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第18回 小さな狂気
『モンスターハンター2(ドス)』プレイ日記

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Text by 大塚角満

 

 『モンスターハンター2』をプレイし始めてからこんにちまでで、もっとも驚いたこと。それはこの日記でも書いた"ダイミョウザザミ"の登場シーンだったりするのだが、それとはちょっと違った意味で「!!!!」と思ったことがある。それが"小さな狂気"、チャチャブーとの出会いだ。
 

 オフラインでマップ"古塔"の9の地点に行くと、小さい人型の物体がちょこまかと動いている。それを見て俺は「あ、山菜ジジイだ」と思い、なれなれしく接近していった。山菜ジジイというのは戦場にいる唯一の味方キャラクターで、おいしいアイテムをプレゼントしてくれたりするうれしい存在である。古塔に行くのはそのときが初めてだった俺は、見知らぬ土地で不安いっぱいの旅行者よろしく、いそいそとジジイと思しきその人物に話しかけようとした。ところが、いくら○ボタンを押してもチャットウインドが開かず、話しかけることができない。それどころか、ふと気がつくと俺の分身の体力が激減しているではないか! 何が気にくわなかったのか、そのジジイモドキが刃物を振り回して、俺の分身を攻撃しているようなのである。根っからの善人の俺は、山菜ジジイと思っていたその人物に攻撃されるなんて夢にも思っていなかった。しかし体力の減り具合が尋常ではない。もしかすると、飛竜に攻撃されているときよりもダメージを受けているかもしれない。そのときになってようやく、俺はこの小さな人物が山菜ジジイではないことを確信した。こいつは敵だったのだ!
 

 俺は慌ててガンランスを構えて、その小さな敵に攻撃を始めた。しかしあまりにも小さくて攻撃が当たらない。ランスとガンランスは非常に直線的な武器なので、ちょこまかと動く小さな敵は"天敵"なのだ。そして前述したとおり、この小さな戦士の攻撃力は尋常ではなかった。振り回す刃物が俺の分身に当たるたびに、ちょっと信じられないくらい体力が減っていく。
 

 「やばい! やられる!!」
 

 と思ったときはもう遅かった。奇声を発しながら振り回される刃物の乱舞にさらされて、俺の分身はあっけなく昇天してしまったのだ。俺は震え上がった。そして己の分身が倒れる姿を見た瞬間、少年時代に観たあるホラー映画の映像が鮮明にフラッシュバックした。
 

 もう映画のタイトルなんてすっかり忘れてしまったのだが、映像だけはものすごく鮮明に覚えている。その映画は、小さな木製の民族人形に悪霊が取り憑き、奇声をあげながらナイフを振り回して人を襲う、という内容だった。どこに隠れても人形は嗅ぎつけてきて、鋭い刃物で襲いかかってくる……。子供心に、非常に恐ろしい映画だった。そしてその人形は、古塔で刃物を振り回すチャチャブーにそっくりだった。……そういえば当時、いっしょにこの映画を観ていた実兄が人形の奇声をマネして俺を追い回していたな……ということまで思い出して、すっかり気分が悪くなってしまった。
 

 それにしてもあの映画、なんてタイトルだったっけなぁ……。チャチャブーを見るたびに、いつもそんなことを思う。

 

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