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チャイナ・ジョイ前日! 中国政府要人による講演会が実施!
チャイナ・ジョイ

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●CESA猿川氏とスクウェア・エニックス本多氏が講演
 

▲見てのとおり、多くの報道関係者が講演に出席。

 

 7月21日に開幕する中国最大のゲームショウ"チャイナ・ジョイ"(会場:上海)。今回で3回目を向かえ、名実ともに同国のゲーム業界を象徴するイベントへと成長してきた。


 開幕に先駆けて本日20日、上海市内のホテルで"CHINA DIGITAL ENTERTAINMENT FORUM"が行われ、中国ゲーム産業のカギを握る政府要人のほか、各国のゲームメーカーの役員らが講演を実施した。
 

 日本からはCESA(社団法人コンピューターエンタテインメント協会)の猿川昭義氏(ナムコ取締役副会長)とスクウェア・エニックスの本田圭司副社長が登壇。


 中国のゲーム市場は以前からお伝えしているとおり、PC用オンラインゲームを中心に爆発的に拡大中だ。2002年〜2003年ころは韓国メーカーのタイトルが市場を牽引してきたが、2004年〜2005年になり、中国メーカーも奮起。武狭もの(中国史をもとにした勧善懲悪物語)を中心に確実にシェアを伸ばしてきている。
 

 そして2005年、PCオンライゲームの市場はついに20億元(約300億円)を突破。毎年、成長率50パーセントの驚異的な伸びをみせており、現在のオンラインゲームユーザー数は3000万人に達しているという報道も。政府が本気になって産業拡大に尽力するのはむしろ当然で、総人口約13億人を考えると、どれだけの潜在能力が眠いっているのか想像もつかない。これ以上にない魅力的な市場だけに、韓国、日本だけでなく、アメリカやヨーロッパなど各国のゲームメーカーが本格進出をはたそうとしている。


 たが一方で、市場が若いだけに未熟な部分も非常に目立つ。家庭用ゲーム機の浸透に大きく立ちはだかる海賊版、政府による厳しい検閲、確立されていない流通、中国人のゲーム開発者不足など、問題は山積み状態。これらが理由で、中国進出に及び腰になっているメーカーも少なくない。


▲新聞出版総署の干永湛副署長
 

 今回の講演でもっとも注目が集めたのは、中国政府のゲーム産業に関する見解だ。登壇したのは、中国新聞出版総署の干永湛副署長。同部署は中国のゲーム業界を管理しているもっとも重要なポジションだ。干副署長はあいさつ代わりに、中国のゲーム市場が24.7億元に達したことを声高々と宣言。この数字は前年比47.9パーセント増に当たり、まだまだ拡大の一途をたどっていることを強く印象付けた。


 根強い海賊版については、「今年の1月に国内で11万枚以上の不法コピー作品を押収した」とし、規制に積極的な姿勢であることを強くアピール。現在、中国での海賊版普及率は93パーセント(!)に達しているとも言われ、まさにコピー天国の状態。正直、この市場で生活している人も多く、根絶するには非常に難しい状況だ。だが、そんな中でも同国の知的財産に対する認識が少しずつだが高まってきており、政府が一丸となって規制する動きを見せている。"摘発だけでなく、子供のころからの教育が重要"という声も少なくないため、今後さらなる大きな動きに期待したいところ。

 

 また、中国政府は以前から、国産ゲームを中心とした産業発展を望んでいる。新聞出版総署は2004年から"中国民族オンラインゲーム出版工程プロジェクト"を施行。「5年以内に10〜15億円を国内メーカーに投資し、100タイトルの民族ゲームを開発する」と改めて、国産ゲームに力を入れていくことを明言した。実際、100タイトルのうち21作品がすでにリリースされ、そのうち4タイトルが、"2004年度の人気オンラインゲームベスト10"にランクイン。売上から見ても国産のオンラインゲームが半分を占める勢いを見せている。


 中国の最大手ポータルサイト、Netese(ネットイース)もこの会場で、民族ゲームの自社開発に今後力を入れていくとアピール。現在、広州に600人の開発者チームを派遣し、3Dゲーム『天下』と『天道』を開発中だという。同社社長は「10ヵ月以内に業界に弊社の力を見せます。絶対国内外のゲームメーカーに負けません」と自信を見せた。一方、中国最大のゲームメーカー盛大もこれに対抗。800人の開発者を投入し、オリジナルゲームを開発中とのこと。中国2大ゲームメーカーが火花を散らしており、中国のゲームメーカー全体がますます活気を帯びてきた。これに加えて、政府が海外メーカーのソフトを規制する動きがあるため、市場の勢力図が変わるのもそう遠くはなさそうだ。


 だが、その勢いに影を落とす問題がある。中国人開発者の人材不足だ。中国国内にプロとして通用する人材は3000人程度しかないと言われるほどで、中国はもとより、進出している海外メーカーにとっても死活問題。市場急成長のボトルネックになる恐れもある。政府は対応策として、"1+10人材育成計画"という国家プロジェクトを打ち出し、人材育成機関をつぎつぎと設立。大学とゲームメーカーの提携を推進するなど、積極的な姿勢を見せているものの、まだ実を結んでいないのが実状だ。


 「中国のゲーム開発者数はおよそ5000人だと聞いています。この数を50000人、10万人と増加させ、かつレベルアップさせる近道は、海外の良質なゲームに接する環境を増やすことが必要。中国人開発者の能力を引き上げることが、中国産のゲームの輸出、海外進出を目指す最善の近道になると思います」とは、CESAの猿川氏。


 同氏は海賊版についても言及し、「海賊版の蔓延は自国の産業の首をも絞めることになると思われます。摘発活動、罰則の強化、何よりも政府の強い姿勢をアピールしてもらい、海賊版撲滅のリーダーシップをとっていただきたい」と期待を寄せていた。

 

▲CESA白書のデータを使って講演した猿川氏。
 

▲マイクロソフトも講演を実施。Xbox 360の中国市場投入に積極的な姿勢を見せた。
 

▲スクウェア・エニックスの本多副社長は自身のゲーム哲学論を展開。
 


 中国ゲーム市場の問題解決にはたいへんな能力と時間が必要。だが、猿川氏の発言のような海外メーカーの呼びかけが、解決の糸口のひとつになりそうだけど……? 中国政府はもちろんのこと、進出メーカーの動向にも目を光らせたい。
 

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