『戦国BASARA』の小林プロデューサーが戦国コンテンツの魅力を語った!
●戦国コンテンツはそれぞれの楽しみかたが可能に!
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▲太秦戦国祭りは、戦国時代の食べ物を再現した出店や、関連グッズの物販、コスプレイベントなど、おもしろ企画が目白押し。なかでも、戦国コンテンツに関するシンポジウムは、早々に参加予約が打ち切られるほど人気を集めていたのだ。 |
2007年3月17日〜18日に、京都にある東映太秦映画村で”太秦戦国祭り”が開催中。その一環として、3月17日に”戦国コンセプトのコンテンツビジネスの現状とその魅力”と題されたシンポジウムが行われた。
戦国コンセプトのコンテンツビジネスとは、戦国時代を題材にしたマンガやアニメ、ゲーム、グッズ展開など。シンポジウムでは、カプコンのプレイステーション2用ソフト『戦国BASARA』シリーズのプロデューサーを務める小林裕幸氏と、戦国コンテンツのポータルサイト”戦国魂”のプロデューサー、鈴木智博氏、戦国時代を題材にした漫画を手掛けている真壁太陽氏の3名がプレゼンテーションを行った。
小林氏はまず、『戦国BASARA』というゲームについて、以下のように総括した。
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▲「元々、戦国に詳しかったわけではないが勉強した」と語った小林氏。 |
「このゲームは、しゃべる戦国アクションゲームというテーマで作ったもの。16名の実在した戦国武将を操る、簡単なアクションゲームにしようと思って。そのまえに作っていた『デビル
メイ クライ』が難しかったので、カプコンには珍しく誰でも手軽にできるような簡単なゲームにしたいと思ったんです。ただ、単に簡単なだけではだめで、キャラクターのことをいろいろと考えました」(小林)
たとえば、主人公のひとり、伊達政宗については、「6本の刀を扱って、英語をしゃべるキャラ」とひと言でまとめて、「英語を話すことについては、下手したら3枚目になってしまう可能性もあると思ったので、英語のニュアンスがうまく出せるかどうか声優さんをテストすることにしました。結果的には、中井和哉さんの声が本当にかっこよくて、生で聴けて最高でした(笑)」と、秘話を明かした。真田幸村については、「戦国武将なのに、革ジャンで胸をはだけさせているんですが、ガチガチの武将っぽい衣装だと地味になるので、熱血キャラにしました」とのこと。実在の戦国武将をどのように『戦国BASARA』のキャラクターに仕上げたのか、ひとつひとつ説明していった。
キャラクター設定については、さまざまな遊び心が加えられていることも明かされた。『戦国BASARA2』に登場した本多忠勝がまるでロボットのような動きを見せることに触れ、「『1』でスタッフみんなが好き勝手に遊んでいたので、それなら僕もやらせてもらおうと、僕の好きな『機動戦士ガンダム』に似せてカタパルト発射するようにしたんです」(小林)。これは、過去の作品へのオマージュだという。「小さいころから好きだった作品を描きたいという気持ちがあって、少年漫画のノリで作っていますね。開発スタッフには、軸足を戦国に着けて、もう片方をどこに置くかだという話をしています」と、独自の戦国コンテンツに流れるコンセプトを解説した。
「戦国の魅力は、政略結婚なども盛んで人間関係が複雑なこ と。彼らの生き様がおもしろいんです。すでに、プレイステーション2とWiiで『戦国BASARA2 英雄外伝(HEROES)』を発表していますが、戦国にはこれからも関わっていきたいと思います」(小林)
いっぽう、戦国ポータルサイト”戦国魂”のプロデューサーを務める鈴木氏は、「戦国時代は、日本がもっとも自信に溢れていた時代」として、「たとえば、この時代にデザインされた意匠は、いわゆる日本らしいものと違い、猛々しくて大陸的で、とてもおもしろいんです」と熱っぽく紹介。そんな戦国好きが高じて、さまざまな人とのコラボレーションにより、グッズ販売を含めて戦国に特化したサイトを展開させているのだそうだ。
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▲戦国時代の意匠を紹介した鈴木氏。みずからも、戦国時代の衣装を身に着けて登壇した。 |
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▲”戦国魂”では、さまざまなグッズ展開がされているほか、戦国デザインのアバターサービスや、関ヶ原の合戦が行われた毎年9月15日にリアルタイムで戦況をメールで知らせてくれる”歴史体感システム”などを展開している。 |
漫画家の真壁氏は、”戦国魂”で武将のイラストを描いている。その絵をひとつずつ紹介し、そこに込められた思いを明かしていった。真壁氏は戦国を描くことについて、「すべての人のイメ ージを壊さないように描くのが難しいですね。いまの若いユーザーにとっては、たとえば『戦国BASARA』の登場人物のイメージが強く、スマートでかっこいいんです。でも歴史ファンにとっては、武将はヒゲの親父、ヒゲダルマなんですよ(笑)。自分自身でも、このキャラはこうあってほしいという気持ちもありますし、それらの中間を取って描いています」とコメント。顔立ちはもちろん、鎧兜の形や色、背景のモチーフなど、さまざまに考え抜かれているのだ。
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▲真壁氏が描いた伊達政宗(左)と、真田幸村(右)。伊達は龍をモチーフにしており、「空を飛んでいるのは、僕のこだわり」(真壁)で描いたのだとか。 |
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プレゼンテーションのあとには、国際コンテンツビジネス研究者で立命館大学政策科学部助教授の中村彰憲氏を加えた4名によるパネルディスカッションが実施された。小林氏は、真壁 氏が武将を描く際に感じる苦悩について、「たいへんですよね 。僕なんかは好きなように作っているけど」と感心しきり。「真壁氏が言うようなヒゲダルマは学問にはなるけど、エンターテインメントには向かない。戦国時代にすごい人がいた、っていうのを気楽に楽しめるほうがいい。最近、そういった敷居が下がっていると思います」(小林)と語った。真壁氏からは、「僕、合戦シーンの中で籠城が好きなんで、『戦国BASARA』の次回作でぜひ、籠城してください(笑)。こ、米が底をつきました……、とかやってほし い」と要望も。これには会場中が大爆笑で、小林氏も、「うーん、地味ですね」と笑っていた。賑やかなイベントも最後はシンポジウムらしく、中村氏が、「ゲームでもマンガでも、さまざまな形で戦国が楽しめるようになってきました。それも自分自身でネットを利用してコミュニティーに参加したり 、多様な楽しみかたが可能になってきたと思います。ぜひ、それぞれの楽しみかたで戦国コンテンツを楽しみましょう」とまとめて、閉幕となった。
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▲中村氏(右)は、「大河ドラマの人気も戻ってきていますし、じつはネット上の掲示板で数千人規模の人が同時にドラマを見ながら感想を書き連ねています。ユーザーは、いろいろな形で戦国コンテンツに参加することができるようになったんだと思います」と自説を語った。 |
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