2008年まで続いたスーパー長寿コーナー。今回、そのコーナーが形を変えて華々しく復活!?




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【第44回】ウィザードリィ制作者インタビュー その1

スピードの遅さで逆に妄想できたパソコン版

 こんにちは。『ガンダーラ』より『モンキーマジック』のほうが圧倒的に好きなゴダイゴファンの忍者増田でござる。

 長らく続いた『Wizardry 囚われし魂の迷宮』『Wizardry 囚われし亡霊の街』のプレイ日記も前々回でついに終了! 今回からは数回にわたり、制作者のおふたりにいろいろとお話をうかがおうと思います!



株式会社アクワイア・プロデューサー
田村純一郎(写真右/以下田村
●WIZ一問一答
・好きなシナリオと機種名:Wizardry 囚われし亡霊の街/プレイステーション3
・好きな種族:エルフ
・好きな職業:僧侶
・好きな呪文:DIOS
・好きなアイテム:成長の実
・好きなモンスター:ボーパルバニー
・好きな週刊少年ジャンプのマンガ:武装錬金
・レッドブルは……:好きです。翼をください

株式会社ゼロディブ・ディレクター
松田直弥(写真左/以下松田
●WIZ一問一答
・好きなシナリオと機種名:ウィザードリィ1/X1F
・好きな種族:DWARF
・好きな職業:SAMURAI
・好きな呪文:DIOS
・好きなアイテム:GARB OF LORDS
・好きなモンスター:GREATER DEMON
・好きな週刊少年ジャンプのマンガ:風魔の小次郎
・レッドブルは……:好きです

話を聞いた人

忍者増田

 

 

 

**********

 

 

 

―― いやあ、ここまで拙者のトンチキなプレイ日記にお付き合いいただき、本当にありがとうございました!

松田 こちらこそ。非常に深く遊んでいただいてうれしかったです。

田村 増田さんのこだわりを持ったプレイが感じられ、こちらも非常に楽しく読ませてもらいました。冒頭の雑談ネタがどんどん膨らんでいったのが、少々心配ではありましたが。そのうち、こっちが本筋になってしまうんじゃないかと(笑)。

―― ご心配かけました(笑)。そして、プレイ中はかなり質問攻め(注1)してしまいましたね。それではまず、簡単な自己紹介といいますか、本作における、おふたりの具体的なお仕事の内容をお聞かせいただけたらと。

田村 私は本作のプロデューサーとして、実際にお金の話をしたりとか(笑)、作っていくにあたっての取りまとめの仕事を担当しました。実際の制作は松田さんのほうにお願いしているわけですが、松田さんがうまく進められるよう手配をしたりとか、そういうところがおもな仕事ですね。

松田 私は、基本的にはディレクションやプランニングという形の現場担当です。スクリプト書いたり、ゲームデザインのレベルを確認したり、シナリオ発注かけたり、デバッグチェックしたり、いわゆる中核の部分ですね。ディレクターと書いて“馬車馬”と呼びます(笑)。



―― おふたりの、『ウィザードリィ』プレイ歴をお聞かせください。

田村 自分はファミコン版をやったのが最初ですね。PC版はやっていなかったんですが、ゲームボーイ版はやりました。マニアのみなさんに比べれば歴は浅いし、こんな私が『ウィザードリィ』の制作に関わっていいのかっていう部分はあるんですが(笑)。

―― では、恵まれた機種から『ウィザードリィ』をプレイされたんですね。ファミコン版のスピードは快適ですし。

田村 そうですね(笑)。あとからそう聞きました。

松田 私は、シャープのX1F(注2)というパソコンでプレイしたのが最初です。

―― X1、懐かしいですねー。通称“パソコンテレビ”!

松田 ですね。スーパーインポーズ(注3)で、うしろで『ドラえもん』流しながら『ウィザードリィ』をプレイしてました(笑)。当時、おじいちゃんに「ファミコン買ってくれ」と言ったら、勘違いしてパソコン買ってくれたんですよ(笑)。

―― (爆笑)。それ、松田さん的にはよかったんですか悪かったんですか?

松田 えー、私が導きましたから(笑)。みんながファミコンで『ドラクエ』だなんだ言っているときに、私はX1で『ウィザードリィ』やってたんです。

―― 拙者もパソコン版……PC-8801版から入ったクチです。当時パソコンを買うとき、いちばんゲームが多いPC-8801(注4)を選んだんですが、X1はデザインがすごく洗練されててかっこよくて、憧れはありましたね。

松田 自分の場合、周りの友だちがみんなX1ユーザーだったんですよ。みんなテープでゲームしてたんですけど、私はX1Fでフロッピーディスクで優越感を持ちながらやってました(笑)。そんな中学時代でしたね。そのあとファミコン版もプレイしたんですけど、呪文打ち込みが選択式だったので、すぐにやめちゃいました。自分はキーボードの打ち込みで、ワンスペルでも間違えちゃダメっていうのが好きだったんで。そこでいったん『ウィザードリィ』とは切れてたんですよ。X1版でやりつくしてたからというのもあったんですけど。

―― 拙者なんかは、ただ単にスピードの面でファミコン版にジェラシーを感じてたんですけど、X1版のスピードはどうでしたか?

松田 X1版も遅かったですよ(笑)。でも、それが好きだったんですよね。フロッピーディスクの回転数で出現するモンスターを予想したりとか、そういう妄想がとても楽しかったんです。

―― 逆境をも楽しむのは、『ウィザードリィ』プレイヤーっぽいですよね(笑)。では、おふたりが『ウィザードリィ』をやろうと思った理由というのは?

田村 あの当時、海外のゲームに対する憧れがあったんですよね。あとは、前から『ウィザードリィ』がシビアなゲームだという噂を聞いていて、それなら試してみたいなという気持ちがありました。

―― ファミコン版は、対象年齢13歳以上とうたわれていましたが、プレイされたのはおいくつのときですか?

田村 大学に入っていたと思います。対象年齢はクリアーしてましたね。

松田 私の場合は、友人たちが「クリアーするのが難しいこんなゲームがあるんだぜ」って『ウィザードリィ』のことを噂してたんです。で、パッケージを見たら真っ黒で龍が描いてあって、なんだこれ、ネクロノミコン(注5)みたいだなって。そういう異質な部分に惹かれてプレイしました。

―― 最初からハマれましたか?

田村 最初は、そっけないイメージに戸惑いましたね。途中で挫折した記憶があります。何かのきっかけで再挑戦してクリアーできたと。あのころは学生でしたし、時間もありましたから。ほかのRPGも幅広くやってましたが、最終的に、『ウィザードリィ』はそういうのとは違ったハードさがおもしろいなと感じました。

―― 今回、『ウィザードリィ』を作ることになった経緯をお聞かせください。

松田 新しい形態である、ダウンロードコンテンツのアプローチとして始まっているんですよね。アクワイアの遠藤社長と話していて、「実験的にダウンロードコンテンツ販売をやりたいよね」って話になったんです。で、我々が得意な3DRPGであれば、『ウィザードリィ』かなと。それを、当時コンシューマーで最高級のスペックを誇るプレイステーション3でやれないかって言われたんです。

―― あ、そうですよね。『ツインパック』や『パーフェクトパック』が発売される前に、ダウンロード販売(注6)があったんですよね。

田村 あのころはまだそんなに、プレイステーション3のダウンロードコンテンツが多くあったわけではなかった。じゃあそこに入っていって、新しい販売+システムをプレイステーション3上で展開してみようというのがあったんです。



 インタビューはまだまだ続きますが、今回はこのへんで御免! 次回は『ウィザードリィ』の魅力について語っていただきます!



●担当編集者Oの突っ込みコーナー
 忍者増田が分かりにくいボケや天然ボケをかましたり、マニアックなネタに走りすぎたりしたときに、担当Oが面食らいながらもフォローするコーナーです。

注1質問攻め
読者サイドからは見えなかった部分ですが、いままで忍者増田はプレイ日記の原稿を書くにあたって、かなりの質問をアクワイアさんに送っていたのです。

注2X1F
シャープのテレビ事業部が作っていたパソコン、X1シリーズの一機種。1985年7月発売。データレコーダーを内蔵したmodel10と、5インチディスクドライブ1基を内蔵したmodel20があった。

注3スーパーインポーズ
テレビ画面とパソコン画面を合成できる機能。松田さんが言うように、X1シリーズは、テレビ番組を見ながらゲームをするというイカす芸当ができたのです。

注4PC-8801
NECが発売していたパソコンのシリーズ名。当時、もっとも対応ゲームが多かった機種であり、1985年にPC-8801mkIISRが登場してからは、よりホビーマシンとしてのポジションが確立されていった。ちなみに忍者増田が持っていたのは、1983年に発売されたPC-8801mkIIとのこと。

注5ネクロノミコン
アメリカの作家、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの作品に登場する想像上の魔道書。

 

注6ダウンロード販売
『Wizardry 囚われし魂の迷宮』が初めて世に出たのは、2009年12月9日、プレイステーション3オンライン配信用コンテンツとしてのダウンロード販売でした。


 

 

このインタビューの続きは、6月1日(金)に更新を予定しています。

 


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『ウィザードリィ パーフェクトパック』(アクワイア)

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2012年5月25日 15:58