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PC版『ロストプラネット』が発売決定!? 稲船敬二氏が次世代のゲーム開発を語る!
【GDC 2007 リポート】

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●次世代ゲーム機に対する稲船氏の信念とは?


 次世代ゲーム機、Xbox 360で『デッドライジング』や『ロストプラネット』と、立て続けに世界的なヒット作品を世に送り出したカプコンの稲船敬二氏。GDC2007の4日目にあたる3月8日(現地時間)、稲船氏の"次世代のゲーム開発"というセッションが行われた。このセッションは、稲船氏に対する一問一答形式で実施。稲船氏はひとつひとつの質問に対し、自分のこれまでの経験を活かして真剣に答えていた。ここからはセッションと同様に一問一答形式で掲載する。

 

▲『ロックマン』や『鬼武者』、そして『デッドライジング』、『ロストプラネット』とカプコンのヒットーメーカー稲船敬二氏のセッションが行われた。

 

−−次世代ゲーム機でゲームを開発することについて

稲船 日本のデベロッパーは臆病なところがあって、次世代機の開発ということになると、お金もかかるし、時間もかかるし、非常に難しい。僕自身は、新しいタイトルというのは新しいハードが発売されるときに開発するのがいちばんいいんじゃないかと思っています。

 ユーザーは、新しいソフトを求めて、期待して新しいハードを買うわけです。つまり、既存タイトルだけを求める気持ちよりも新しいものをやりたいという気持ちが強いんじゃないかと。新しいハードが出たら新しいソフトを出すということを昔から信念として持っていました。カプコンはいつもそうやってきて、プレイステーションで『バイオハザード』を、プレイステーション2のときに『鬼武者』を、Xbox 360で『デッドライジング』、『ロストプラネット』を発売してきました。それがユーザーに受け入れられた要因だと思っています。
 

 2本同時にXbox 360でやったことも非常に重要で、ある種保険ということもあります。技術的には新しいハードをやるときは不安もあります。それをお互いのチームで補い合っていけるのが大きなメリットなんです。そういうことを進めることでカプコンは臆病じゃないということを見せることができたんじゃないかなと思っています。

 

−−日本でXboxは人気がなく、Xbox360はさらに厳しい状況だと聞いたのですが、なぜ2タイトルも?


稲船 カプコンも経営者は非常に臆病でした(笑)。最初から簡単に承認を得られたわけではありません。オリジナルタイトル2本をXbox 360で出したいと話したところ、簡単に「いいわけないだろ」と断られました。企画書だけじゃおもしろさが伝わらないかと、プレイステーション2でそれぞれプロトタイプを5ヵ月近くかけて作って見せたんです。するとおもしろそうだけど、イエスは出せないと。そこで説得するしかないということで、新しいハードに対して新しいソフトを出すメリットや日本市場だけでなく欧米市場を狙えるタイトルだということを半年かけて説明したんです。その間も開発をとめるわけにはいかなくて、チームを動かしていました。そうやって説得したり、既成事実を作ったりして無理やりオーケーをもらったのがこの2タイトルです。

 正当なやりかたではとても2タイトルも無理だったと思います。だけど、信念を持って経営者と戦うわけです。経営者に言われたから無理だ、と思ったらヒット作は生まれません。いままでのカプコンのヒットはほとんどそういうものです。『バイオハザード』ですら発売中止になりかけましたし、『鬼武者』も経営側にはうそを言って強引に進めていきました(笑)。いまでもその戦いは続いています。
 

−−次世代ゲーム機で作る苦労は?


稲船 予期してないことが起こることです。ツールの遅れやバグがあることもあり、困ることが多かった。あとはエンジンを自社開発していたので、それもしんどかった。エンジンが完成しないと、ゲームも完成しないですからね。新しいエンジンに関しては『デッドライジング』で試しながら『ロストプラネット』で活用する形でした。
 

−−プレイステーション3やWiiなども次世代ゲーム機として昨年末に発売されました。


稲船 先ほど話したエンジンを作るときの課題が、プレイステーション3、Xbox 360、PCの3つで使えるものにすることでした。いままではハードに特化した形で独自のエンジンを作っていましたが、今後それではダメだろうと。実際作ったエンジンはプレイステーション3でもそれほど負荷がかからずやれていますし、実際に『デビルメイクライ4』はこのエンジンを使っています。PCのほうも『ロストプラネット』のPC版をこのエンジンを応用して作っています。(『ロストプラネット』のPC版は)カプコンの発表より先になっちゃいましたが(笑)。ただ、Wiiに関してだけはこのエンジンは使えませんので、Wiiはゲームキューブのエンジンを応用していこうと思っています。 
 

−−次世代に向けて新しいキャラクターなどを出す予定は?
 

稲船 カプコンとしては、新しいマスコットキャラクター、小さな子供から大人に愛されるキャラを生み出したいという気持ちは持っています。僕がもともとキャラクターデザインをやっていたので、強い想いがありますね。いつかそういうキャラをカプコンから生み出したい。どうしても次世代機はリアルなものを、となるので、WiiやニンテンドーDSでやりたいと思っています。マスコットキャラクターになりうる新作の発表を近々しようと思いますので、期待してください。
 

−−日本、そして世界的なニンテンドーDS人気について


稲船 ニンテンドーDSの人気は発売当初僕もここまでくると思っていなかった。先進的な次世代機がゲーム市場を勝ち取ってきた歴史を、ちょっと技術的に後退したものが市場を席巻しようとする驚異です。ただ、任天堂さんに開発費をある種見直す機会を与えられたんじゃないかなと。何十億かけなくても同じ売上を出せるんだと。あとは若いクリエーターにもチャンスが増えたのは間違いないでしょう。何十億円ものプロジェクトは若いクリエーターに簡単にまかせることができない。だけど、ニンテンドーDSなら何十億円もかかりませんから、若い人にもチャンスをあげることができるようになりました。この点は任天堂さんに感謝しなくてはならないと思います。

 

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