『シルバー事件 25区』のイベントで、小島監督、須田氏、飯田氏の3人が共作を表明!!
●話の成り行きか? それとも台本どおりか!? トークライブで驚きのコメントが飛び出した!!
1月21日、東京、渋谷のライブハウスで、グラスホッパー・マニファクチュアから配信中の携帯電話用コンテンツ(iモードとボーダフォンライブ!で配信中)『シルバー事件 25区』のイベント"HOPPER'S Vol.1 25HOUR PARTY PEOPLE"が開催された。
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▲イベント当日、東京は珍しく雪が降るというあいにくの天候。イベントは夜の開催でたいへん寒かったが、会場は満員。『シルバー事件 25区』の根強い人気を見せつけた。なお、こちらはイベントの合間に、サウンドスタッフが行った『シルバー』事件の曲の生演奏。 |
イベントは3部構成で行われたが、第3部のスペシャルゲストとして、コナミの小島秀夫氏とゲーム作家の飯田和敏氏が登場。グラスホッパーマニュファクチュアの須田剛一氏を交えた3人によるトークライブが行われたのだが、ここで驚きの発言が! なんと、3人の共作でアドべンチャーゲームを作るという話が飛びだしたのだ! 少々、長くなるがそのやりとりをお届けする。
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▲小島監督と須田氏は、ニューウェーブのバンドをフィーチャーした映画『24アワー・パーティ・ピープル』のTシャツを着用。おそろいになったのは、なんと偶然だとか。トークでニューウェーブの話題を出すという程度の打ち合わせぐらいはしていたのだろうが、すごい偶然だ。なお、イベントのサブタイトル"25HOUR PARTY PEOPLE"は、この映画のタイトルをもじったものだ。 |
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▲途中から参加した飯田和敏氏(中央)を加えて、トークは大いに盛り上がった! |
小島秀夫氏(以下、小島) 女性、多いですねえ。いいですねえ。『メタルギア』のイベントは男ばっかりですからねえ。 須田剛一氏(以下、須田) ボクがゲームの世界に入ったきっかけは小島監督と、セガAM2研の鈴木裕さんだったんですよ。当時、派遣で葬儀関係の仕事をやっていたんですが、いっしょに仕事をしていた人が小島監督の大ファンで。そのときに初めて、「ゲームって作家が作ってるんだ」って知ったんですよ。 小島 それはどのゲームだったんですか。 須田 『スナッチャー』です。小島監督のアドベンチャーゲームですね。 小島 それはあんまり言われたくないなあ(笑)。 須田 なんでですか? 小島 いやあ、あれは若気の至りなんで。 須田 いま再プレイしてます。 小島 ボクは『トワイライトシンドローム』やりましたよ。 須田 ヒューマンの。ボクのアドベンチャーゲームのデビュー作ですね。ゲームで初めて3D音声を導入したんですが、ヘッドフォン使ってやってると、やっぱ怖くって……。ゲーム会社ってどこでも、何かが出るとかいう噂があるじゃないですか。 小島 ええ。ボクもありますよ。神戸にコナミの宿泊施設があるんですが、そこのサウナで過去に戻ったことがありますもん。寝ていたら1時間逆行したんですよね。 須田 ええー!? マジすか? 小島 ホントなんですよ。須田さんも見たことあるでしょ。 須田 ボクはないんですよ。霊感ないんで。でも、やっぱデバッグは怖かったですね。 小島 あれは舞台の構図がよかったですよね横スクロールで。最初、こんなんで怖いわけないと思ってナメてたんですが、やってくと怖くなってね。でも、怖いだけでもないんですよね。 司会者 須田さんは『スナッチャー』を改めてプレイされていかがでしたか? 小島 台本どおりですねえ。ボクは台本なんか壊してやろうと思ってやってるんですが(笑)。 須田 世界設定が細かいですよね。 小島 あの頃は世界設定やストーリーなんか要らないって言われていたんですよ。図書館に行こうとすると、会社の上司に「何しに行くねん?」って。「いや、世界観を……」、「なにぃ、世界観?」とか言われて(笑)。 須田 当時のゲーム業界に企画職っていなかったですよね。 小島 ボクが初めての企画でしたね。当時、企画の地位が低くてね……。 司会者 おふたりに共通するのは、『キラー7』にしても『スナッチャー』にしても、作品中にニューウェーブの単語をちりばめることですよね。 小島 いやあ、若気の至りで……。もともと『スナッチャー』ってジャンカーってタイトルにしようと思っていたんですよ。ところが同じ名前の麻雀ゲームがすでにありまして、使えないって言われまして。じゃあニュー・オーダーにしようと。 須田 え、マジすか!? 『スナッチャー』に出てくるジョイ・ディビジョンってどっちのほうなのかなあ、って思ってたんですが。 小島 ええ、バンドのほうですねえ。 須田 (Tシャツを指して)まさにコレですよね! 小島 ピーター・サヴィルね。映画にも出てますけどね。DVDになってますから観てください。 須田 ピーター・サヴィルいいですねぇ。 小島 ボク、まだ1ヵ月に1回くらいはジョイ・ディビジョンを聴きますもん。クローサーとか。 須田 クローサーいいですねぇ。 小島監督、クローサーに収録されている曲、恐らくはアトロシティ・エクシビジョンのリズムを口ずさむ。会場、大歓声。 須田 小島監督がそういう人だとは知りませんでした(笑)。 司会者 小島監督は、会場に入られるまえにレコード店でしこたまCDを買われていましたね。そんな『24アワー・パーティ・ピープル』にかけた話題は尽きないわけですが、ここでもう1人のスペシャルゲストをお呼びしましょう。 飯田和敏氏がステージに登場。 司会者 今日はオープニングで、飯田さんにDJをやってもらったんですが選曲は? 飯田和敏氏(以下、飯田) 須田さんと言えば『キラー7』なんで、スミスにちなんで、パティ・スミスとか……。 須田 ええ!? 語呂合わせですだったんですかぁ!? 司会者 音楽の話ばっかりですけど……。 小島 もっとゲームの話しろ、って感じですよね(笑)。 司会者 飯田さんと小島監督は知り合ってから長いんですよね。 飯田 もう10数年ですね。須田さんとも同じなんですが、お互い『狂い咲きサンダーロード』っていう映画が好きでお友達になった感じですね。 須田 そうそう。 飯田 これはもう我々のルーツでして。 司会者 飯田さんと言えば『巨人のドシン』とか『アクアノートの休日』、『太陽のしっぽ』が有名なんですが、アドベンチャーゲームを作ってみたいとは思いませんか? 飯田 えーと、PSPに『アドベンチャープレイヤー』っていうソフトがあるんですが、それで作ってます。商品ではないんですが。 司会者 それはどういうゲームなんですか? 飯田 タレント志望の女の子が、マネージャーの目をかいくぐって秘密の旅行に行くっていうシリーズです。まあ、シリーズと言いつつ、1作しかないんですけどね(笑)。 小島 ボクは『スナッチャー』とかを作ってたころに飯田さんと知り合ったんですけど、『スナッチャー』が売れなかったんですよね。それで飯田さんに「そんなの作ってちゃあかんよ」って言われたんですよ。 飯田 小島監督が『メタルギア ソリッド』を作ったときに、あれ敵に気づかれたときに電球のマークみたいなのが光るじゃないですか。あれ、「『メタルギア』は写実的なゲームなんだから、やめたほうがいいんじゃないか」って言ったんですが、小島監督は「いや、ゲームだからわかりやすいほうがいいんや!」って。で、ボクも『太陽のしっぽ』を作ったときに使ったんですよ。 須田 パクったんですか? 「やめたほうがいい」って言ったのに(笑)!? 司会者 飯田さんと須田さんはどういうご関係なんですか? 飯田 やっぱり『狂い咲きサンダーロード』ですね。これは石井聰亙っていう監督が作った映画で、暴力とパンク、そして泉谷しげる、あと阿蘇山、そんなエレメントで成り立ってます。石井聰亙は、小島監督が"兄貴"と呼ぶ人で……。 小島 そうですね。3人で観たいですよね。どこかの映画館でも借りて。 須田 いいですねえ。 小島 ゲーム化したいですよね(笑)。1章、2章、3章って3人で分けてね。 司会者 この3人が作ったらめちゃくちゃなことになりそうですね。ちなみに1章は"潜入"ですか? 3章は銃をいっぱい撃ちまくる? 須田 人が死にまくる(笑)。 飯田 石井聰亙には『狂い咲きサンダーロード』のほか、『爆裂都市』ってのもあるんですが、これもスゴイんですよ。
小島 『バースト・シティ』ね。会社の社員旅行のバスで観せたら、みんなえらい怒ってましたね。 司会者 伝説の『メタルギア』企画旅行ですか? 小島 そうそう(笑)。 司会者 『キラー7』のオープニングなんかにも"聰亙節"みたいなものが入っていると思うのですが、須田さんはスタッフに観せたりするんですか? 須田 観せないですね、ボクは。指示だけ与えて、説明しないんですよ。 司会者 汲み取るんですかね? 須田 多分、汲み取ってないと思いますよ。ゲームができて初めてわかるんじゃないですかね。「こんなことに使われていたのか!?」みたいな。 小島 ボクは100人くらいのスタッフ全員と1対1で話し合うんですが、ボクとそいつだけの秘密っていうのがいっぱいあるんでよ。それで、ゲームができたときにみんなビックリするわけですよ。 須田 スタッフがビックリするのがいちばん楽しいですよね。
小島 『メタルギア ソリッド3 サブシスタンス』の最後で、ビッグボス(スネーク)が勲章をもらうシーンがあるんですけど、あのときに主観ボタンを押すと窓の外でオセロットがこうやって(銃を構えて)いるんですよ。これもデモを作っている者とボクしか知らんかったんで、みんなビックリしよるんですよ。「感動のシーンになにすんねん!」って(笑)。 司会者 考えると、3人のゲームの作家性が全面に出る点で似てますよね。飯田さんも同じですよね。 飯田 ボクはゲーム作ってないですもん。もう『巨人のドシン』から5、6年経ちますけど、なんにも世の中に出してないですもん。 小島 3人で何か作りましょうよ! アドベンチャーがいいですかね。テキストアドベンチャー。 須田 ああ、いいですね。アドベンチャーをぜひ! 小島 押井守さんにも、会うたびに「小島さん、アドベンチャー作ってよ」って言われているんでね。みなさんアドベンチャー好きなんですよね。 会場、大歓声と拍手。 司会者 みなさんもそうですし、世界が待っているんじゃないですかね。 小島 世界はどうですかね? ボクはじっくり1人で味わう世界が好きなんですよ。"自分だけの時間! ほかのヤツにはわからん!"みたいな。 須田 アドベンチャーにはそういう息づかいみたいなものがありますよね。 司会者 会場の女性ファンも大歓声ですね。 小島 ホント、女性が多いですねえ。これは須田さん人気? 須田 ボクは長野のニック・ローズと言われた男ですもん(笑)。 小島 おっ、デュラン・デュラン。カラオケで歌いますよ。 ここで小島監督がまた曲を口ずさむ。会場、再び大歓声。 司会者 3人の打ち合わせはカラオケボックスで始まるわけですね。飯田さんはどんな曲を歌われるんですか。 飯田 『コミック雑誌なんかいらない』とか……。いま、ゲーム業界に足りないのは内田裕也ファミリーですよ! 安岡力也とか、ジョー山中……。 小島 ジョー山中、ボクも歌いますよ。『人間の証明』! 飯田 小島監督の作品を見てると、ワールドワイドで……。 小島 何を言い出すのかと思いきや。 飯田 いや、テーマソングに外国人を起用したりしているけど、小島監督のど真ん中にある日本的なものを、今度の作品では出してもらいたいなあ。 小島 飯田さんは本当のボクを知ってくれているんでうれしいですね。 司会者 昨年の東京ゲームショウでの『メタルギア』のステージに桜井政博氏がゲストに来てらっしゃいましたが、飯田さんにも出ていただきたっかったんですよね。 小島 そうですね。 飯田 ボク、ステージ下で見ていたんですよ。 司会者 近いところにいながらすれ違っていた3人が、いよいよひとつになるわけですね。 小島 そうそう、E3で発表しましょうよ(笑)。もう言うてしまったんでやりましょう。みなさん帰ったらネットに書きまくってくださいよ(笑)。 |
トークライブはさらに続き、3人の近況などが話題となったが、須田氏が「アドベンチャーゲームを作っていきたい。小島監督ともできればごいっしょに仕事がしたい」 と語ったさいに、小島監督が「"できれば"じゃなくて、やりましょうよ! 今日来てくれたみなさんが証人ですよ」と念を押す一幕も。正式発表ではないのだが、少なくとも小島監督はかなりやる気のようだ。これが実現すれば、話題性抜群のビッグプロジェクトになることは間違いない。正式発表に期待しよう!
なお、イベントの第1部は須田剛一氏によるトークライブ。ヒューマンのクリエイターだったころから現在に至るまでの歩みが語られたほか、現在、極秘プロジェクト(内容はいっさい不明)が進行中、またそれとは別に次世代ゲーム機のレボリューション(コードネーム)向けに新作プロジェクト(こちらも内容はいっさい不明)を立ち上げたとの極めて興味深い発言も飛び出した。
また、第2部は、須田剛一氏(『コレクトネス編』担当)と大岡まさひ氏(『プラシーボ編』担当)、結城昌弘氏(『マッチメイカー編』担当)の3人のシナリオライターによる鼎談で、『シルバー事件 25区』の今後の展開などが語られたのだ。
これだけ興味深い内容がつまったイベントに参加できた人は、本当にラッキーだったと言える。なかには遠く、九州や中国地方から駆けつけたファンもいたようだが、高額な交通費に見合った内容だったはずだ。イベントは秋にも予定されている。今回、チケットは販売開始後すぐにソールドアウトになったらしいので、次回(秋に予定)参加したい人は早めに入手することをオススメする。
※元気モバイル(『シルバー事件25区』配信元)の公式サイトはこちら
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