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Wi-Fiコネクションについて講演 『ウイイレ』など40タイトルが開発中
【GDC2006リポート】

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●レボリューションでもオンラインを使ったおもしろい遊びを模索

 

大原氏

▲任天堂の大原氏。モバイルGBの開発も手がけた。

 

 2006年3月24日(米国時間)にGDC2006で任天堂の開発技術本部の大原貴夫氏が、"The Zen of Wi-Fi:A Postmortem of the Wireless Features of Nintendo DS"と題したセッションを行った。大原氏は2005年11月よりスタートしたニンテンドーDS向けのサービス"ニンテンドー Wi-Fiコネクション"の開発を先導した人物。Wi-Fiコネクションの開発初期の話から現状まで、また、今後の展開について語ったのだ。

 

 大原氏によるとWi-Fiコネクションはサービス開始からわずか4ヶ月の間に、世界で100万人以上が利用し、アクセス数は2900万。これまでに類を見ない急速な普及状況で、対応ソフトの『おいでよ どうぶつの森』や『マリオカートDS』も大ヒットを記録している。
 

 「我々はいままで、`88年のファミコンネットシステムから始まり、`95年のスーパーファミコンのサテラビュー、`99年のランドネットDD、2001年のモバイルシステムGBと、幾度となくオンラインサービスを展開してきましたが、思ったほどユーザーが増えませんでした。そこでWi-Fiコネクションを立ち上げる際に、これまでの経験を活かしてひとつの目標をつくりました。それは"世界中でいちばん利用されるネットワークサービスにしたい"、"対応ソフトを買った人に少なくとも1回は利用してもらう"というものでした。そのために何が必要か? 4つの障壁を取り払わないといけない、という結論に至ったんです」(大原)
 

ネットワークシステム

▲株取引や馬券を購入できたファミリーコンピューターネットワークシステム。この時代から任天堂は積極的にオンライン事業を展開。

サテラビュー

▲スーパーファミコンのサテラビュー。衛星放送の通信を使っていた。

ランドネットDD

▲`99年にスタートしたランドネットDD。

モバイルシステムGB

▲携帯電話を使ったモバイルシステムGB。

 

 その障壁とは"設定が面倒であること"、"初心者が参加しにくいという心理的障壁"、"悪意のある人の誹謗中傷など、不愉快な思いをさせられるんじゃないかという心理的障壁"、そして"経済的障壁"のこと。任天堂はこれらの障壁をすべて取り除こうと考え、コンセプトの"カンタン、安心、無料"を柱に掲げた。

 

 実際に、IDやパスワードの設定をやめ、ゲームショップの店頭に無料アクセスポイントを設けたり、『おいでよ どうぶつの森』ではフレンドコードを持つユーザーどうしの通信に限定したり、課金料金をすべて無料にするなどといった施策が行われ、誰もが利用しやすいサービスが実現している。セッションではそれぞれのコンセプトについて詳しく解説しているが、これまで何度か繰り返し言われていることなのでここでは割愛するが、大原氏の"安心"に関する説明の中で興味深い部分があったので、ちょっと紹介したい。

 「もともとのプロジェクト名は"Project House Party"でした。ハウスパーティーでは友達を通じて新しい友達と知り合えますよね。こういう形で友達の友達へとネットワークが広がっていくというイメージを目指したんです。その思いは"安心"というコンセプトに受け継がれています。また、これまでのオンラインゲームには、心理的障壁から多くの人が参加をためらっていることがわかった。その一方で、目の前にいる人との通信遊びにはそれほど抵抗がない。たたとえばゲームボーイアドバンスの『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』で無線通信アダプターを通して対戦や交換を行ったり……。目の前の友達と遊ぶように遠くの人ともプレイする感覚で遊んでもらいたいと思ったんです」(大原)

 

 "安心"を代表するタイトルが『おいでよ どうぶつの森』。このゲームではフレンドコードをお互いに登録しなければつながらないようになっている。ただ、こういった形にだけ限定するのではなく、『マリオカートDS』では世界中の誰とでも対戦するモードも収録されている。「このあたりの仕様は、ゲームごとの使い分けが大事だと思う」(同)という。

 コンセプトの説明を終えて大原氏は「導入にあたって、すべての障壁を取り除けた。これが短期間でこれだけ普及をさせることができた理由だと確信しています」と力強く語った。続いて、話題は開発時のことに。

 

  「最初からグローバル展開をする予定だったので、世界規模でβテストをする必要があった。『マリオカートDS』で行ったんですが、時間があわないとロビーに誰もいない状態。我々が早朝出勤したり、ニンテンドー・オブ・アメリカが残業したり(笑)。だけど、『マリオカートDS』が遊べるので、テストと言いながら非常に楽しかった。弊社の岩田(聡社長)もβテストに参加していたのですが、社長だからといって誰も手を抜いたりしないので、岩田は「誰も手加減しない」とぼやいていましたが(笑)」

 

 Wi-Fiコネクションの仕様の具体化がはじまったのは2005年に入ってからのこと。2005年11月のロンチにまったく時間のないなか、岩田社長直下のプロジェクトとして週2回、ミーティングを行いながら仕様検討していったという。このミーティングに岩田社長はほぼ出席していたとのことで、「経営者と現場の相互の理解が早く、スムーズにすすみました。ただし、社長がとなりに座っていますので、正直緊張しまして、これがミーティングをしめて逆によかったのかなと(笑)」と思わず苦笑い。
 

 そして前述したβテストで岩田社長にも「おもしろい!」と太鼓判を押され、いよいよ2005年11月14日にスタート。「現在のニンテンドーDSの爆発的普及を後押しできたのではいないか」と自信を見せた。最後に大原氏はWi-Fiコネクションの今後の展望を以下のように語った。

 

 「2007年はじめまでに、Wi-Fiコネクション対応ソフトとして『ウイニングイレブン』最新作を含めて40タイトルを開発中。現在提供しているマッチング機能以外に、アイテムなどをダウンロードできるなどの機能拡張も進行中。もちろんレボリューションでも、これまでの経験を活かしてネットワークを使ったおもしろいことを考えていますのでご期待ください」(大原)

 

 会見後に聞いたところ、「アイテムダウンロードは4月にも始めたい」(同)とのことなので、どのようなものが配信されるのか楽しみ。Wi-Fiコネクションで一定の成功をおさめ、レボリューションでもおもしろい遊びを提案。長年に渡る任天堂のネットワーク事業が結実しようとしている。
 

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