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『LocoRoco』の産みの親、SCEの河野氏が開発秘話を披露!
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▲小学生のころからPCでゲームを自作し、人を楽しませるのが好きだったという河野氏。SCE入社後は『レジェンド オブ ドラグーン』や『ICO』のレベルデザインを担当し、『LocoRoco』が初のディレクション作品に。 |
まず河野氏は、3つの大きな開発コンセプトを紹介。ひとつめは"シンプル"。「7〜8年まえから増え始めた"豪華主義"なゲームとは異なる、操作がシンプルでルールも分かりやすいゲーム、女性や子供などのゲーム初心者も入りやすいゲームが作りたかった」という。ふたつめは"ファン(Fun=おもしろみ)"。「キャラクターのAIを(プレイヤーを)笑わせるために使ってみたかった」との理由から、歌ったり積み重なったりするユニークなロコロコたちが生まれた。3つめは"ドラマティック"。これは「3Dのゲームと並べたときに見劣りしない2Dのゲームを作る」という命題ゆえのもので、たとえばロコロコたちの融合は、きちんとした物理計算のもとに行われていると説明した。
河野氏は昔から、心に留まったものや思いついたことをPDAに書き留める習慣があるそうで、『LocoRoco』のアイデアも通勤電車の中で書き溜めたという。しかし、その楽しさを言葉で人に伝えるのは思いのほか難しく、社内での企画提案は2回続けてNGという結果に。その後、同僚のプログラマーが1週間ほどで作ってくれた簡単なデモをもとに再々度企画を提出して、ようやくゴーサインが出たという。「そのデモは、プリンのようなやわらかい質感のキャラが落ちてくるだけのシンプルなものだったが、すでにロコロコの気持ちいい感じは出ていた」とのことで、河野氏は動くものを作って見せることの大事さを痛感したという。
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▲通勤電車の中で書き溜めていったという『LocoRoco』のアイデアスケッチ。使っていたPDAがPSPのサイズに近かったため、それを左右に傾けたりしているうちにアイデアが膨らんでいったという。 |
続いて同氏は、ゲームの具体的な開発の段階について紹介。たとえば、印象的な『LocoRoco』の画面は、粘土や紙、絵本(水彩画)などのテイストをテストしながら画面のイメージを固めていき、現在のテイストに行き着いたという。その際は「3Dのゲームに負けない(ビジュアル面の)インパクトを出すためにも、ゲーム画面っぽくしたくなった」そうで、グラデーション表現を使わない決断をしたのは「制作コストを下げるため」といった理由もあるとのこと。ステージの設計図をIllustraterで作成し、それを直接3Dモデル化する手法を採用するなど、いろいろな面で開発効率を上げ、コストを減らすように努めたという。
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▲講義の最後に示された、氏の次回作のキーワード。それぞれ物理計算、群集AI、音楽、いままでにない映像効果、ゲームプレイの新しい形、といった意味だが、果たしてどんなゲームを見せてくれるのだろうか? |
その一方で、当初からこだわっていたというのが"音楽面での挑戦"。ゲーム中、生で音楽が演奏しているようなライヴ感を出すために、たとえばひとつの曲を6キャラ分(※本作には6タイプのロコロコが登場する)録音し、キャラごとにコーラス部が変化するようにしたという。そのためレコーディングの作業量は、単純計算で通常の6倍以上。しかも20匹分の多人数感を出すために(※ゲーム中、ロコロコは最大20匹に分裂してそれぞれが歌う)ひとりに何十回も歌ってもらったそうである。ほかにも『LocoRoco』の音楽では、「レゲエやボサノバなど、ほかのゲームであまり使われていない曲を採用」、「あらかじめロコロコの言葉を作っておき、上がってきたメロディーに歌詞を割り当てた」、「歌は、世界中の人が覚えたくなるような歌詞を意識(早口のパートを入れたり、はじける音を歌詞の終わりに置くなどの工夫)」など、多数のこだわりが詰まっているという。最終的に、『LocoRoco』には全部で60曲ほどの歌入りの曲が用意されたそうだが、「レコーディング中はとても忙しかったが、曲がつぎつぎにでき上がっていく過程は、いちばん楽しい作業でもあった」とのこと。そう語る河野氏のうれしそうな表情が印象的だった。
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