携帯電話の方はファミ通MAXをご覧ください。

HOME> ゲーム> ピーター・モリニュー氏が語る、『Fable III(フェイブルIII)』は全世界500万本の販売が命題

ピーター・モリニュー氏が語る、『Fable III(フェイブルIII)』は全世界500万本の販売が命題
【GDC 2010リポート】

2010/3/12

  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をつぶやく

●改善すべき要素とは?

 2010年3月9日〜13日(現地時間)の5日間、アメリカ・サンフランシスコのモスコーニセンターにて、ゲームクリエーターによる国際会議、GDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)2010が開催。世界中のクリエーターによる講演が多数予定されている。ファミ通.comではその模様を総力リポートする。

pm01

 ほぼ皆勤賞とも言える頻度で登壇し、GDCの風物詩ともなっているライオンヘッドスタジオ、ピーター・モリニュー氏の講演。今年は開催3日目の2010年3月11日に、“The Complex Challenges of intuitive Design”とのタイトルで、マイクロソフトゲームスタジオのジョシュ・アトキンズ氏とともに、Xbox 360の最新作『Fable III(フェイブルIII)』について語った。直訳すれば“直感的ゲームを作る際に直面する複雑な課題”とでもするべきこの講演のテーマは、前作『Fable II(フェイブルII)』からゲームデザインを変えて、『Fable III(フェイブルIII)』を開発していく過程で直面した問題点。まずモリニュー氏は、RPGというジャンルの欧米での位置づけを検証するところからスタート。というのも、欧米のゲーム市場では、RPGは小さなパイに過ぎず、「『Fable(フェイブル)』はRPGなのか、それともアクション・アドベンチャーであるべきか、アクション・アドベンチャーに近づくと何を得て、何を失うのか?」を考え続けたという。というのも、『Fable(フェイブル)』は全世界で300万本、『Fable II(フェイブルII)』は350万本販売しているが、『Fable III(フェイブルIII)』は500万本の販売目標を立てているからだ。それは、「続編は改良され成長しているので、より多く販売されなければならない」(モリニュー)との考えによるものだ。 一般に欧米では、RPGというジャンルはアクション・アドベンチャーに比べてコア層寄りだと思われているので、どのように打ち出すべきか苦慮しているようだ。一方で、リサーチによるとプレイヤーの60パーセント以上が、クリエーターが時間をかけて作った要素の50パーセント以下しか理解していないという現状が判明。「この結果は衝撃的でした。ゲームをわかりやすくしないといけない。無駄が多いのです」(モリニュー)との結論にたどりついたのだ。

pm02
pm11


pm03 そこでモリニュー氏は、『Fable II(フェイブルII)』の核なる部分を“モーフィング(変形)”、“すべての選択が因果関係を生む”、“ドラマ”、“エモーション”、“アクセシビリティ(使い勝手のよさ)”の5つの要素として抽出。『Fable III(フェイブルIII)』ではどのように変更すべきかを検討した。その結果導き出したポイントは以下のとおり。

【シンプルなインターフェイスの実現】『I』と『II』ではアイテムがそれぞれ300個以上と種類が多すぎて使い勝手がよくなかった。さらに、画面にパラメーターを表示するのをやめて、キャラの体調は周囲の色などで表現する。

【プレイヤーの複雑さを軽減】プレイヤーキャラの身体の発達は武器の使いかたや食べ物で変わるようにする。

【感情をより豊かに喚起する】右トリガを押すことでどのキャラにも“タッチ”できるようにする。キャラとのより豊かな関係を築ける。

【ドラマとストーリーをよりクリアーに】ゲームの前半は悪政をほしいままにする王様に対抗すべく冒険する旅、後半は自分が王様となって統治する物語となる。本来プレイヤーはRPGでは強くなったあとを遊びたいはず。後半は、プレイヤーは“権力”を感じ、市民に約束をしてそれを実行していくドラマになる(実行しないことも選択できる)。とはいえ、“権力”には必ず責任がつきまとうが……。

【コアとなるシステムをより意味のあるものに】『Fable III(フェイブルIII)』では経験値を廃し、“フォロワー(市民の支持)”の数ですべてが計られるようにした。たとえば、市長の娘と結婚すればフォロワーが増える。レベルアップがワールドの中ではっきり見えるようにして、権力を感じてもらえる。

pm04
pm05


pm06

 おつぎは、RPGでも大きな魅力を占める戦闘について。ここからは戦闘システムを担当したジョシュ・アトキンズ氏にチェンジし、『Fable III(フェイブルIII)』の戦闘について語られた。『Fable II(フェイブルII)』では、剣、銃、魔法による攻撃をそれぞれひとつのボタンに割り振り、シンプルかつ奥の深い戦闘を実現したが、『III』でもそれを踏襲。そのうえで、「戦闘では何が大事なのか?」を考えたという。その答えは「戦う目的があることです。権力と自由がいっしょになる必要がありました」(アトキンズ)。そのうえで、「敵に対しても何かを感じてほしい」とアトキンズ氏は言う。「むやみに敵を倒すのではなく、自分の力と、その力を相手に振るったときの感触を両方持てるようにしたい」(アトキンズ)とのことだ。

 そのあとは、ピーター・モリニュー氏による『Fable III(フェイブルIII)』のデモプレイが行われた。最初に披露されたのは本作最大のフィーチャーである“タッチ”。“タッチ”は右トリガを押すと発動し、左トリガで行動を選択できる。初めて会う人とは握手して、親しい相手に対しては抱擁することになる。画面では、娘を抱き上げたり、あやしたりする様子が紹介された。嫌がるホームレスを無理やり工場に連れて行って働かせるというデモでは、会場から爆笑が湧き上がった。おつぎは服装のカスタマイズ。前作の服装のカスタマイズは使い勝手が悪かったので、『III』では衣装部屋を用意。レベルや階級に応じて執事が適当に服を選んでくれるようになったという。プレイヤーは、執事が選んでくれた服が飾ってある台の上に乗るだけで、服装をチェンジできる。「これで多くのプレイヤーが服装チェンジを使ってくれるようになると思います」とモリニュー氏。ちなみに、執事には俳優のジョン・グリーズを起用しているとのこと。これはグリーズが出演していた『モンティ・パイソン』風のユーモアをイメージしてのことらしい。また、戦闘ではプレイヤーの武器はそれぞれユニークなものになるという。倒す対象によって武器の大きさや重さなどが変化していく。デモでは、攻撃をする際に翼が背中から出てくるシーンが写しだされたが、これは「威力のある攻撃をくり出すときに翼がでます」(モリニュー)とのこと。翼はフォロワーの数が多いほど大きくなるとか。

 最後に行われた質疑応答では、”Project Natal”に関する質問も飛び出したが、「“Project Natal”はすばらしいデバイスだしハマリやすい。取り入れるのは楽しいことですね」(モリニュー)と答えるに留まった。講演はさながらピーター・モリニュー氏の新作紹介といった趣きだったが、聴講者は“ゲームの神様”の制作作法と今後の方針を大いに刺激を受けたのでは?

pm07
pm08
 
pm09
pm10
pm11



[関連記事]

※いま世界中が注目する、ピーター・モリニュー氏率いるライオンヘッドスタジオの驚くべき開発スタイルとは?(GDC 2009)
※“ゲームの神様”大いに語る、Xbox 360用ソフト『Fable 2(フェイブル2)』に不可欠の3つのヒミツ(GDC 2008)
※マイクロソフトのプレス向けセッションで、『Fable 2』や『Mass Efffect』などが披露!(GDC 2007)

【GDC 2010リポート】の関連記事

特別企画・連載

一覧へ

この夏、“本物”のゲームで遊ぼう!

世の中にはさまざまな形態の“ゲーム”があり、ちょっとした空き時間に気軽に遊べる“ゲーム”も数多い。でもちょっと待った! それらは、プレイヤーの挑戦心をかき立て、心の底から喜んだり、悔しくなったりさせてくれるのか? “本物のゲーム”って、深い感動や達成感をもたらしてくれる、至高のエンターテインメントであるはずだ。この夏、Xbox 360なら、そんな“本物のゲーム”を心ゆくまで堪能することができるぞ!

ファンタジー世界でひとりの住人として暮らそう!『ルーンファクトリー4』!

『ルーンファクトリー4』は、あらゆる要素が詰め込まれ、ファンタジー世界の住人として自由な生活を送れるゲームである。ファンタジー世界で生活を営みながら、王子(姫)として町を発展させていこう。

【ガンスリンガー ストラトス(β)】第9回 βイベント最終日の模様をリポート

アーケードゲーム『ガンスリンガー ストラトス』を全力でリポートしていくブログ。第9回の更新では、池袋での最速公式大会の模様をリポートします。

『Halo 4』スタジオツアーで最新情報が明らかに!

発表以来長らくベールに包まれていた『Halo 4』の詳細が、スタジオツアーで明らかに。5年ぶりに帰還したマスターチーフとコルタナの運命が動き出す。

巫女との子どもを作りケガレた異世界を救え!『コンセプション 俺の子供を産んでくれ!』

魔法世界の救世主として召喚された少年が主人公のRPG『コンセプション 俺の子供を産んでくれ!』。衝撃的なタイトルどおり、選ばれし“12星座の巫女”とのあいだに子(星の子)を作ることが目的のひとつだ。今回の特集記事では、ゲーム概要を中心に本作の魅力を紹介する。

【Kinect スター・ウォーズブログ】フォースを解き放て(第6回)

ソフト発売を記念して、『Kinect スター・ウォーズ』のメインとも言える“ジェダイ デスティニー”の序盤を、動画で一挙公開します。

クリーク・アンド・リバー社 カプコン 採用説明会&選考会開催

『モンスターハンター』シリーズや『バイオハザード』シリーズ、『戦国BASARA』シリーズなどでお馴染みの大手ゲームメーカー、カプコン。そのカプコンは今年、開発体制をより強化すべく人材を幅広く募集する。カプコンでスキルアップしたいという方はこのチャンスをお見逃しなく!

ブロックを消して音を奏でる新感覚パズルゲーム!『ルミネス』!

世界中で根強い人気を誇っているパズルゲーム『ルミネス』が、PS Vitaで登場。基本システムはそのままに、タッチスクリーンや背面タッチパッドを利用した操作面や、世界中のプレイヤーとの協力プレイ、“near(ニア)”を使った新しい通信機能など、さまざまな要素が進化を遂げた。

死の街と化したドバイで戦い抜け!『スペックオプス ザ・ライン』!

最新兵器を駆使したミリタリーアクション・シューティングゲーム『スペックオプス ザ・ライン』。プレイヤーは米国陸軍デルタフォースのマーティン・ウォーカーとなり、ドバイで行方不明になったジョン・コンラッド大佐の救出に向かうことになるのだ。今回の特集記事では、本作の魅力と最新情報をお届けするぞ。

PS3でオンラインカラオケを楽しんじゃおう!『JOYSOUND DIVE』!

2011年11月に配信されたPS3用オンラインカラオケコンテンツ『JOYSOUND DIVE』。テレビとUSBマイクなどの音声入力機器を用意するだけで、80000曲以上のカラオケが歌いたい放題となるコンテンツだ。今回は、本コンテンツの公式ナビゲーターを務める、声優の小松未可子さんが、その魅力をバッチリお伝えしてくれる。

この記事の個別URL

ソーシャルブックマーク

  • Yahoo!ブックマークに登録

評価の高いゲームソフト(みんなのクロスレビュー

※ ブログ・レビューの投稿はこちら!ブログの使い方

その他のニュース

横浜に多くのゲーソンファンが集う! “スーパーゲーソンライブ2012 -NEW GAME-”が開催

2012年5月26日(土)神奈川のパシフィコ横浜にてゲームソングの祭典“スーパーゲーソンライブ2012 -NEW GAME-”が開催された。同ライブは、ゲームソングライブの新たなスタンダードとして“アニサマ”が仕掛ける、“ゲーソン”に特化したライブイベントだ。

『大召喚!!マジゲート』ドラゴン系確定! プレミアムガチャ券で今日から君もマジ友★【ファミ通Mobage Vol.5】

Mobage公認の専門誌『ファミ通Mobage』第5弾が発売中。見逃せない記事満載の本誌から、ここでは、『v』特集記事についてお届け。

『アーシャのアトリエ〜黄昏の大地の錬金術士〜』プレイムービー“イベント編”が公開【動画あり】

ガストのプレイステーション3用ソフト『アーシャのアトリエ〜黄昏の大地の錬金術士〜』のプレイムービー“イベント編”が公開された。

『神装!!ヴァルキリーカード』宮廷魔術師のキャラクターカードと腰装備が手に入る! 【ファミ通Mobage Vol.5】

Mobage公認の専門誌『ファミ通Mobage』第5弾が、2012年5月24日に発売! 見逃せない記事満載の本誌から、『神装!!ヴァルキリーカード』と、その袋とじアイテムをピックアップして紹介しよう。

誰でも手軽に気楽にゴルフが楽しめる『レッツ!ゴルフ2』

ジャイアント黒田が“スマホの”定番ゴルフゲーム『レッツ!ゴルフ2』をおすすめ。

『ロード オブ ヴァーミリオン 煉』【禁呪】バーバヤーガ+とエーテル5個を進呈! 【ファミ通Mobage Vol.5】

Mobage公認の専門誌『ファミ通Mobage』第5弾が、2012年5月24日に発売! 見逃せない記事満載の本誌から、『ロード オブ ヴァーミリオン 煉』と、その袋とじアイテムをピックアップして紹介しよう。

【セール情報まとめ】土日はこのゲームで遊べ(iPhone編)

2012年5月21日〜2012年5月25日までのiPhoneアプリセール情報をお届け。

【セール情報まとめ】土日はこのゲームで遊べ(Android編)

2012年5月23日〜2012年5月25日までのAndroidアプリセール情報をお届け。

【朝刊】セガ2タイトルにハマり中です

昨日(2012年5月25日)のニュースをまとめておさらい。新作アプリ情報やアップデート情報に加え、そのほかのニュースなどをまとめてご紹介します。

「はいだらーっ!」続編も発表された『Z.O.E HDエディション』プレビューイベントリポート(ステージ編)

2012年5月25日、「ZONE OF THE ENDERS HD(はいだら)-NIGHT 宇宙最速〜ReBOOT Preview〜」が行われた。こちらの記事ではおもにステージの様子をお伝えする。