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ゲームには別の世界が広がっている――『CLASH OF THE TITANS(クラッシュ・オブ・ザ・タイタンズ):タイタンの戦い』岡本吉起氏インタビュー

2010/4/27

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●映画関係者が観たら腰を抜かしそうなことはしました(笑)

 

 ゲームリパブリックが開発し、バンダイナムコゲームスから2010年6月17日に発売予定のプレイステーション3、Xbox 360用ソフト『CLASH OF THE TITANS(クラッシュ・オブ・ザ・タイタンズ):タイタンの戦い』。同作は、映画『タイタンの戦い』と世界観を共有しつつも、ゲームだからこそできる味つけをふんだんに盛り込んだ本格アクションだ。
 

▲岡本氏(左)と三輪氏(右)に、作品の詳細を聞いた。

 先日開催された映画『タイタンの戦い』の試写会では、上映に先立ってゲームリパブリック代表取締役社長の岡本吉起氏によるトークイベントも実施。「映画ありきじゃなくて、ゲームありきで作りました。ゲームがおもしろいから映画も観てみようかな、という人が出てくれるとうれしいです」など、自信に満ちた言葉で作品の魅力を伝えていた。このイベント終了後に、岡本氏とディレクターを務めた三輪賀一氏へのインタビューを実施。『CLASH OF THE TITANS(クラッシュ・オブ・ザ・タイタンズ):タイタンの戦い』の詳細はもちろん、いま話題の新たな映像表現“3D立体視”についても、数多くのビッグタイトルを手掛けてきた岡本氏の見解を聞いた。

 

 

 

――1週間まえくらいに映画『タイタンの戦い』をご覧になったとのことですが、それを踏まえたうえで、ゲームの「ここはこうしたほうがよかったかな?」などと思うところはありましたか?

岡本 それはもう直したいところはありますよ(笑)。やはりゲームは妥協のたまものというか、最初はやりたいことの大風呂敷を広げておいて、諸事情でちょっとずつ小さくなっていくものなのですけど……映画は僕らが聞いていたエンディングと違っていましたから、できることならエンディングは映画に合わせておきたかったですよね(笑)。僕らのは完全に映画と違う形で完結していますから。

 

――ゲームの場合はプレイヤーの行動で物語も若干変わりますから、結果的によかったような気もします。

岡本 はい、そうですね。ゲーム的にはよかったかもしれません。それにしても、キャラクターなどの雰囲気が合っていたのは奇跡ですよ! データのやりとりはしましたが、あちらから来るのは写真だけで、あとは我々側が提出してOKかNOの判断を仰ぐだけ。一部データは送れないことがあって、現地まで写真だけを見に行ったこともありました(笑)。
 

  

――登場するクリーチャーの90パーセントはゲームオリジナルとのことでしたが、なぜそういった状況になったのでしょうか?

岡本 そもそも、2時間程度でまとめなければいけない映画と何十時間も遊ぶゲームで、キャラクターの数がいっしょというのはありえません。ゲームでは細かいザコ敵の設定なども作らなければいけないわけで、結果的にオリジナルのクリーチャーが増えました。もちろん、ギリシャ神話の勉強をちゃんとしたうえで制作しているので、先方も『タイタンの戦い』に対する愛を感じてくれて問題なく進みました。
 

――主人公はさまざまな技を使うようですが、あれもすべて提供された写真からのイメージだけで作り上げたのでしょうか?

岡本 そのとおりですが、映画の中ではあんなむちゃな動きはしないですよ(笑)。映画では半分神様、半分人間の“半神”で、最初は剣の使いかたを練習するところから始まる。「おまえ剣の使いかたを知っているのか?」っていうレベルですね。なので、主人公が成長するという部分は共通していても、ゲームではドーーン! ってすごい上げ幅で成長してしまうので「いいの? こんなに成長しちゃって」みたいな感じも(笑)。

 

――敵の能力を奪って戦う“シーズアクション”も、映画には登場しない……?

岡本 ちょっと……はあったかな。敵のサソリを自分たちの乗り物にするとかね(笑)。まあでも、映画の途中まではそんな戦いかたもしていたので、イメージ的には合っているでしょう。

 

――武器の性能で、意図的にアンバランスなものを取り入れたとのことですが、具体的にどうアンバランスなのでしょうか?

岡本 本作では敵の“ソウル”を吸い取り、それを消費して武器の能力を発揮することができますが、1回しか使用できないくらいソウルを消費する反面、メチャクチャ強い武器があったりします。ふつうのゲームではそんなことやりませんよね。この作品では、武器の種類がたくさんあるからこそできました。だいたい90種類以上くらいの武器が出たかな……もう増えすぎて自分でも覚えていません(笑)。映画だと最初に持っている剣と、最後に使う剣の2種類だけど、それがゲームだと90種類以上になるわけです。

 

――数ある武器の中でも、岡本さんがとくにぶっ飛んでいるな、と思う武器はどれでしょうか?

岡本 ぶっ飛んでいるのはいっぱいあるかな……映画関係者が観たら腰を抜かしそうなことはしましたから(笑)。そこはぜひ楽しみにしておいてほしいですね。もし発売後に、怒られるようなことがあったら……そのときは全力で謝ります(笑)。あれっ、というか俺は何も聞いてなくて、(ディレクターの三輪氏を指しながら)勝手にやったんだよね? こう言っておけば証拠になるので、いまのところは必ず載せるようにしてください(笑)。

三輪 すべてチェックしてもらっていますから大丈夫ですよ(笑)。
 

――映画、ゲームともに世界観は王道ファンタジーですが、そういった中でいかにしてオリジナリティーを出そうとしたのでしょうか?

三輪 ギリシャ神話および映画の世界観を壊さないように意識しつつ、あくまでゲームリパブリックのオリジナルを意識しました。映画のスタッフに提出した際もほとんどNGはありませんでしたね。

岡本 あんなにスムーズに行くとは思っていなかったです。突き返されることも覚悟していましたらから。映画の監督がゲームに対してとても理解があったおかげもあるでしょう。

 

――映画の公開と近いタイミングでゲーム発売となりますが、映画の展開と合わせて開発するうえでの苦労などはありましたか?

岡本 ゲーム制作中に映画そのものが観られなかったことや、日本とアメリカでデータをやり取りする際のタイムラグがたいへんでした。チェックはほとんど問題なかったと言いましたが、当然何点かは引っかかったものもあります。あとは先方の都合でデザインが急に変わったなど……ただ、そういった部分をちゃんと計算に入れていなかった僕らにも原因があるでしょう。おかげで後半はドタバタしましたが……。まあエンディングの件はイイほうに考えれば、アナザーストーリーが作れたわけで、結末としてはゲームのほうがスッキリすると思いますよ。

 

――ゲームのプレイ時間はどれくらいになるのでしょうか?

三輪 順当に遊んでいけば全体で30時間くらいですかね。ただ、やり込めば50時間以上は遊べるでしょう。かなりボリュームがあることは間違いありません。

岡本 アクションゲームって、うまくやれば週末だけでクリアーできるじゃないですか。でも、この作品はそれだけだと終わらないんです。
 

 

――ダウンロードコンテンツは、武器などのアイテムが中心になるのでしょうか?

三輪 ダウンロードクエストを考えています。ただ、新たな本筋のストーリーは作れないですから、新規クリーチャー、新規マップなどをセットにしてクエスト形式で配信する形ですね。ボスのような大型クリーチャーも用意していますよ。

 

――ゲームの難易度は高めでしょうか?

岡本 いろいろな技が用意されていますが、操作はそれほど難しくないでしょう。アクションゲーム初心者の人でも問題なく遊べ……いや、でも自分で遊んだぶんには少し難しいところもあったかな(笑)。まあ、基本は気持ちいい操作感で、「こんな技が、ボタンひとつで!」みたいなことを考えて作りましたから、初心者の人でも真面目に遊べばエンディングまでいけるでしょう。

 

――以前スペイン大使館で行われたトークイベントで「日本のゲームは海外に負けている」といった旨の発言をしていましたが、今回のタイトルは海外展開するうえでどういった戦略を取ったのでしょうか?

岡本 映画をそのままゲームに――という作品はこれまでにもありましたが、コレ(映画)を骨にして、肉付けしているゲームとなるとあまりないはず。映画『タイタンの戦い』を好きな人なら、「本当は裏でもっといろいろあったんでしょ」って思うじゃないですか。そこを我々の解釈と、ギリシャ文化の勉強、映画への理解を突き詰めたうえで、かなり肉付けしました。映画観たからゲームはしなくていい、小説を読んだからゲームは必要ない、ではなくて、ゲームには別の世界が広がっているので期待してください。

 

――映像表現や動きについては海外に負けていないということでしょうか?

岡本 勝っている負けているで言えば、負けているところは複数あります。たとえば空気感などは正直敵わないところがありますし、キャラへの感情移入という意味で西洋人の細かな仕草を僕らが完全に理解することはできない。ただ、海外のキャラクターがみんな筋肉質、一方日本は華奢な体型をしている中で、僕らは海外と日本の中間を落としどころにしました。日本の市場を無視するつもりは毛頭ないので、日本でも海外でも受け入れられてほしいと考えて、リアリティーはあるけどリアルではないキャラクター造形をしたわけです。

 

――ユーザーへ向けて、ゲームの見どころなどをお願いします。

三輪 映画に負けない、というスタンスで、ゲームだけのおもしろさを追求してきました。アクションゲームとしては個人的によくできていると感じています。ぜひ手に取って、映画と合わせて楽しんでもらえればと思います。

岡本 今回は武器がどうしても剣系中心になってしまったので、もう一歩踏み込んでもっと違うものを出せばよかった、という反省もあります。ただ、元の映画が2本しか剣を使わないわけですから……そっから言えばそうとうがんばっているんですよ! そして、そのとんでもない種類の武器を簡単に操ることができる。そこはぜひ見てほしいポイントですね。また、クエストの中には何度も何度もトライできるものがあるので、アクションが苦手な人はそこで武器を育てれば、ラクに進められる親切設計となっています。どなたにもエンジョイしてもらえたらうれしいですね。

 

――本作の話から少しズレるのですが、映画『タイタンの戦い』は3D上映も行われていますよね。そういった3D立体視のゲームに興味はありますか?

岡本 それはメッチャありますよ! やっぱりゲームは3Dやろ、と思いますよ本当に。みんなそう思っているはずです。とにかく我々は本気で考えているし、もちろん今後3D立体視のゲームは手掛けるつもりです。ゲームが3Dになったらめちゃくちゃ楽しくなりますよ。ゲームを遊んでいるとつい体が動いてしまう……自分の顔はよけたけどゲームのキャラはやられてしまうとかありそう(笑)。臨場感、没入感はもちろん、3Dだからできることがいっぱいあると思います。

 

――映画を3Dで観たとのことですが、いかがでした?

岡本 あんなに字幕が飛び出すとは思いませんでしたねえ(笑)。字幕にも「手が届きそうーー」って(笑)。だから、3D映像優先で楽しむなら個人的には字幕がない吹き替え版がオススメですかね。ただ映画の3D映像は飛び出すというよりも引っ込むというか、奥行きが増す感じ。映画に関してはそっちのほうが立体的に見えるから、正しい判断でしょう。ゲームだとある程度手前に出さないといけない気がしますね。
 

映画『タイタンの戦い』
2010年4月23日(金)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー!

<3D版公開決定!日本語吹替版同時公開>

ワーナー・ブラザース映画配給 

ギリシャ神話の世界。そこでは、善と悪の境界線は存在せず、光と闇が入り乱れ、神々と人間、そして魔物たちが共存していた。ゼウス、ペルセウス、メデューサ、ペガサス、クラーケン、アンドロメダなど、誰もが知っているキャラクターたちが、実在したかと見まがうほどにリアルな姿や、想像を絶する巨大な姿で激しく衝突する。

 

主人公のペルセウスを演じるのは、歴代全世界興収1位を塗り替えた大ヒット作『アバター』で主役を演じたサム・ワーシントン。まるでスクリーンから 飛び出して、襲いかかってくるかのような迫力満点の怪物たちとのバトルに挑む。

 

映画は次世代のハリウッドを担う革新的な技術、3Dテクノロジーにも対応。体感系アクション・アドベンチャー超大作としても注目の作品だ。

 

※『CLASH OF THE TITANS(クラッシュ・オブ・ザ・タイタンズ):タイタンの戦い』の公式サイトはこちら

※映画『タイタンの戦い』の公式サイトはこちら

【関連記事】『クラッシュ・オブ・ザ・タイタンズ』は神様のいたずらで完成? 映画試写会に岡本吉起氏が登場



 

 

 

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