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難攻不落の中国ゲーム市場、日本勢の本気がみられるか?

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●プレイステーション3が中国ゲームファンに公開
 

▲こんな立派な門ができました。

 

 2006年7月28日から中国の上海で、中国最大のゲームショー"第4回 China Digital Entertainment Expo & Conference(チャイナジョイ)"が開催。今年も中国国内外のゲームメーカー約150社がこぞってブースを出展した。
 

 中国のゲーム市場はご存じのとおり、PC向けオンラインゲームが中心。2000年くらいに市場が立ち上がり、ほんの数年でその規模は1000億円とも言われるほどに成長。世界一の人口13億人を誇る市場は、その潜在能力が計り知れず、世界中から注目を集めている。


 だが、魅力的な部分だけではなく、デジタルコンテンツの90パーセント以上がコピー品で流通している海賊版の問題や、海外メーカーが市場参入しにくい政府の検閲や規制など、独特のマーケットを形成しており、多くの海外メーカーが二の足を踏んでいる状態だ。


 家庭用ゲーム機はとくにそのあおりを受けていて、なかなか厳しい状況が続いている。そんな中、今回のチャイナジョイにはエレクトロニック・アーツ、コーエー、コナミ、スクウェア・エニックス、セガ、ソニー・コンピュータエンタテインメントとおなじみのメーカーがブースを出展。それぞれのタイトルラインアップを見ると、戦略が垣間見れるからおもしろい。とくにエレクトロニック・アーツ、コナミ、セガ、SCEの4社が非常に特徴的だ。


 まず、エレクトロニック・アーツは、Xbox 360やプレイステーション2タイトルを出展。『ニード・フォー・スピード モストウォンテッド』や『NBA LIVE06』、『タイガー・ウッズPGAツアー』など現役バリバリのタイトルばかりを揃えた。とくにXbox 360に関しては中国市場で展開されるとは決まっていないだけに、その背景にはどのような意図があるのか? 気になるところだが、Xbox 360はXbox Liveというオンラインゲームに特化したサービスを持っているのに加え、中国人が大好きなファーストパーソンシューティングに絶対的な強さを持っている。中国メーカーの中には同ハードを有力視しているところもあり、先行出展はエレクトロニック・アーツの期待の現われと言えそうだが……。

 

 また、もっともプッシュしていたのは『FIFA ONLINE』。こちらはPC向けのサッカーゲームで、韓国ではなんと同時接続者数10万人を超える急成長中のソフト。中国でいちばん人気のスポーツと言えばサッカーだけに、ここでも市場開拓の可能性が高そうだが、まだ正式スタートのアナウンスはされていない。PCと言えばもうひとつ。中国メーカーの天悦と提携し、"Pogo"というゲームポータルサイトを今年秋をめどにオープンする予定。会場には配信ゲームのタイトル名が書かれたパネルのみが展示されていた。ポータルサイトは中国ゲーム業界での最近のキーワードであり、市場を大きく占めつつある。エレクトロニック・アーツは家庭用ゲーム機、PCともに、バランスよく注力する姿勢が読み取れた。
 

▲韓国での成功を引っさげて中国市場参入するか?


 出展メーカーの中でもっとも変化がみられたのはKONAMI。これまで同社はソニーブースで、中国向けローカライズソフトを何点か出展していただけ。今回は単独で大きいブースを構え、PC、プレイステーション2、アーケード、ケータイアプリとさまざまな分野のゲームを出展していた。単独ブースについて「メーカーとしての使命を感じている」とはコナミ・ソフトウェア・上海の担当者。今回はローカライズ版にこだわらず、さまざまなジャンルの日本向けゲームをそのまま展示。"KONAMIブランド"をより多くのゲームファンにアピールする構えだ。とくに注目だったのが、PC向けオンラインゲーム『ウイニングイレブン9』。『ウイニングイレブン』シリーズは中国人には(海賊版を中心に)きちんと定着しているブランド。参考出展とのことだが、前述したとおり、中国人は無類のサッカー好き。世界に誇るサッカーブランドがプラットフォームをPCへと変えてどのように飛躍するか?

 

▲アーケードはがんシューティングが人気。現在は規制がかかっていて、自由に筐体を輸入できないが、近いうちに緩和されるという噂も。


 セガは第1報でお伝えしたとおり、『サクラ大戦』のMMOPRGなどビックニュースを発表した。そして会場ではもうひとつのサプライズが。なんとステージ上に鈴木裕氏が登場し、中国向けのMMORPG『シェンムーオンライン』について言及したのだ。ゲームの詳細には触れなかったものの、初公開のムービーを披露。それを観る限りでは、ゲームの舞台は中国。オープンβで150以上のクエスト、ミニゲームが用意され、キャラクターのモーションは1000以上。職業は剣士、闘士、仙童があり、芭月涼のほかにも個性的なキャラクターが登場し、何十人もの敵を相手に孤軍奮闘している様子が映し出された。バトル中には魔法のような度派手なエフェクトが飛び出すシーンもあり、「波動拳〜」という声が聞こえたような気もするが……? 詳細はまだ未定だ。

 

▲鈴木裕氏。中国でも絶大なる人気。
 

▲中国風情あふれる街並みを走るキャラクター。
 

▲バトルシーンではド派手なエフェクトが。武器を使うシーンも。

 

 セガは昨年末に中国メーカーと提携し、『ぷよぷよ』などカジュアルゲームを中心に配信するポータルサイトを開設した。これとは別に、上海市内に中国で最大級のプレイヤーズアリーナというエンターテインメント施設をオープン。今回の『サクラ大戦』もあり、さまざまな施策を打ってきている。これ以外にも関係者によると隠し玉がありそうで、PCゲームを中心に、これまでのノウハウを活かして手広く事業を展開していきそうだ。

 

 SCEは早くもプレイステーション3のブースを出展。同社のアジア担当者は「あくまで参考出展。映像もE3と同じもの」とのことだが、プレイステーション3のムービーが日本のユーザーよりも早く公開された形。PCゲームが絶対的に強い中国だが、さすがにブースを1周するほどの行列ができた。中国ですでに展開中のプレイステーション2では正直、苦戦を強いられているSCEだが、「このようなショーをとおして、中国のゲーム業界とうまくコミュニケーションをとっていきたい」と明るい未来を信じて突き進む。ちなみにSCEとして出展したのはこれが初。

 

▲プレイステーション3ブースはつねに人だかり。
 

▲本体撮影に群がるゲームファン。


 今回のチャイナジョイを総括すると、PCオンラインゲームは徐々にポータル化(ひとつのサイトでチャットやゲーム、ショッピングなど何でもできてしまうサイト)される傾向にある。その流れにうまく乗る形で、エレクトロニック・アーツとセガが動いている様子。コナミは本格的に市場開拓に乗り出し、SCEはこれまでどおり、中国市場に臨む強い姿勢を見せた。

 

 「海外メーカーが中国市場で成功を収める可能性は低い」という声はよく聞こえてくるが、日本の大手メーカーはそれぞれが独自の方向性で、打開策を模索している。昨年よりも"本気度"が増した感じ。まだまだ五里霧中であることに変わらないが、日本メーカーに期待を抱いてしまうのは記者だけだろうか?

 

▲コーエーはβテスト中の『信長の野望ONLINE』と8月からβテストを開始する『大航海時代ONLINE』を大々的に展示。両タイトルの体験スペースを大きくとり、準備は万端と言ったところか。昨今の中国のオンライゲーム市場は、よりクオリティーの高いゲームが求められるようになってきた。それだけに、日本でも定評がある2タイトルがどのように受け入れられるのかが気になるところ。

 

▲スクウェア・エニックスは『クロスゲート』の体験コーナーと、なんとパネルのみの展示だったが、『至尊天下』という作品を電撃発表。いわゆる"武侠もの"と呼ばれる中国で人気の高いジャンルの作品になりそうだ。


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