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【INTERVIEW】独占インタビュー! カプコン三上真司『バイオハザード』を語る〜後編〜
2001年9月28日

 三上真司インタビューの後編をお届けするぞ(前編はこちら)

 

バイオ



 

●『バイオハザード 4』は、ガラリと変わります
 

浜村通信(以下、浜村) 『2』、『3』、『ベロニカ』というのは、移植になるんですか?

三上真司(以下、三上) その3タイトルは移植になります。作りなおすと、『4』がなかなか出せなくなっちゃうので。ユーザーが本当に待ち望んでるのは『4』だと思うんですよ。そこはガマンしてもらおうかな、と。

浜村 うんうん。そうですね。

三上 『4』は、かなり大きく変わります。少なくともホラーとしての『バイオ』は『1』であって、『2』や『3』というのはホラーとはちょっと違いますよね。『4』では、新しい恐怖へと作り直します。ストーリーとか世界観とか、出てきたキャラクターというのは、多少は、つなぎながら。どれだけつながるかというのは、『4』のディレクターしだいですね。

浜村 『4』のディレクターは?

三上 ウチの隠し玉です。隠しディレクターです(笑)。彼はすごく恵まれてますよ。じっくりと企画を考える時間がありますから。『4』は、万全を期したいなぁって思っています。

浜村 そうですか。もうほんとに奇しくも宮本さんが言ってましたけれど、クラフトマンシップってやつですよね。職人としてのこだわりがすごく感じられますね。
 

●『バイオハザード 0』は、どうなるのか?
 

浜村 『0』の話なんですけれども、発表会で出ませんでしたよね?

三上 そうです、それ! 発表会で言い忘れちゃったんです(苦笑)。

浜村 そうなんですか(笑)。出るんですよね? 『1』、『0』、『2』、『3』、『ベロニカ』、『4』の順で。

三上 出ます。しかも、『1』から近いタイミングで出ます。『1』から1年は待たせないと思いますよ。

浜村 そうなんですか。へぇ〜。

三上 『0』はいいですよ。列車からスタートするので、背景がすごく動画映えするんですよ。つねに動いているから、生感バッチリで。テーブルの上のグラスが揺れるんですよ、コロコロ、コロコロって。テーブルにかかっている布は、列車の動きに合わせてヒラヒラと。で、トンネル入ると……。

浜村 ああ、室内が暗くなって、窓からトンネルの明かりが、パーッ、パーッって入ってくるんだ。

三上 そうそう。そんなところにゾンビが、「ウェ〜ッ」って現われて。

浜村 うわ〜。

三上 システム的にも、いままでの『バイオ』とは違って、『スウィート』っぽいシステムを乗せてます。

浜村 『スウィートホーム』ですか?

三上 キャラチェンジを頻繁にしながら進めていきますので、遊びとしても若干変わってくると思います。

浜村 ああ、なるほどね。
 

●シリーズがつぎつぎと発売されていく
 

浜村 近い範囲で『1』、『0』が出て。『2』、『3』、『ベロニカ』は移植だとすると、立て続けに発売されるんですか? 『4』の発売日がいつになるかというのではなくて、『1』から『4』までのスパンは、3年なのか、5年なのか……?

三上 あぁ〜、浜村さん!! そういう攻めかたがあったか(苦笑)。ん〜、○年!?

浜村 ○年って、すごいですよ!!

三上 全部買ってくださいと言うつもりはなくて。店頭にシリーズがいつも並んでいて、欲しいときに買えたらうれしいですね。タイミングよく『4』が出るまえに揃えたい。それは、○年くらいかな。
 

●新プロジェクトの正体とは……!?
 

浜村 ちょっと『バイオ』から離れるんですけども、9月に新プロジェクトがスタートすると、発表会でちらっと出ましたよね。

三上 まだディレクターを決めただけの状態なんですけどね。

浜村 あ、そうなんですか?

三上 『ベロニカ』でディレクターをやった加藤なんですけれども。好きに作っていいからって。

浜村 そんな感じなんですか?

三上 うん。大作になってもいいから、自由に作っていいよって。

浜村 もう職人ですね。三上さんのところは、コンコン、コンコンって作っていく職人集団ですね。

三上 自分たちで若手を育てていかないといけませんからね。
 

●ゲームキューブを選んだ理由は!?
 

浜村 キューブの話を聞かせてほしいんですけども。発表会では、ひとつのマシンを持っていれば全部が遊べるようにしたかった、とおっしゃってましたけれど。キューブを選んだ理由は何ですか?

三上 ハードでキューブを選んだというよりは、任天堂さんや、宮本さんのゲームに対する考えかたに、すごく通ずるものがあったというのが最大の理由ですね。ある意味同じゲームクリエイターとしての、ゲーム職人としての共鳴する部分が強くあったという。

浜村 おふたりが同じことを言ってましたよね。見て楽しいだけではなく、触って楽しいものがゲームなんだって、力説してました。

三上 僕はゲームとしての究極の姿って、試行錯誤の最後の最後にできるものかもしれないんですけれど、じつはいちばん最初に究極があった、という考えなんですよね。で、それを突き詰めるだけの話で、それがいま、見た目重視に変わってきて、触っておもしろいところは、どこか軽んじられてきたような気がしているんですよ。

浜村 なるほど。パッと見、『バイオハザード』というのは映画的なゲームに見られがちだけれども、じっさいに遊んでみるとすごくゲームっぽいですよね。

三上 そうです。だから、ひとことで言うとホラーは"見て恐い"。でもゲームでは"身構える恐さ"。『1』のコンセプトで言えば、映画ではなくゲームでしか体験できないものがあるから、世に送り出す価値があるんだ、という。

浜村 うんうん。

三上 キューブには、本当にゲームをしたい人だけが集まってくるじゃないですか。そこへ満足できるものを供給していきたいですよね。その中で、キャッチボールを楽しみたいですね。作り手側とユーザーとで。だから長い目で見て、5年後10年後に、やっぱりカプコンってゲームにこだわっている。良質なものを提供し続けてきたよね、と。信頼できるメーカーだよねって、ユーザーに言ってもらえたら、これは二重丸でしょうね。

浜村 しっかりゲームをやる人たちと、いっしょに進んでいくんだ。

三上 それまでに倒れてしまったら「はい、それまでよ」って(笑)。

浜村 はははは(笑)。

三上 それは世の中に「いらん」って言われてるんだから、しゃあないやんっていう。

浜村 そうですよね。でも会社としては、かなり大きな決断だったと思うんですけれども……?
三上 う〜ん(笑)。でも僕の経営は数字を弾くことではなく、より大きな満足をまず作って、それを多くの人と共有することだと思ってるんですよ。それに対してどれだけベストアプローチできるか、より大きな満足、より大くの人にって考えたときに、僕らが提供できるのはやっぱり任天堂マーケットじゃないのかな、という。

浜村 まさしく説得力ありますね。

三上 そこで、もう経営判断としては「GO!」なんですよ。売れる、売れないというのは、結果はあとからついてくるものだと思いますから。僕らはエンターテナーなんで、ユーザーの満足するものをどれだけたくさん作れるか。それが可能ないちばんいいところを選んだら、キューブになった。これは、僕にとっては、すごくあたりまえのことなんですよね。だから計算してないわけではないんです。

浜村 うん。たくさんの人に楽しんでもらえれば、それはゲームとしての成功ですよね。

三上 けっこうあとからついてくるものなので、それでダメだったら、おまえの作るゲームはダメだったんだよって、それだけですよ。満足じゃなかったんだよって。

浜村 めっちゃカッコイイこと言ってますよ、いま。

三上 うん(笑)。会社入ったときも、基本的にはそうでしたからね。やりたいことをやって、ベスト尽くして、それでも「おまえ、いらん」って言われたのなら、もうクビでいいやって。だから上にも盾突けるし、カプコンもマルチプラットフォームやってる中で……。

浜村 そうですよね(笑)。

三上 それを許してくれる辻本憲三という人の器の広さに惚れて、カプコンという会社に入って、本当によかったなって思いますね。

浜村 うん、そうですね。

三上 お咎めナシですよ。クリエイターがやりたいって言ってるんだったら、しょうがないねぇって。

浜村 すばらしいですよ、それは。

三上 そこに、カプコンから活きのいいゲームが産まれてくる理由があるんじゃないでしょうか。
浜村 そうなんでしょうね。最近とくにそう思います。カプコンの元気のよさをつくづく感じますよ。これからも職人として、触っておもしろいゲームを作り続けてください。『バイオハザード』シリーズ、楽しみにしています。



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