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ゲーム人生回顧録 - 乱舞吉田
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第34回 ファミコン:その19(『レッキングクルー』)
第33回 ファミコン:その18(『フラッピー』)
第32回 ファミコン:その17(『ディグダグ』ほか)
第31回 ファミコン:その16(『忍者くん 魔城の冒険』ほか)
第30回 ファミコン:その15(『イーアルカンフー』)
第29回 ファミコン:その14(『スペースインベーダー』ほか)
第28回 ファミコン:その13(『バンゲリングベイ』ほか)
第27回 ファミコン:その12(『アイスクライマー』ほか)
第26回 ファミコン:その11(『エキサイトバイク』ほか)
第25回 ファミコン:その10(『ゼビウス』)

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第35回 ファミコン:その20(『スパルタンX』)
ゲーム人生回顧録 - 乱舞吉田

 「♪チャラララララ、ランラン、チャラララララ、ランラン、チャ〜ラ! デンデロ、デンデロ、デンデロデロデロ。デンデロ、デンデロ、デンデロデロデロ、アチャ、アチャ」と、前回予告したのですが……。「"チャラララララ、ランラン"が1回足りな〜い」とのご指摘がありました。その部分はたしかに3回連続ですね! なので、「♪チャラララララ、ランラン、チャラララララ、ランラン、チャラララララ、ランラン、チャ〜ラ! デンデロ、デンデロ、デンデロデロデロ。デンデロ、デンデロ、デンデロデロデロ、アチャ、アチャ」と訂正いたします。というわけで、今回は『スパルタンX』の話です。当時は、ファミコンソフトはどれもけっこうな人気がありましたが、その中でも『スパルタンX』は、ひときわ突出した人気があったソフトです。当時のファミコンユーザーなら、自分で持っていなくても、友だちから借りて遊んだりして、一度はプレイしたことがあるのではないでしょうか?

 

 『スパルタンX』は、任天堂から発売されたファミコン版でその名を轟かせましたが、じつはアーケード版からの移植だったりします。しかもアーケード版は、アイレムから発売されていました。まずはアーケード版のお話から……。アーケード版は、ファミコン版が発売されるおよそ1年まえの'84年に、ゲームセンターに登場。タイトルからわかるとおり、題材となったのはジャッキー・チェン主演の同名タイトルのアクション映画です。ゲーム内容は、主人公のトーマスを操作し、Mr.Xに捕らわれた恋人のシルビアを助け出すというもの。横スクロール型のアクションゲームで、8方向レバーの左右で移動し、レバーの上方向でジャンプ。パンチボタンとキックボタンで攻撃をくり出し、左右からわらわらと出現する敵を倒して、先へと進んでいくのです。Mr.Xの館は5階建てで、各階の奥にボスキャラクターが待ち構えていました。僕がこのゲームと出会ったのもアーケード版で、'84年。そのアーケード版『スパルタンX』の第一印象は、「キャラクターが大きい!」でした。当時、横スクロールするアーケードゲームは、シューティングゲームくらいしかなかった。そして、人型のキャラクターを動かすアクションゲームは、スクロールしない固定画面のものが多かったんですね。まだ『ファイナルファイト』が存在するまえで、第30回で紹介した『イーアルカンフー(アーケード版)』のような画面のゲームが主流だった時代。そんなときに、大きなキャラクターが主人公で、横スクロールする『スパルタンX』を見たときには、まずビジュアル面で"衝撃"、というとちょっと大げさですが、目を惹かれたわけです。さらに、キャラクターが大きいのに動きのアニメーションもけっこうよかった。当時にしては、アニメーションパターンが多めで、滑らかな感じだったんですね。ゲーム内容のほうも、さまざまな仕掛けや個性的なボスキャラなどが盛り込まれていて、よくできていました。実際に長期に渡ってインカムを稼ぎ、長いあいだゲームセンターに置かれていましたから。ただ、難易度がちょっと高めだったのと、当時の僕は昔ほどアーケードゲームにお金を注ぎ込まなくなっていたため、アーケード版の『スパルタンX』は軽くプレイしただけでした。そのころの僕は、おこずかいのほとんどをファミコンソフト購入資金に当てるようにしていたので……。そんなわけで僕は、結局、5階の奥に待ち受ける最終ボスのMr.Xまでたどり着くことなく、いつのまにかアーケード版の『スパルタンX』をプレイしなくなっていったのです。

 

▲ファミコン版の画面。いちばん多く出現するザコキャラの名前が最高!! その名も"つかみ男"。腕を振り上げながら近寄ってきて、主人公トーマスにしがみついて体力を奪っていくのです。イヤ〜ン(笑)。

 

 そんな『スパルタンX』が、'85年にファミコンで発売されることになりました。しかもアイレムではなく、任天堂から出ると。アイレムはすでにファミコン参入を果たしていたので、当時の僕にはこれは大いなるナゾでした……。それはさておき、当時のファミコンはこのコラムでもよく紹介しているとおり、アーケードゲームの移植作が多かったんですね。しかも、移植作の多くは、ファミコンのハードの性能もあって、アーケード版の完全移植は難しかった。見た目それっぽく、基本的なゲーム内容は再現されていましたが、実際に遊んでみると「アーケード版とは微妙に違うな……」と。そういうゲームが多かったんですよ。なので、ファミコン版の『スパルタンX』も、発売まえからそんな色眼鏡で見ていました。そしてファミコン版の画面写真を見たら……、「キャラ小さいじゃん」、「背景グラフィックもかなり簡略化されてるし」、「アニメーションパターンもハショられてそうだなぁ〜」と、マイナスポイント続出です。なかでもアーケード版の魅力のひとつだった、"キャラクターの大きさ"が再現されてなかったのにはガッカリしました。まぁ、アーケードの完全再現は、ファミコンでは土台無理な話だったのですが……。そんなわけで、僕は『スパルタンX』を"買う予定リスト"から削除。でも、友だちが買ったというので、遊ばせてもらいました。そうしたら……、「おもしろいじゃん、コレッ!」(笑)。見た目は前述したとおりなのですが、操作感覚がアーケード版とはぜんぜん違っていたんです。アーケード版はアニメーションパターンが多くて動きが滑らかなぶん、ボタンを押してからパンチやキックがくり出されるまでに「ヌルリ」としたタイムラグがあったんですね。アニメーションパターンが少ないから、という言いかたもできますが、それ以上にファミコン版はボタンを押してすぐにパンチやキックがくり出せる感覚が非常に気持ちがイイんです。自分の思ったとおりにトーマスが動いてくれる。アーケード版よりも! ゲーム内容や展開はアーケード版といっしょですが、ゲーム感覚がぜんぜん違っていた。これには驚かされました。そして僕は、初めて思い知らされました。「アーケード版を忠実に再現することが、必ずしもベストな選択ではない」と。アーケード版は途中で止めちゃった僕ですが、ファミコン版は操作性のよさと、お金を気にせず好きなだけプレイできることが相まって、もう、無中になりましたよ(笑)。

 

▲最初の難関であろう、ヘビつぼ地帯。アーケード版では、これ1発で体力が半分近くなくなっていたけど、ファミコン版では受けるダメージが軽減されました。それでも、慣れないうちは強敵。竜に変化して火を吐く"竜の玉"や、炸裂する"クス玉"との混合攻撃がやっかいでした。

 

 ファミコン版を遊んで感じたのは、このゲームは「ゲームのテンポがすごくいいな」ということ。それでいて、変化に富んだゲーム展開によってプレイヤーを飽きさせない。パターンを覚えたり、対処法を覚えないと先に進めない場所もあるけれど、それだって何度かやれば「見えてくる」レベル。いいゲームだ、うん。いま遊んでも十分おもしろいしね。ただひとつ残念だったのは、最終ボスのMr.Xが単純なパターンでラクに倒せてしまうところ。しゃがんでBボタンを連打するだけで、勝手にMr.Xがやられてしまうんです。まぁ、このお手軽パターンは、2週目、3週目とループするたびに通用しにくくなっていくのですが……。Mr.Xよりも、4階のボスの幻術使いのほうが強敵だった印象が強いですね。あと、ファミコン版『スパルタンX』に関する思い出といえば、2階と4階をクリアーすると挿入されるデモシーンの、Mr.Xの笑い声。ファミコンでも、「わっはっはっは、ははは」と、ちゃんとボイスが入ってます。このときにタイミングよくポーズをかけたり解除したりすると、通常3回聞こえる笑い声を、最高10回まで聞くことができるんですよね。とてもくだらない秘技なんですが、当時はよくやっていました(笑)。あとは、マンガ『ファミコンロッキー』の24週目のウワサですね。その内容は、「24週目には、シルビアが襲いかかってくる」というもので、結局マンガだけのネタだったんですけれど。このゲームはけっこう難易度が高かったので、5週目くらいから先は、かなりうまい人じゃないと進めませんでした。それに加えて、当時は現在のように携帯電話やインターネットなどの情報網が発達してなかったので、かなり真偽不明なウワサとして日本中に広まっていたようです。まぁ、そんなこんなで思い出深い『スパルタンX』。僕は友だちに借りて遊んだあと、しばらくしてから、結局買っちゃいました(笑)。長く遊べた、いいソフト。名作でしたね〜。

 

▲2回をクリアーすると、この画面に。捕らわれのシルビア。そこに「わっはっはっは、ははは」との声が入る。「わっはっはっは、ははホ」とも聞こえなくもない!?

 

(c)IREM 1984 (c)Nintendo 1985

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