HOME> ゲーム> 『戦国BASARA3』発売記念イベントでゲームの裏話が続出!?
●徳川家康役の大川透も登場
2010年7月29日、カプコンのWii、プレイステーション3用ソフト『戦国BASARA3』が発売となった。これを記念したイベントが、東京、秋葉原のソフマップ秋葉原アミューズメント館と新宿のビックカメラ新宿西口店で開催された。このうち、ソフマップ秋葉原アミューズメント館の様子をリポートしよう。
イベントは2部構成となっており、まずは『戦国BASARA3』のプロデューサーである小林裕幸氏とディレクターである山本真氏によるサイン&握手会が実施。この日、都内はあいにくの空模様だったが、会場には熱心なファンが駆けつけた。
小林プロデューサーと山本ディレクターは、ファンひとりひとりとフランクに言葉を交わしながらソフトのパッケージにサイン。来場者からかなりマニアックな質問もされていたようで、小林プロデューサーが困り笑いを浮かべる場面がたびたび見られた。またこの日は「第2部まで時間に余裕がある」(小林プロデューサー)ということで、特別に小林、山本両氏によるQ&Aセッションが開催! 来場者からつぎつぎとぶつけられる質問に、ふたりは熱心に答えていった。そのいくつかをピックアップしよう。
−−前田慶次のキャラを作るにあたり、マンガ『花の慶次』をどの程度参考にされたのでしょうか?
小林 参考、にはしていないですね。『花の慶次』って、『戦国BASARA』シリーズを作っているスタッフはドンピシャの世代なんです。なのでやっぱり前田慶次には『花の慶次』のイメージを強く持っているんですよ。なので慶次は出すをやめておこう、ってずっと思っていたんです。でも『戦国BASARA2』を作っているときに「華になるキャラが欲しい」ってことで「じゃあ前田慶次を出しましょう」ってことに。慶次と言えば『花の慶次』だから、それとどう差別化するか、ってことでいろいろ考えましたね。
山本 僕も『花の慶次』は大好きなマンガなんです。なので“見ちゃいけない”っていうプレッシャーがイヤだったので“避けたかったな”っていう気持ちは強かったです。どうしようか、すごく悩みましたね。作る、ということになってからは、慶次ならではのものさしを何かしら作りたいな、って思って。で、信長のことは認めているけど秀吉のことは認められない、っていうものさしを持っているという観点で考えたときに、“恋”というキーワードが出てきたんです。
小林 スタッフも『花の慶次』は知っているので、“それとは違うキャラを作る”という点では参考にさせてもらったな、って思います。
山本 そんな慶次も『3』では新しい展開をさせていますので、エンディングをお楽しみに!
−−海外版のパッケージは違う、という話をお聞きしましたが、どういったものなのでしょうか?
小林 じつは海外版の『戦国BASARA3』のパッケージは、諸事情がありましてなんと政宗なんです(会場から「へぇ〜!」という歓声が)。政宗が一騎当千で敵の兵士たちをバサバサ斬っている、背中越しの姿を描いたものですね。海外で『戦国BASARA』を発売するのって、今回が初めてなんです。そこで強く“一騎当千感”を出したいってのと、ウチの海外担当からの意見で“サムライ”を表に出してほしいと。家康だと刀を持っていないから侍っぽくないということで(会場、爆笑)、今回は政宗をパッケージに採用しました。
山本 ちなみに海外版は、ボイスもすべて録り直していてすごいボリュームです。聞き応えがありますよ。……って、日本で言ってもしかたないんですけど(会場、笑い)。
−−あの、個人的に小さいころから家康を応援していたんですけど……。
小林 (質問の途中で)小さいころ……っていうのは、本人が小さいころじゃなくて家康が小さいころ、ですよね?(笑)
−−あ、はい(笑)。そうですそうです(会場、爆笑)。あの、今回家康がすごく大きくなってて驚いたんですけど、いつごろ成長させることが決まったのですか?
小林 『外伝』を作っている最中かな? そのへんから冗談で言い始めたんですよ。もともと山本は、家康をなんとかしたい、っていう思いが強かったんだよね?
山本 そうですね。時代的にも史実的にも、つぎは家康だろう、って思ってて。そうなると小さいままではきびしいな……と。
小林 じゃあ思いきろうか、って冗談で言っていたんです。大川さん(大川透。徳川家康の声を担当)にかっこいい声をやってもらえば大丈夫だろう! って言いながらね(笑)。でも当時はまだ、冗談だったんです。それがいざ『3』を作ろうってことになったときに、本気で考えだしたんですよね。
山本 まあ切羽詰ってた、ってのも若干……。
小林 でも関ヶ原をやろう、って決めて、関ヶ原は徳川家康と石田三成だけどウチの家康は小さいからどうしようか……ってところからスタートしたんですよね。で、大きくしよう、と(笑)。
−−おふたりがとくに気に入っているキャラクターは?
小林 これ、よく聞かれる質問です(笑)。
山本 全キャラクターに制作上の思い入れがあるんですけどね。その中でも、作っているときの苦労とかを考えると、石田三成かな、と。
小林 山本がこうやって三成を押しているので、僕は家康です(会場、笑い)。マジメなことを言うと、家康って一種神懸っている、世の中のふつうの男じゃ絶対になれない好青年だと思うんです。こういう、マネできないほど爽やかな男をみんなに知ってもらいたいな、って。
山本 ぜひ、家康のエンディングに注目してください。思いを詰め込んでいるので。
小林 ……でもシリーズを通してとなると、伊達政宗とか言っちゃうんですけどね(会場、爆笑)。新しい作品が出るたびに変えるんです(笑)。
−−気が早いんですけど、『戦国BASARA3』の舞台は関ヶ原ですよね? 戦国時代の終わりですけど、『4』の制作は視野に入っているんでしょうか?
小林 先のことは言えませんけど、『3』で関ヶ原をやる、って言ったときに、「もうこれで終わりですよね?」みたいなことをよく言われたんです。でも戦国時代を戻っちゃいけない……っていう決まりはありませんし(会場、笑い)、時代を切り開けばまだまだやれると思います。戦国時代で出していない武将はたくさんいますからね。
−−『3』には新しい声優さんもたくさん参加されていますが、そんな人たちが集まるイベントを開催する予定は?
小林 えーっとですねえ……(なにやら紙を取り出すプロデューサー)。じつはつぎのトークショーで言おうと思っていたんですけど、8月15日にイベントを行います(会場から「ええ!?」という驚きの声)。T.M.Revolutionさんに歌ってもらっている『戦国BASARA3』のニューシングル、『Naked arms/SWORD SUMMIT』の発売を記念したイベントです。8月15日13時より、出演はT.M.Revolutionさんと私で。観覧自由となっていますので、ぜひお越しください。場所は川崎です。詳細は公式サイトをチェックしてくださいね。
こんな感じで、ファンならではの突っ込んだ質問が飛び交い、トークショーは大いに盛り上がった。
そして第二部では前出のふたりに加えて、『戦国BASARA』シリーズで徳川家康の声を担当する声優の大川透を招いてのトークショーが実施。『戦国BASARA3』について、ざっくばらんなトークを展開した。
今回、シリーズでは初となる大人になった家康を演じた大川は開口一番「収録の第一声を出すときは、本当に緊張しました。大人になった家康の声を本当に出せるのか……? と自問したりしながら。声を出したあと、思わず後にいた小林さんたちのほうを振り向いちゃいましたから(苦笑)」と、“ならでは”のエピソードを紹介。これに対して山本ディレクターは「僕はその第一声を聞いたときに感動したんです。これが大人の家康なんだな……って」と当時を振り返って感慨深そうな表情を見せた。また小林プロデューサーは、大川が成長した家康を演じていることを見た他の声優陣から「我々も家康に合わせて歳を重ねた声にしなくていいのか?」と質問された、という裏話を披露。「皆さんはそのままで、とお願いしました」と言って来場者を笑わせた。
このあと、会場では製品版に入っているオープニングムービーの上映会に。「一刻も早く家に帰ってゲームをやりたいのにここにいてくれる皆さんと、ぜひいっしょにオープニングを観たいなと。徳川家康の大川さんとともにね」(小林)ということで企画されたもので、来場者にはうれしいサプライズに。上映終了後、「僕も初めて観ました」という大川は若干震える声で「……あー早くゲームやりたい!」と“素”の声で気持ちを吐露した。
そしてイベントはエンディングに。壇上の3人は、集まったファンに向かってつぎのようにコメントした。
「いろいろなことにチャレンジしたゲーム内容になっています。なるべく長く、このゲームを楽しんでください」(山本)
「『BASARA』シリーズの発売日はいつも感動していましたけど、今回はとくに感慨深いです。今日ここで、皆さんのうれしそうな顔を見て“イケる”って思いましたし。ぜひ、このゲームをかわいがってくださいね」(大川)
「本当に、お待たせしました。『戦国BASARA3』、とても盛りだくさんの内容になっていますので、遊んでみておもしろかったらぜひ、まわりの友だちに広めてくださいね(笑)。よろしくお願いします!」(小林)
このあと、小林プロデューサーと山本ディレクターは、ふたつ目の会場である新宿に。精力的なプロモーション活動を行っている。
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