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【任天堂経営方針説明会】"技術"、"ネットワーク"、"子供向け"について

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●誤解されがちな事柄について、任天堂はどう考える?

 

  経営方針説明会で岩田社長は、任天堂が誤解されがちな3つの事柄についても語った。それは"技術を軽視している"、"ネットワークの未来を否定している"、"子供ばかりを相手にしている"の3点。これについて、任天堂はどのように考えているのか? 岩田社長の発言を要約してお伝えしよう。

●"技術"に対する考えかた
 当然、技術の重要性は強く認識しています。ただし技術の進歩、マシンの性能に頼ることでお客さんに満足してもらえるという考えかたは通用しなくなります。いまの10倍の性能を持つマシンができて、手間をかけて髪の毛の1本1本を描画できるようになったとして、それにお客さんが価値を感じて対価を払ってくれるのか、すごく疑問です。E3で開催されたパネルディスカッションでエレクトロニック・アーツの方が、「次世代機は500万台は売れるだろう。でもそのあとは、何かいままでにないゲームを提供しないと、お客さんは増えないし成功もしないだろう」と言っていました。マシンの性能向上だけではダメだと、エレクトロニック・アーツさんも認識しているのではないかと私は感じました。任天堂は、技術を軽視しているわけではありません。もっともほかに技術を活かす方法があるのではないかと考えています。ニンテンドー・ディーエスの2画面やタッチパネルは、取り立てて新しい技術ではありません。でも、これをゲーム機に活かすという発想は、ほかのメーカーにはなかった。任天堂は技術の応用性の方向で、商品に活かしていきたいと考えています(岩田)

 

●"ネットワーク"に対する考えかた
 これも技術と同じようなパターンで誤解されています。時代錯誤だと批判されることもあります。でも、任天堂はファミコン時代からネットワークの将来性を強く感じています。人と人がつながることで魅力を生み出すことは、『ポケモン』を始めとするソフトでも実証しています。いまのネットワークの最大の問題は、遊ぶために障壁があることです。月額の固定料金やパケット料金。これらの問題で、遊ぶ人の数が限られてしまう。ネットワーク技術の否定ではなく、遊ぶための構造的な問題があるうちは、魅力的なマーケットに育ちませんよ、と。とくにいまは、ひとりでも多くの人をゲーム市場に呼び込みたい時期。任天堂はゲームユーザーの視点に立って、ワイヤレスアダプタなどのように遊びやすい形にして、段階的にチャレンジしていきたい。いつかビジネスモデルの障壁が解決できたとき、そのときに、任天堂の強みを発揮できると信じています(岩田)

 

●子供向け、に対する考えかた

 任天堂のモットーは、幅広い人を対象にしたゲームを作ることです。極端に言えば、5歳から95歳までの人たちに遊んでもらえるゲームを作りたい。とくにゲームユーザーの絶対数が減少が問題になっているなかで、特定の年齢層を狙ってソフトを作るのは、任天堂にとって正しくない。できるだけ多くの人に障壁なく楽しんでもらえるように努力した結果、任天堂のソフトは、世界中の人に受け入れられてきたと思っていますから。とくに子供たちは直感的に、ゲームがおもしろいかどうかを判断します。暴力的なソフトや大人向けのソフトを否定するつもりはまったくありませんし、それは得意な会社が作っていけばいいだけのこと。でも任天堂は、幅広いゲームユーザーに受け入れられたい。ニンテンドー・ディーエスも3歳、4歳の子供からシニア層まで楽しんでもらえると思っています。タッチパネルや音声認識機能は直感的なインターフェースですから、ユーザー層を広げていけると思います(岩田)

 

 任天堂は"技術"、"ネットワーク"を否定している会社ではない。また、子供だけを対象にゲームを開発しているわけでもない。これらは改めて説明されなくとも、多くのゲームファンがわかっていることだろう。それでもときおり、任天堂のスタンスが誤解されて報道されることがあるのも事実。岩田社長は経営方針説明会の場で、一部の誤解を払拭するため、このような形で説明したというわけだ。

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