●苦労した話
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任天堂
清水 一伸氏
任天堂開発第一部係長。今作もスーパーファミコン版同様『F-ZERO』のディレクターとして活躍。 |
――初めてゲームボーイアドバンスに『F-ZERO』というものを作ることになりました。これに関して携帯ゲーム機初の試みをいろいろとしているわけですよね。技術的な部分は僕も詳しくわからないんですけれども、テレビにつなぐ家庭ゲーム機のゲームを移植するのにはいろいろな苦労があると思うんですが。
清水 そうですね。たとえばマシンデザインをするのには、最初に何万色と表現できるパソコンを使って、大きなモニター上に3Dモデルを作り、それを液晶の中へ表現するんです。アドバンスといえどもポリゴンは表示できないんで、3Dモデリングした画像の中から決められたカットを取り込んで、しかも決められたサイズと色数の中に収めなければなければいけない。限られた状況の中でリアルな"F-ZEROマシン"としてお客様に感じとってもらわなければいけない。そこらへんで、けっこう苦労といえば苦労に値するような部分はあったと思うんですけどね。
山上 それから多分ね、清水は苦労だと思ってないでしょうけど、コースを作るのにも苦労してるはずなんですよ。
──はあはあ。
山上 実際あれ、どれだけコースあるんでしたっけ?
清水 22です。
山上 22なんですけど、多分100以上作ってるんです。最初のころなんて、20作ってもひとつかふたつしか使えなかったりとか。たとえば、クルマが増えてより攻略性が高まると、よりコースレイアウトも慎重に考えないと陳腐なものになってしまいますんで。
──ええ。
山上 そんなことを何度もしてるはずなんですけど、彼はすごく『F-ZERO』に思い入れがある人ですから、そこはきっと苦労と感じてないと思うんですよ(笑)。
──なるほど(笑)
山上 でも、ほんとはすごい苦労をしてるはずなんですよ。マシンの性能についても最後の最後まで変わってるし。ブースト持続時間とかね。
──ええ。
山上 コースを変える理由はよくわかるんですよ。なぜかと言ったら、全部が極端に有利不利が出ると、みんながそればっかり使ってしまうから、どのコースでどのマシンを選んでも、それなりにテクニックがあれば互角に戦えるようなバランスどりが、すごく高いレベルでできあがってるんですよ。本人は言いませんけど、おそらくこれはかなり考えて、苦労したんじゃないかなと思うんですよね。
──うーん、なるほどなるほど。
清水 もう、熱中してたからわかんなかったですね(笑)。
一同 (笑)
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