スクウェア・エニックスの橋本氏が新入生にメッセージ
●プロデューサーの視点で『ファイナルファンタジー』の制作現場を解説
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▲デジタルエンタテインメントアカデミーの2006年度新入生約200名は、憧れの橋本プロデューサーを前にして緊張しながら話を聞いていた。 |
本日2006年4月6日、デジタルエンタテインメントアカデミーの入学式が行われた。この学校は、ゲームメーカーなど21社の出資によって、ゲーム業界を支える人材育成のために設立されたもの。毎年、入学式には恒例の特別講演会が実施され、ゲーム業界の重鎮が若い世代にメッセージを送る場ともなっている。今年は、スクウェア・エニックスのコーポレート・エグゼクティブであり、『キングダム ハーツII』や『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』のプロデューサーを務めた橋本真司氏が"デジタルエンタテインメントにおける世界戦略"と題した講演を行った。
橋本氏はまず、約200名の新入生に向けて以下のように挨拶。
「皆さんのこれからの2、3年というのは、将来についてゆっくり考える時間が持てる期間です。自身の将来像を時間をかけて模索してみてください。そして、ゲーム制作においていちばん大切な人とのコミュニケーションを、学生時代にぜひ実践して学んでほしいと思います。ゲームはひとりで作れるものではなく、基本的には共同作業になります。大勢の人が関わって、どうまとめ上げていくかが重要になるんですね。ゲームをひとつ作り終えると、必ずと言っていいほどトラブルが発生します。二度とこの人とはいっしょに仕事をしたくない、ということが起きてしまうんですが、人生の積み重ねの中でそれを少しでも減らしていくしかない。1作で世界に通じるものを作るのは難しいですが、シリーズ作品で世界に打って出ようと考えたとき、チームというのは非常に重要なものです。人とのコミュニケーションを大切にするという、この1点だけは忘れずにいてください」(橋本)
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▲「『ファイナルファンタジー』などは4年もかけて作っています。4回クリスマスを過ぎても同じ仕事をしているというのは、かなりつらいですよ」と語った橋本氏。 |
続けて橋本氏は、『ファイナルファンタジーX』を題材にしてゲーム制作の裏側について解説を行った。じつに200人以上ものスタッフが関わっている大規模プロジェクトだけに、プロデューサーの立場から「スケジュール管理と連動した予算管理や、スタッフのモチベーション管理がきわめて重要です」(橋本)とコメント。また、国内だけではなく海外でもソフトが売れるよう販売戦略を立てていくことや、『ファイナルファンタジーXII』で行われたサントリーとのタイアップのようなプロモーションを仕掛けることも仕事のうち、と説明。あまり表に出ることのないプロデューサー業務について詳しく語られ、新入生たちも興味深く聞き入っていた。
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▲橋本氏はゲーム制作に関わる職種について、事細かに説明した。 |
日本発のデジタルエンタテインメントが世界でどう受け止められているのか、これに関しても橋本氏は自身の意見を展開。実際に、映像作品『ファイナルファンタジーVII アドベント・チルドレン』の映画祭出品などで世界中を回った経験を踏まえ、現地で撮影したという動画を上映。「日本のゲームやアニメ、音楽は世界中で認められています」(橋本)と語るとおり、好意的に受け入れられている様子が映像からも伝わってきた。そういった優良なコンテンツを世界に広めるのもプロデューサーの仕事。橋本氏は、プロデューサーが目指すコラボレーションの実例として、『ダージュ オブ ケルベロス-ファイナルファンタジーVII-』と歌手のGacktとのタイアップを挙げ、そのプロモーション映像も上映した。
橋本氏は最後に、「ここの卒業生で、実際に当社の制作現場で働いている人もいます。日本のゲーム業界の第一線ということは世界の第一線にも立てるチャンスがあるということ。皆さんはいま、世界に通じる扉の前にいるんだと思ってください」と激励。近い将来に会場の新入生たちの中から、名プロデューサーやクリエーターが出てくるかもしれない。
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