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連載バックナンバー
ゲーム人生回顧録 - 乱舞吉田
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第42回 ファミコン:その27(『スターフォース』特別編)
第41回 ファミコン:その26(『スターフォース』後編)
第40回 ファミコン:その25(『スターフォース』中編)
第39回 ファミコン:その24(『スターフォース』前編)
第38回 ファミコン:その23(『ハイパーオリンピック』後編)
第37回 ファミコン:その22(『ハイパーオリンピック』中編)
第36回 ファミコン:その21(『ハイパーオリンピック』前編)
第35回 ファミコン:その20(『スパルタンX』)
第34回 ファミコン:その19(『レッキングクルー』)
第33回 ファミコン:その18(『フラッピー』)

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第43回 ファミコン:その28(『エレベーターアクション』ほか)
ゲーム人生回顧録 - 乱舞吉田

 4回連続でお送りした『スターフォース』話から、'85年に発売されたファミコンソフトの話に戻ります。今回お題に挙げる3本のソフトは、いずれもアーケード版からの移植ソフト。以前にも書きましたが、本当に'85年に発売されたファミコンソフトはアーケードからの移植ものが多かった……というか、新規参入メーカーのほとんどが自社のアーケード作品の移植を持ってきていたわけで。ある種のブームだったというか、手堅い戦略だったということが、改めて感じられます。

 

 まずは、タイトーの『エレベーターアクション』。'83年に登場したアーケード版からの移植作。アーケード版は、かなり長いあいだゲームセンターで稼働していた名作アクションゲームです。ゲーム内容は、スパイとなって、30階立てのビルの屋上から侵入。ビル内の赤い扉に隠されている重要書類を盗み出して、地下1階に停めてあるクルマに乗って脱出するというもの。アクション部分としては、銃による攻撃とジャンプを使い分けて、行く手を阻むガードマンたちを退けていくことになります。また、フロアーの移動はおもにタイトルにもあるエレベーターを使用。エスカレーターのあるフロアもありますが、メインはエレベーターを使っての移動となります。このエレベーターを使ったアクションが豊富に用意されているところが、本作最大の特徴なんです。エレベーターは、上下に移動することに使うのはもちろん、天井に乗ることもできるんです。しかし、天井に乗るときには、思いきった判断が必要となります。なぜなら、天井に乗った場合は自分で上昇下降の操作ができないため、はさまれて押しつぶされてしまったり、敵のまっただなかに投げ込まれてしまうことがあるからです。また、自分がエレベーターに乗っているときに、真下に敵がいれば、エレベーターを下降させて押しつぶすこともできました。このほかにも、エレベーターが到着しておらず、さらにエレベーターを釣り下げているケーブルが行く手をふさいでいない場合は、空間をジャンプで渡ることもできました。これらのエレベーター活用テクニックからは、第4回で描いたような、『マッピー』のドアを使った多彩なアクションを思い起こさせられますね。あとは、エレベーター関連で、もうひとつ。エレベーターが到着するまで、待機しているあいだ。ここに、本作独特の緊張感がありました。自分が乗っていないエレベーターは自動で昇降しています。なのでゲーム中、「エレベーター、早く上がってこいよ!」という思いがつねにあるなかで、同じフロアーの扉から突如現われる敵を警戒しなければなりません。さらに、上下のフロアーにいる敵も、エレベーターを使ってプレイヤーのいる同じ階へと追いかけてくるわけです。この、気を抜けず緊張感を持続させていなければならないところも、なんとも言えないこのゲームの魅力でした。さて、ファミコン版ですが、ゲーム内容内容はほとんど同じ。やっぱりオリジナルのゲームデザインが秀逸でしたから、ファミコン版も楽しめました。いまプレイしても、ほかに似た内容のゲームがないというのがスゴイと思います。シンプルでありながら、個性的で新鮮。そしてなにより、ゲームバランスがすばらしい。どちらかというと、やや難しめの難易度設定となっていて、確定の攻略パターンがないゲームとなっているんですよ。敵の出現や動きのパターンのランダム幅に広がりがあって、絶妙なゲームバランスを作り出していました。プレイするたびに、毎回毎回、その場その場の状況に応じた対応が要求されます。ゲームに慣れてきても、最初のステージでミスしてしまうことだって、しばしば。このランダム具合は、アーケード版『ドンキーコング』に近い感覚かもしれませんね。と、このように『エレベーターアクション』は、とてもおもしろいゲームなのですが、ファミコン版にはひとつだけ難点がありました。操作性の悪さです。これがけっこう致命的だったりして……。具体的に例をあげると、扉に入るときや、エスカレーターで上り下りするときには、特定の場所で+ボタンを上(または下)に入力する必要があるんです。この判定位置がかなりシビアで、少しでもズレていると、望んでいるアクションが行えない。エスカレーターに乗れない→左右にちょっと主人公の位置をズラして上(または下)を入力→またダメ……。ヘタをするとこれを何度かくり返すことになり、当然のことながらイライラしてきます。さらに、時間が経つにつれて敵もドンドン近寄ってくるので、ミスする確率も上がってきちゃうんですね。これが、これだけがファミコン版の難点でしょう。ですが、この難点を差し引いても、よくできたゲームには変わりありません。僕の好きなゲームのひとつです。

 

▲いま遊んでもおもしろいゲームだけに、操作性の悪さが本当に残念でなりません。 

 

 続いては、ジャレコの『フィールドコンバット』。これは、'85年に登場した同社のアーケード版からの移植作。ジャレコは個性的なゲームを開発、発売していたメーカーです。『フィールドコンバット』も多分に漏れず、個性的なゲームとなっていました。ゲームの基本的な内容は、自機を操作しながらミサイルを撃って敵を倒し、ステージの最後に設置されている砲台をすべて破壊すればステージクリアー。わりとオーソドックスなタイプの縦スクロールアクションなのです。が、そこはジャレコ。変わった要素が取り入れられてました。それが、自機から放つことができるキャプチャービームです。このビームを敵に当てると、味方にして、自機とともに戦わせることができました。ただ、このアイデアが活かされていたかというと、ちょっと疑問……。その理由は、キャプチャービームを出しているときは自機の移動ができず、敵の攻撃に無防備になってしまう点にあります。もともと自機の移動速度が遅く、ミサイルの発射速度も遅い。それでいて、スキだらけのキャプチャービーム。このビームを使わないでプレイしたほうが簡単。でも、それだとこのゲームならではのシステムが楽しめない……。爽快感よりも、敵にイジメられてそれを耐えていく。いわゆる"マゾゲー"的なゲームバランスとなっていたんですよ。僕は、アーケード版でどんな内容のゲームか知っていたのですが、前記の理由でこのゲームは嫌いでした。ファミコン版は、そんなアーケード版とほとんど同じ内容で、それに加えてグラフィックがチープ化していたわけです。僕は、デパートのおもちゃ売り場でデモプレイして、買うのは見送りました。のちに、友だちが買ったのを借りて遊ばせてもらいましたが、やっぱりあまりおもしろいとは感じられず……。僕の中では、ひどい言いかたですけれども、わりとどうでもいいゲーム。『フィールドコンバット』は、そんな位置付けです……というか、個人的には正直に言ってキライなゲーム。このゲームが好きな人(なんているのか?)には悪いですけれど……(苦笑)。

 

▲遊んでいて楽しくない。苦痛なだけなのは困っちゃう。ゲームは娯楽なんですから。これぞ、ク○ゲー!?(苦笑)

 

 おつぎは、コナミの『ロードファイター』。これまたアーケードからの移植作で、'84年にゲームセンターに登場したタイトルです。内容は非常にシンプルで、以前からあったレースゲームの基本を踏襲した作り。トップビュー(真上から見た視点)で、上から下へとスクロールしていくコースが特徴。プレイヤーは、自車を左右に操作して敵車にぶつからないように走り、FUEL(燃料)が無くなるまえにゴールに到達することが目標となります。もう、ゲーム内容がひと目でわかり、反射神経がそのままゲーム攻略に直結するという、ある意味とてもゲームっぽいゲームでした。また、当時のレースゲームのなかではスクロールのスピードが早く、かなりのスピード感がありましたね。そんなシンプルな『ロードファイター』ですが、オリジナルの要素もいくつかありました。"スリップ"&"カウンター"です。当時またはそれ以前のレースゲームでは、自車が敵車にぶつかると、その場で爆破炎上してミスになってしまうのが"掟"だったんですよ(笑)。なぜかって聞かれても困るけれど、レースゲームとはそういうものだったんです。言いかたを変えると、"走る"ゲームというよりも、敵車にぶつからないように"避ける"ゲーム。それが、レースゲームだったわけです。で、『ロードファイター』ですが、基本的に敵車に当たっても、爆破炎上はしません。その代わりに自車がスリップ状態となって、斜めにスベっていきます。そのまま何もしないと、ガードレールに接触して、そこで爆破炎上。FUELが減ってしまうというシステムでした。そして、スリッップ状態になったときは、瞬時にスリップしている方向と逆方向に+ボタンを入力することで、カウンターを当てることができました。カウンターに成功すると、スリップから抜け出すことができたのです。敵車にぶつかったら、即+ボタンを左右にグリグリ。これが、『ロードファイター』テクニクックだったんです。でも、ステージが進むと、幅が非常に狭いコースとなり、そこではカウンターを当てる間もなくガードレール行き、ということも多々ありましたが……。と、アーケード版はそんな内容。で、ファミコン版ですが、コースの背景グラフィックがシンプルかつ単調なものに変更されていました。カセットの容量の関係ですね。スクロールのスピードも、アーケード版と比べると遅くなっていました。それでも、他の縦スクロールのファミコンゲームと比べると、ダントツのスピード感があったのであまりマイナスには感じられませんでした。そしてなにより、ゲームとしてのおもしろさはアーケード版と変わらずで、シンプルながらもなかなか。『ロードファイター』は、さほど奥深さはないけれど、何も考えずに楽しめるゲームとして、佳作と呼べるデキでした。

 

▲自車は、シボレー・コルベット・スティングレー。なんと最高時速は400キロ!! 隠しキャラとして、コナミマンも登場しちゃいます。 

 

(c)TAITO CORP. 1985 (c)1985 JALECO LTD. (c)1985 Konami

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