『ジャック×ダクスター2』発売直前! ノーティドッグ社スペシャルインタビュー!
●ディレクターとプログラマーに直撃インタビュー!
ソニー・コンピュータエンタテインメントから3月11日に発売されるプレイステーション2用ソフト『ジャック×ダクスター2』。このソフトを開発したノーティドッグ社(アメリカ)のエヴァン・ウェルズ氏(ディレクター)とスティーブン・ホワイト氏(チーフプログラマー)が緊急来日! ソフトの発売を記念してインタビューに応じてくれたのだ。そこで『ジャック×ダクスター2』について根掘り葉堀り聞いてみたぞ。
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▲『ジャック×ダクスター2』を制作したノーティドッグのエヴァン・ウェルズ氏(写真左)とスティーブン・ホワイト氏(写真右)。 |
--コミカルな雰囲気の前作から、シリアス路線にした理由は?
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▲ウェルズ氏はゲームデザインを統括するディレクターを担当。 |
ウェルズ ただステージやキャラが増えただけという続編にはしたくなかったんですよ。ノーティドッグでは続編であっても、つねに新しいものを作っていくようにしています。それで作り終えた作品の良かった点、悪かった点を見直すという作業をするんですが、『ジャック×ダクスター』も見直して、次回作はどうするかということを考えました。『1』は木が植えてあったり、川が流れていたりと自然の風景を中心とした世界観でした。そして今回の『2』では、都市や人造物をテーマに作ってみようと思ったんですね。私たちはクリエーターですが、プレイヤーでもあるので、自分たちが遊びたいテイストのゲームを作りたいんです。もちろん、それは自分の成長に合わせて変化します。『2』は成長した自分が遊びたいゲーム。『1』にはない尖った部分のある世界観を表現したんです。
ホワイト 『1』で技術的な目標としていたのが、広大な世界で"ナウローディング"(ディスクの読み込み)という画面を一切を出さずにゲームをプレイすることでした。では、『2』の技術的な目標はなんなのか? それはゲーム中のドラマ性、感情を揺り動かす部分を強烈に作り込むということでした。決められたルートを敵に見つからないように通過するような単純なものではなく、プレイヤーの動きに敵が反応する。味方も漠然とついてくるのではなく、敵がいる方向に自然に動いて攻撃する。そういう人間臭い動きをするNPCを表現することに力を注ぎましたね。それによって機械的ではない人間臭さに喚起される感情の揺れ動きを表現できればと思いました。
--『2』は技術的に要求される部分が増えているわけですね?
ホワイト 人間臭いNPCを表現するための技術にも、すごく手間がかかりましたね。だから私たちは、独自のプログラミング言語を作ったんですよ。既存の言語でプログラムを組むのではなく、AIなどを専門でコントロールする開発言語そのものを。これにより、『1』では3人の敵がジャックを追ってくるのに対し、『2』は最大で20人くらいの敵が追いかけてきます。しかも、ただ追いかけてくるのではなく、敵どうしが「あっちへ逃げたぞ」などと会話をしたり、二手に分かれて追い込だりと、意志を持って行動することが可能になりました。敵ひとりひとりがただ追いかけてくるのではなく、敵どうしがコミニュケートを取って追いかけてくるというわけです。もちろん味方も同じように考えて動きます。
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▲『2』の舞台となる"ヘブンシティ"。このゲームでは目に見える場所には移動することができるのだ。まるで実際の街にいるかのようだぞ。 |
ウェルズ 乗り物の動きにもリアリティーを持たせています。これは"バージョン2.0"と呼ばれるメインプログラムによって可能になったもの。街の上空に乗り物などが飛んでいますが、ただ飛んでいるだけではありません。道路の交差点のように、一方は一時停止しているあいだにもう一方が走る。スピードを出している乗り物もあればゆっくり動いている乗り物もある。そんな行動パターンも考えました。だから乗り物にも人間臭さを感じることができるんですよ。『1』のメインプログラムである"バージョン1"だと、画面上で動かすことのできる物体の数が制限されます。それをバージョン2.0することで動かせる物体の数がものすごく増えたんです。また、街が夜になったときの街頭や窓の明かりが、たくさん表示できるようになり、光の演出でも劇的な進化を遂げていますよ。ヘッドライトをつけた乗り物が角を曲がるときの光の当たり具合、物に光を当てたときの感じなど、ビジュアル面に圧倒的なリアリティーが生まれましたね。こういった技術的な進化の積み上げが、実際に街がそこにあるという雰囲気を表現することができた要因なんです。
--プレイヤーが実際に街を歩いている気持ちになれる世界観が表現できたと
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▲チーフプログラマーのホワイト氏。同ゲームのNPCの行動パターンも彼が担当している。 |
ウェルズ このゲームは没入感がキーワードのひとつ。プレイヤーがゲームの世界に浸れるように工夫しています。たとえばムービーシーンは、予め用意されたものではなく、そこでリアルタイムに生成された映像を使うのです。おなじ内容のムービーでも、時間帯によって夜のときと昼のときがある。もちろんプレイヤーの服装も反映されます。つまりその状況からムービーを作ってしまうというわけです。それに加えて、プレイ画面からムービー画面に移行するときも読み込みなしで切り替わります。プレイヤーはテンションを保ったままゲームに没頭できるというわけです。
--それはひょっとしてスゴイ技術なのでは!?
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▲ジャクスターは復讐心からダークジャクスターに変身する。親友の変化にダクスターの心境は? |
ホワイト これはバージョン2.0があってはじめて実現できたこと。苦労もありましたけど、世界観をうまく表現できました。『1』のときは、プレイ画面のキャラクターが、そのままムービーでも使われていたので、『2』を見てから『1』を見るとやっぱりその差がはっきり出てしまいます。さきほども言いましたが、私たちは、たんなる続編を作るつもりはありません。同じ世界観を共有しつつも、まるで違ったアプローチから続編を制作する。その気持ちの表われがバージョン2.0というわけです。進化した技術によって、さまざまなことが可能となった『2』。ハイクオリティーな作品に仕上がりましたよ。
--豊かな表現を可能にしたのは高度なプログラム技術があったからなんですね
ホワイト ノーティドッグにはプログラマーが10人いますが、彼らはほかのチームに行けば、全員がチーフになれるレベルなんです。そんなプログラマーたちがノーティドッグに集まっているから、高い技術のプログラムができるというわけです。ふつうのところでは技術的に無理だと諦めるネタも、ノーティドッグのプログラマー集団なら高い技術力によって、それを叶えてくれます。これはゲームデザイナーとして本当にラッキーなことですよ。
--ジャック自身の変化に対するユーザーの反応は?
ウェルズ ほとんど好意的な意見でした。『1』はジャックになったつもりでプレイヤーに遊んでもらいたかったので、話さない無味無臭なキャラクターでしたが、それではあまり没入感を味わえないと思うようになったのです。そこで『2』では逆にしゃべらせたり、アクのある性格にしてみました。ただ、ダクスターはみんなから愛されるキャラクターなのでダクスターのままですけどね(笑)。
--最後に日本のユーザーに向けてメッセージを
ホワイト 『ジャック×ダクスター2』は雰囲気もプログラムも大幅に進化しています。これまでに開発したソフトの中でいちばんの作品になったと思いますよ。
ウェルズ このゲームは一本道のゲームではありません。複数のミッションが用意されたら、どこからプレイしてもいい。ミッションをクリアーするための正解もひとつではないです。逃げ回るのもありだし、正面から敵と戦うのもあり。戦いかたも素手やガンを使うなど、とにかくバリエーションがものすごくあるアクションゲームなので、プレイヤーひとりひとりにドラマが生まれる。その自由度をぜひ楽しんでみてください。
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▲ふたりにとって最高の作品となった『ジャック×ダクスター2』。もうすぐ日本のユーザーも、そのクオリティーの高さに度肝を抜くことになる!? |
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