江戸情緒溢れる日本橋の街をニンテンドーDSが観光案内!
●ニンテンドーDSが日本橋の活性化にひと役買う!?
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▲日本橋の老舗名店で、ニンテンドーDSを利用した新たな観光案内がスタートした。 |
2007年1月15日から、都内にある観光地のひとつ、日本橋地域でニンテンドーDSを利用した観光案内が実施されている。これは、国土交通省が提唱する、カーナビやケータイなどのデジタル機器を使って観光客に情報を提供する"まちめぐりナビプロジェクト"の一環として行われるもの。全国25ヵ所でその実証実験が実施され、日本橋では2007年1月15日〜2月末まで、ニンテンドーDS向けの専用ソフト『日本橋観光まちナビ』を使った実験が行われているのだ。
『日本橋観光まちナビ』は、日本橋を代表する名店、山本海苔店と榮太樓總本鋪、日本橋高島屋の特設カウンターに設置されているほか、ロイヤルパークホテルで宿泊客への貸し出しを実施。企業などの団体向けには、事務局の立会いのもとで街めぐりに持ち歩くことも計画されている。実証実験の開始日に合わせて、山本海苔店に取材に伺った。
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▲日本橋といえば、江戸時代から伝わる伝統文化が色濃く残り、名店や老舗デパートが軒を連ねる情緒溢れる街。山本海苔店は、そんな日本橋の名所のひとつだ。 |
店内には、小休憩することができるソファが置いてあり、ニンテンドーDS Liteが3台設置。『日本橋観光まちナビ』は、タッチペンを利用して誰でも直感的に操作できるものとなっている。下画面に表示された地図の中から気になるポイントをタッチすると、その場所に関する画像と解説、動画を閲覧することができる。"名所・旧跡"と"祭り"、"伝統工芸"、"店舗・宿泊"の4ジャンルがあり、お江戸日本橋の見どころ41ヵ所を網羅。言語は、日本語のほかに英語を選ぶことができ、外国からの旅行者にもオススメだ。実際に触ってみると、タッチペンのみの操作でストレスなく知りたい情報へと辿り着けて、さすがはニンテンドーDSといったところ。ソフト自体に遊び要素はないのでゲームとして楽しめるものではないが、タッチペンを使って地図を見回しているだけで、日本橋を散策しているようなワクワク気分が味わえた。
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▲店内では、自由に『日本橋観光まちナビ』を閲覧できる。ただし、店の外への持ち出しは不可。店員さんがこまかく教えてくれるので、機械に弱い人でも安心だ。 |
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▲下画面に表示された地図を、タッチペンか+キーを使ってスクロールさせると、地図の範囲内にある見どころポイントが上画面に表示される(写真上)。ポイントをタッチすると、写真と解説を閲覧できるほか、音声つきの動画も再生できる(写真下)。 |
山本海苔店の企画部次長、堀口良雄氏によれば、「ニンテンドーDSというと幅広い層の方が興味を持ってくれますね。若い方はちょっと物足りなく感じられるようですが、年配の方には煩雑な操作が不要なので気軽に手に取っていただけているようです」とのこと。観光客でなくとも、ニンテンドーDSと聞くとつい手に取ってみたくなるようで、多くの人が体験していた。まだプロジェクトは始まったばかりだが、山本海苔店でも「世の中が便利になって日本橋に買い物に来る人も減っているので、こういう新しい試みは大歓迎」(堀口)と期待を寄せているようだ。
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▲海苔を買いに訪れた年配のご夫婦もさっそく体験。「じつはこの間、孫のために並んでDSを買ったんですよ。これ見るとつらい思い出がよみがえっちゃう」と苦笑いしていたが、興味深そうに画面を覗きこんでいた。 |
このプロジェクトを企画、実行しているのは、日本橋観光まちナビ実証実験協議会という組織で、NPO法人東京中央ネットがその事務局を務めている。東京中央ネットは、中央区の地域ポータルサイトや、"日本橋都市観光マップ"という地域情報が満載の地図をメインに据えた紙媒体を発行している団体。今回の『日本橋観光まちナビ』に収められている地図や名所案内、その動画まで、東京中央ネットがもともと所有していたデータを活用しているというわけだ。
プロジェクトに企画から携わっていた東京中央ネットの三輪祐児氏に話を聞くと、「もともとホームページで配信していた地図データベースやコンテンツがあったので、国土交通省の"まちめぐりナビプロジェクト"に採用されれば、外国人集客にも力を発揮するのではないかと考えたのが始まり」だとか。企画の段階で、ケータイを利用することも考えたそうだが、外国人や、デジタル機器に明るくない高齢者のことを考慮して携帯ゲーム機を利用することに決めたのだそうだ。「携帯電話だと外国人の使っている機種は利用できないですから」(三輪)。三輪氏にとっては、「大切なのは地域がもともと持っているコンテンツを使って、地域の活性化につなげること」で、その思いとゲーム機がうまくマッチしたようだ。
『日本橋観光まちナビ』のプランナーを務めたのは、任天堂の携帯ゲーム機向けの映像圧縮技術でも知られるアクトイマジン社の武田宗典氏。武田氏は、三輪氏の意向を知ってニンテンドーDSが最適だと考えた。データ容量が決して多くないニンテンドーDS向けのソフトだが、「Webでも地図をクリックして写真と解説が読めるものはありますけど、このソフトは動画をタッチするだけで観られるのが特徴。それも日本語と英語版合わせて80以上の動画がワンセグ並の画質で実現できています」(武田)と語る。ソフトの元となるコンテンツはすべて揃っていたとはいえ、基本的には武田氏とプログラマーのふたりだけで約1ヵ月半という短期間で制作したそうで、「これは苦労話でもあり自慢でもありますね。ニンテンドーDSがすごく作りやすくていい機械だからこそですけど」とのこと。続けて、以下のように開発秘話を語った。
「タッチペンのみの操作でボタンをいっさい使わないというのも苦労させられましたね。やはりほかのボタンも使いたくなりますから。そのあたりは、『脳トレ』がなぜウケたかということをかなり意識して、画面構成や見せかたも参考にさせていただいた部分もあります。"タッチジェネレーションズ"シリーズの延長線上にあると想像しながら作っていました。今回はあえてシンプルにまとめていますけど、地図ソフトの可能性を感じられるものにはなっていると思います。これをスタート地点にして、デジタル化された地図プラス何かということを考えていけるのではないかと思います」(武田)
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▲「DSやデジタル機器に慣れている人ではなく、高齢者でも使いこなせるように」と、武田氏は文字の大きさやインターフェースに気を配ったことを強調した。 |
今後の可能性については、「地図を見ながら街を歩くだけじゃなくて、旅行計画にも、帰ってきて思い出に浸るのにも使える。歩くのに疲れたらほかのゲームソフトで遊ぶのもありですし、起動が速いのもポイント。こういったソフトはニンテンドーDSに向いていると思います」(武田)と楽しそうに語っていたのが印象的だった。この実証実験の結果を踏まえて、全国各都市が独自にニンテンドーDS向けの観光案内ソフトを作成するなんてこともありえるかも?
※日本橋観光まちナビの公式サイトはこちら
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