E-Sportsの伝道師ネクサムの犬飼氏がE-Sportsの現状と今後の展望を語った
【AOGC 2007 Tokyo】
●ワールドワイドで盛り上がるE-Sports
2007年2月22日から開催されているオンラインゲームの国際的なセッション"アジア オンラインゲーム カンファレンス 2007 東京(AOGC 2007 tokyo)"で、ネクサムの犬飼博士氏と電通の竹田恒昭氏が"E-Sportsの現状と今後の展望"と題した講演を行なった。E-Sportsという言葉を初めて聞いた人のために説明しておくと、E-Sportsとは対戦型のゲームを使用した新しいスポーツのこと。E-Sportsが盛んなアメリカや韓国では大規模な大会が開催されていたり、スポンサーと契約を結んだプロゲーマーが誕生するほどの盛り上がりを見せている。講演は2部構成で進行し、まず犬飼氏が欧米、アジア地域におけるE-Sportsの現状を解説した。
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▲ネクサムの犬飼博士氏(左)と電通の竹田氏(右)。ふたりはE-Sportsをとおして知り合った。 |
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欧米ではCPL(Cyberathlete Professional League)やESWC(Electronic Sports World Cup)といった大規模なイベントが頻繁に開催されておりE-Sportsはすでに定着している模様。ゲームメーカー主催のイベントもあり、id softwareのQUAKUCONはFPSファンにとって1年に1度のお楽しみとなっている。ヨーロッパは国が隣接しているため、大会の際はどうしても国どうしの対戦となってしまい、異様な盛り上がりを見せるとか。
アジアではオンラインゲーム大国である韓国がリードしており、賞金総額45億ウォン(約4億5000万円)という大会が行なわれていたり、テレビでプロリーグの試合が放送されている。現在プロのチームは11個あり、いまや野球、サッカーに次ぐ人気スポーツまでに成長した。ユニークなのが中国で、政府がE-Sportsを積極的に応援。2003年11月に中国国家体育総局が、E-Sportsを99番目の正式体育種目に指定した。また2008年に開催される北京オリンピックの正式種目にするべく動いているとのこと。
一方、日本はというと世界大会への出場を賭けた日本予選や日本最大級のLANパーティー"BIGLAN"などが行なわれているが、世界に比べると認知度、人気ともにまだまだ低いとのこと。犬飼氏は「竹田氏とともにE-Sportsを盛り上げていきます」と語った。
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▲フジテレビのドキュメンタリー番組でE-Sportsが取り上げられた際のムービーを流しながら解説。 |
●E-Sportsはこれからどうなる?
続いて犬飼氏はE-Sportsの今後の展望と未来の形を語った。まずE-Sportsが誕生した背景として「狩猟時代に格闘技が、工業時代にモータースポーツが盛んになったように、人類は文明の進化とともにスポーツを発明してきました」とし、「E-Sportsは情報時代が生んだ新しいスポーツです」と再定義。従来のスポーツとの違いは「マウスを動かした、キーを押したなどの体の動きをデジタルデータに変換して相手と戦う」と説明。また今後は体全体の動きを感知する入力デバイスや、秒間600フレーム(現在は最大60フレーム)対応のディスプレイなど、E-Sportsに特化したハードやソフトが登場するだろうと予想した。
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▲ファミリーコンピューターのコントローラが時代を経てWiiリモコンに進化したように、近い将来E-Sports専用のデバイスが登場する!? |
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▲犬飼氏が想像する未来のE-Sports。すべての動きをデータでやりとりするため、選手全員がその場に集まる必要がない。また世界どの国の人とも対戦できる。 |
日本のE-Sports界に関するうれしいニュースとして、第2回アジア室内大会の正式種目にE-Sportsが採用されたことを発表。第2回アジア室内大会とは2007年10月に中国のマカオで開催される室内スポーツ専用の競技会のこと。E-Sports部門では『NBA Live』、『Need For Speed Carbon』、『Winning Eleven』(いずれもPC版)の3タイトルで競われる。ただし日本から出場するにはE-Sports競技団体の設立や日本オリンピック協会からの認可が必要。現在のところなにも手付かずとのことなので、早急に対応が必要とのこと。
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▲第2回アジア室内大会の概要。ぜひ日本からも出場してほしいものだ。 |
ここで犬飼氏から竹田氏にバトンタッチ。しかし犬飼氏が講演時間のほぼすべてを使ってしまい、残りあと5分……。あまりに時間がなく、竹田氏が現在手がけている業務内容の紹介にとどまった。竹田氏は電通のスポーツ事業局で、FIFAワールドカップなど世界規模のスポーツイベントの放映権を獲得する仕事に取り組んでいる。なお第2回アジア室内大会の放映権もすでに獲得済みとのこと。ここまで説明したところで時間となってしまい講演は終了した。今回の講演をきっかけにE-Sportsに新しい動きがあるよう期待していたい。
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