Xbox 360用ソフト『パーフェクトダーク ゼロ』インタビュー
【X05】
●「Xbox 360はゲームのすごさを伝えるための最高の"言語"です」
『カメオ』に続いて登場願うのは、FPS(ファーストパーソンシューター。一人称視点のシューティングゲーム)ファンの注目を一身に集める『パーフェクトダーク ゼロ』のクリエーターだ。レア社のダンカン・ボートウッド氏は、同ソフトのマルチプレイモードを中心に開発を行っている。家庭用ゲーム機用ソフトとしてはほかに類を見ない、50人によるマルチプレイが可能という『パーフェクトダーク ゼロ』。完成までの足取りを追ってみた。
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▲『パーフェクトダーク ゼロ』の体験コーナーの前で。ダンカン・ボートウッド氏。 |
−−制作に着手したのはいつごろ?
ダンカン 1作目を作ってからすぐに、『ゼロ』の開発に着手しました。しかし、ターゲットとするプラットフォームを数回変更しましたが。
−−その変遷は?
ダンカン まずはゲームキューブ用に作ろうと思いました。しかし、レア社がマイクロソフトの傘下になりましたので、プラットフォームをXboxに変更したわけです。結果的に、これでよかったと思います。その理由はマルチプレイを実現できたから。長く時間はかかりましたけど、いいものができたと思います。そして、XboxからXbox 360へ移行したわけですが、これにはチームの全員が大歓迎でした。Xbox Liveで30人以上のマルチプレイができますから。Xboxはグラフィックのパワーがなかったですから、これほどの大規模なマルチプレイは不可能だった。Xbox 360では現時点で32名でのマルチプレイができます。将来的には50人でのマルチプレイを実現できるでしょう。
−−ゲームの発売当初は32人で、のちのち50人での対戦ができるようにアップグレードされると?
ダンカン そうですね。現在の開発バージョンでは50人での対戦ができるんです。ところが発売されるとマルチプレイのテストをストップしなければならない。なので発売当初は32名で、クオリティーの保証ができるようになったら、2、3カ月後に50人対戦を実現させたいと思っています。
−−今回は"ゼロ"ということで、ストーリー的には前作のまえの話になるわけですよね? その理由は?
ダンカン 1作目の設定は宇宙でしたが、今回は地球。あえて地球に戻して、ストーリーよりもキャラクターに重きを置いています。このキャラクターをしっかりと認知してほしいと思ったので、話を昔のものにしたんです。主人公と父との関係、そしてなぜエージェントとして働くようになったのか、など、このへんをしっかり見せたいと思いました。
−−とくに海外でその傾向が強いと思うのですが、FPSって激戦区ですよね? ここにぶつけるにあたって、ほかのFPSには負けないって部分はどこになりますか?
ダンカン 確かにFPSは厳しいジャンルです。ただこの『パーフェクトダーク』は、物語が強いですし、ファンの声を聞くと"この路線で続けてほしい"という声が多く、とても心強く思ってます。そして我々にはFPSを作るにあたって、10年間蓄えた知識、システムがあります。『ゴールデンアイ』から始まって現在の『パーフェクトダーク ゼロ』まで、ますます強いラインができました。そしてこの『ゼロ』は、とてもクオリティーが高い。敵を撃つときにプレイヤーの能力を求めますし、こういうゲームをプレイする人が求めるものをすべて表現できていると思います。非常に確固としたゲーム。それぞれのステージでの演出も必見です。
−−なるほど。
ダンカン ひとつの例として、物陰に隠れてシューティングすることができる。これが戦略性を高めています。それと避ける動作。昔のゲームだと、ジャンプして降りる場所がなかなか正確じゃなかったのですが、このへんもきめ細かく作ってあります。また武器の使いかたもおもしろいと思います。銃には弾を発射することに加えて、第2機能、第3機能と、いくつもの使い道があります。このへんが非常に戦略的。それと敵が落としていった武器も、もちろん使用可能です。プレイモードも、ひとりで遊ぶのはもちろん、協力プレイ、マルチプレイも充実してます。
−−マルチプレイですけど、現行のXboxだと16人くらいが最高ですよね。16人でもすごく多いなと思ってましたけど、これが32人とか50人になるとどうなっちゃうのかな? と思うのですが……。
ダンカン プレイヤーの考え次第で、非常に柔軟にいろいろな遊びかたができます。たとえばチーム対戦として16人対16人とか、4人ひと組数チームでの対戦とか、あらゆる遊びかたができるわけです。ちなみにボイスチャットでは、同じチームの声しか聞こえなくすることも可能ですよ。
−−では50人入って、自分以外は全員敵、って遊びかたも可能?
ダンカン もちろんできます。
−−日本で大ヒットした小説で、無人島で撃ち合いをしてひとりだけ生き残る、という設定のものがあるんですけど、50人でのサバイバルマッチってまさにそれなんですよ。だから日本でもすごくウケるんじゃないかと思います。
ダンカン それは『バトルロワイヤル』?(笑)
−−おお(笑)。そうですそうです!
ダンカン ものすごくワクワクするシナリオですよね。エネルギッシュですし。
−−いつか『バトルロワイヤル』のようなゲームをどこかが作ってくれるんじゃないかな、と期待してたんです(笑)。
ダンカン 『バトルロワイヤル』をそのままゲームにしたわけじゃないですけど、その精神はゲームに活かされてると思いますよ。
−−でしょうね! まさにそう思います。
ダンカン (笑)。
−−現在、ゲームの完成度はどれくらいですか?
ダンカン もうロンチまで時間は少ないですから、非常に完成に近いものになってますよ。もう少し、テストをしますが。
−−どのへんをテストするんですか?
ダンカン たとえば、敵を撃ったときのモーション。まだこれが完璧じゃないと思ってます。いま50人がかりで最後の仕上げにかかってます。私たちクリエーターからすれば、"これで完全!"ということはありえないんですね。だから発売されてから「ここをもっと……」と思うこともあるんですけど。ただプレイヤーから見れば、十分に楽しめると思います。そしてクリエーターにとっても嬉しいこととして、Xbox Liveによって、新しい要素とかをダウンロードしてもらうこともできますから。
−−日本では発売が近くなると、クリエーターが会社にずっと泊まりこんでゲームを作り続ける、ってことが多いんですけど、レアさんもそうなんですか?(笑)
ダンカン イエス(笑)。よく似てますよ。朝の7時に出社して、アーリーアワー(夜中の2時、3時)までいるなんてザラ。ロンチが近くなればなるほどそうなりますよ(笑)。
−−そんな状況でも、1回は家に帰るのがすごい(笑)。
ダンカン もっと正常に働きたいと思ってるんですけど、ロンチが近くなるとしかたないですかね(笑)。
−−クリエーターから見て、Xbox 360はパーフェクトなハードですか?
ダンカン そのほかのどんなメディアも、現時点でこれほどのハイデフィニッションを実現することはできません。次世代のファイデフィニションを提示する、最初のメディアがXbox 360になります。プレイされる皆さんが、このファイデフィニッションのすごさに気づいてくれたら嬉しいです。そしてコンソール(ゲーム機)とは、我々にとって"言葉"なんです。ゲームを作り出し、それをユーザーに伝える言葉。そういった観点からも、このXbox 360はすばらしいハードだと思います。
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▲インタビューのまえに、ダンカン氏みずからがコントローラーを握って、『パーフェクトダーク ゼロ』のデモプレイを披露した。 |
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